
420P 16cm
エレベーターのRボタンを押し惑う飛降り自殺志願者。
混み合うデパートの非常ベルを見つめる主婦。
彼らの目前に、突然、“指”が現われた、
まるでためらう気持ちにふんぎりをつけさせるかのように。
そして、指はボタンを押す―。
東京各地に指が出現する事件が続発。
幻なのかトリックなのか?
やがて指は大量殺人を目論みだした。
不条理な恐怖があなたを襲う。
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先日、ホラーだと思って読んだらオカルトだったので
口直しに読みやすそうなホラーを読もうと思ってチョイス。
テーマ読みに被らないようにと思って「0(ゼロ)」を読み始めたら
どうやら前作があるらしい。
やたらと「ゆび」という言葉が出てくるので、途中で断念して
本作から読むことにした。
そういえば2冊一緒に購入したんだった(^◇^;)
これはホラーになるのか?
最初はパニック&怪奇サスペンスだと思ってた。
自殺志願者が自殺を思いとどまろうとした時、現れた指
腹いせに非常ベルを押そうとして思いとどまった時、現れた指
混みあったホームの下り階段に、突如現れた指
指1本で引き起こされる事件に事故
話は「ゆび」と遭遇してしまった人達の目線と
たまたま取材に来ていた新聞記者・旭の目線と、
旭と顔なじみの刑事・成合の目線と
旭の元先輩で、リストラされた上村の目線と
老婆を突き落としたと誤解された小学校教師・繭子の目線で進みます。
「ゆび」を見た本人も、その話を聞いた旭や成合も
最初は見間違いや、薬による幻覚を疑います。
そもそも「ゆび」だけが勝手に動くだなんてあり得ない。
けれど「ゆび」が原因の事故で死者が出て
更にそれは人を襲い始め、残虐性はエスカレートしていく。
ボタン、スイッチ、レバー、キー
指1本動かすだけで人が死ぬ。
「ゆび」は意思を持って動いている?
そして、そこに残されていた指紋は・・・
別々に動いていたそれぞれの登場人物たちは
それぞれに協力し合い、やがて同じ人物に辿り着くのだが・・・
本当に途中までは面白かったのよ。
柴田さんの文章って読みやすいから、スラスラ読める。
グロイ描写もあったけど、とにかく先が気になる。
これはどんな結末を用意してるんだ?って
ワクワクしてたんだけどね・・・
そりゃないよ・・・って感じ?
安易な結末?
最後のシーンも、よくありがちな「まだ終わらない」っていうのを
予感させるような終わりかた。
あぁ~残念!
しかたない・・・続きを読んじゃいましょう。
全然、続きじゃないような感じだったから。