
サイズ:358P 16cm
推理作家ミセス・オリヴァが名づけ親になったシリヤの結婚のことで、
彼女は先方の母親から奇妙な謎を押しつけられた。
十数年前のシリヤの両親の心中事件では、男が先に女を撃ったのか、
あるいはその逆だったのか?オリヴァから相談を受けたポアロは
“象のように”記憶力のよい人々を訪れて、過去の真相を探る。
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象→犬→麒麟→ミミズク→猫→ライオン→蛇→猫ときて
テーマ読み第9弾は「象」に戻りましたぁ~
アガサ・クリスティーは2冊目になるんだけど
1冊目は戯曲だったから、ミステリを読むのは初♪
しかもポアロ~о(ж>▽<)y ☆
ドラマは好きで見てたんだけど、活字は初めて。
しかもこの作品は知らない。ドラマになってないよね?
どうやらポアロシリーズでは最後の執筆作品らしい。
ドラマを見てたものだから、活字を読みながらも
頭の中では、あのポアロが動き回っておりました。
名探偵ポワロ DVD-SET1/デビッド・スーシェ

さて、タイトルの「象は忘れない」というのは
イギリスに伝わる慣用句で、
象は自分をひどいめに合わせた人を一生忘れないし
自分を助けてくれた人も一生忘れないという意味だそうです。
推理作家のミセス・オリヴァは不機嫌だった。
参加した昼食会で見ず知らずの女に話しかけられ
オリヴァが名付け親になっているシリヤと
女の息子との間に結婚の話が持ち上がっているらしく
それには問題があるというのだ。
問題とは12年前に起こったシリヤの両親の心中事件のことで
どちらが先に撃ったのかということだった。
何故シリヤと女の息子の結婚に心中事件の真相が
関係あるのだろう?
不愉快に感じながらも、好奇心に突き動かされ
何度か世話になっているポアロを訪ねる。
やがてオリヴァとポアロは真相解明のため、二手に分かれて
象のように記憶力の良い当時の関係者達を訪ね歩くことになる。
やがてポアロが辿り着いた真相とは・・・
面白かったぁ~о(ж>▽<)y ☆
めっちゃ面白かったぁ~ヽ(|||≧▽≦|||)/
これはほとんどが会話で成り立っているような作品
オリヴァが「象」を訪ねてあっちこっちと当時の話を聞きに
歩き回るんだけど、直接事件を目撃してる人はいないわけで
しかも12年も経っているもんだから、記憶が曖昧な上、
新聞記事からの連想だったり、噂話なんかがゴッチャになって
似たような話や、思い込みなんかも含まれていたり
更には人の名前まであやふやな状態。
旧姓やら愛称やらが混ぜこぜになって、こっちも混乱する。
しかもいきなり事件の話をするわけにもいかず
大人らしく世間話から事件の話に持っていかなければいけなくて
ミス・マープルばりにお喋りに時間を費やすんだけど
オリヴァはそこから何も得る事ができなくて疲れてしまうけど
いやいやそんな事はない。聞き出し方はお見事でした!
その内容をジックリ聞いて上げられるポアロの忍耐力を
読みながらも大したもんだと感心してしまった。
一方、ポアロも協力者の手を借りて、根気強く調査します。
膨大な噂話の中から事実だけを抜き出し
そして象の中の象に辿り着きます。
ある事実が出てきた時点で、珍しく真相がわかってしまったけど
ポアロが辿り着いた愛の悲劇に隠された真相。
そして真相を受け入れ、前に進もうとする若い二人が爽やかで
「象は忘れないけれど、人間は忘れます」というセリフに
感動してしまったmokkoなのです。
私の灰色の脳細胞・・・というセリフを期待してたんだけど
出てこなかったなぁ~
ポアロの出番も少なかったような・・・
ヘイスティングス大尉も出てなかったし・・・
従僕のジョージって誰?(^◇^;)
ドラマしか見てないからわからなかったわぁ
後からオリヴァはクリスティー本人がモデルだと聞いて
かなり驚きましたけど・・・(^◇^;)
そして花嫁の付き添いでアキノキリンソウの花束を持って
という会話があるんだけど、アキノキリンソウって
野草なんじゃないの?
イギリスって、そういう野草を花束にして持つんだ?
などと、どうでもいいことが気になってみたり・・・
でも花言葉が「警戒」「要注意」「用心」
結婚式の花嫁の付き添いが持つ花とは思えないなぁ~
これって日本だけの花言葉なのかしら?
( ̄へ ̄|||) ウーム
ちなみに尾瀬で撮影したアキノキリンソウに似てる
ミヤマアキノキリンソウ(深山秋の麒麟草)

さて、テーマ読みも次がラストです。
あと1冊、お付き合いください。
その後、番外編が待ってるけど(○ ̄m ̄)

( ̄ー+ ̄)
ブログを覗き見したバツじゃ( ̄‥ ̄)=3 フン
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