
どんな事件が起きても不思議はない険悪な空気が町に充満していた。
新任の新聞記者クィラランは畑違いの美術担当にまわされ、
新進画家や批評家を取材してまわった。
ところが、そこに渦巻いているのは、嫉妬、中傷、
よからぬ噂話ばかり…。
女流画家を妻に持つ町の画商がオフィスで刺殺され、
画廊の絵が刃物で切られたのは、そんなときだった。
家庭内のいざこざとも思えたが、次の殺人が起こるに及んで…。
新聞記者クィラランが頭を抱えた難事件を解決に導く、
不思議なシャム猫ココの推理とは?
世の猫好き垂涎のシャム猫ココ・シリーズの処女作。
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象→犬→麒麟→ミミズクと続いて
テーマ読み第5弾は猫さんです (=^. .^=)ミャー
久しぶりの海外作家さんで、初めての作家さんです。
いえね・・・「猫 ミステリ」で検索かけたら
このシリーズの2作目がヒットしたのよ。
どうやら邦訳されたのが、2作目の方が先らしく
しかもシリーズ4弾だっていうでしょ・・・
やはり最初から読んだ方がいいと判断してピックアップ。
正解だったようです( ̄▼ ̄)
主人公ジム・クィラランは新聞記者である。
スポーツ記者をふりだしに、警察担当記者、従軍記者
新聞社連盟優秀賞を獲得し、著書まで発表。
新聞社を転々としながら短期の仕事をこなし、そして長い無職。
デイリー・フラクション紙にて記者復帰したのはいいが
あろうことか畑違いの美術担当にされてしまった。
デイリー・フラクションには美術評論家がいるが
会社には姿を見せない。
よってクィラランは現場担当ということらしい。
しかし、この美術評論家が曲者で、歯に衣着せない批評で、
芸術関係者は怒りまくり、関係ない人は彼を偉い批評家だと思い、
両者は論争しあっている。
彼のコラムには毎週何百通~何千通もの投書が寄せられ
この町全体が美術熱に浮かされているらしいのだ。
そしてクィラランは美術評論家であるマウントクレメンズに
ディナーの招待を受け、そこで彼の飼い猫である
シャム猫のカウ・コウ=クン 通称ココと出会い魅了されてしまう。
そして話の流れで家具付きの空き部屋を借りる事になった。
一方、仕事で芸術家の取材をするうちに、芸術家同士の
嫉妬や中傷が嫌でも耳に入ってくる。
そしてとうとう殺人事件が起こってしまう。
殺人現場であるギャラリーでは、絵が破壊され、高額な絵が紛失。
美術館では陳列されていた短剣が行方不明に。
その美術館の館長は美術評論家であるマウントクレメンズの
酷評により辞任することが決まっていた。
そしてパーティー会場では事故により死人を出してしまう。
これも殺人なのか?そして・・・
全284ページ。最初の殺人事件が起こるのが
116ページだったりする。
まぁ~シリーズ1作目だから、周りの環境やら仲間やら
ココの説明なんかも必要だから仕方ないんだけどね
カタカナの名前に苦戦したのは言うまでもないが
おかげでなかなか進まなかった(^◇^;)
でも海外作品特有の雰囲気はそれなりに楽しめました。
最初の殺人事件が起きてから、ようやくテンポアップ。
本作では、殺人事件が起こっても警察が捜査してる描写はない。
記者同士や、取材で知り合った芸術家から話を聞いて
クィラランが犯人を推理するといったところか・・・
ココは手がかりを偶然なのか当然なのか
クィラランに教えるのだが、肝心のクィラランの推理が
迷推理だったりするので、頭をグルグルしてるだけって感じ。
しかし、最後がアレっていうのはいただけない・・・
猫が主人公?の小説といえば赤川次郎氏の「三毛猫ホームズ」しか知らない。
それよりは直接的な教え方だという印象でした。
猫好きな人には面白いのかも・・・
mokkoも力入れて読んだのはココの描写部分だったし・・・
ココのツンデレっぷりに、クィラランが下僕になったり、
拗ねたりしてるのが笑える(○ ̄m ̄)
新聞読める猫ってスゴイじゃん(〃▽〃)ポッ♪
一番萌えたのが、クィラランとココの初対面のシーン。
赤い光が動いているのを見てビビるっクィララン。
それにマウントクレメンズが説明してあげるんだけど
シャム猫ならではの特徴らしいのだが
普段は青い目なのに光が当たるとルビーのような赤い色に変わる。
赤い瞳の猫(*´◇`*)萌え~
早速画像検索!
カバーイラストの猫さんみたいじゃないのぉ~

そして赤目・・・ちょっと怖いかも(^◇^;)

本書が活字になったのは1966年っていうのは驚きですが
これはもういいかな?(^◇^;)
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