
サイズ 481P 16cm
ヒマラヤで氷河湖が決壊した。
永年閉ざされていた下流のダム湖に浮かび上がったのは古代の「方舟」だった。
こんな高地になぜ文明の跡が?
いぶかる調査隊をさらに驚愕させたのは内部から発見された大量の木簡だった。
それらにはみな、不思議な蓮華模様が刻まれており、文字とも絵とも
判然としなかったが、なんらかのメッセージを伝えているのは確かだった―。
一体、何者が、何を伝えようというのか?
第3回小松左京賞受賞作『神様のパズル』に続く、傑作長編SF、待望の文庫化。
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初めての作家さんでしたが、面白かった~。
氷河湖決壊で出てきた舟には蓮華模様が印字された木簡が。
教授指導の元に調査を開始したものの、大きな組織を
バックに従える別の教授が乗り込んできて
調査権限を独り占めしようとする。
主人公のサイトにコンタクトを取ってきたロータスは
現場に乗り込んできて、調査権を独り占めしようとしている
教授にうまく取り入り、謎の解明を混乱させる。
連中が何らかの答えを見つけ出したとしても公表しない。
発見者である我々が真実を知ることができなくなる。
歴史的事実とされていることは、疑うこと。
それから権力者は信じるな。
主人公はロータスの指示で更に怪しい仲間を加えて仮説を立て
シュミレーションによって導き出された結果に戸惑う。
しかし、このデザイナーが何を託し、生まれたものが
何を語るのか、その答えを知りたい。
そして倫理を超えて生命を作り出そうと
神の領域に踏み出すのだが・・・
オーパーツにゲノムに生命倫理と好奇心のぶつかり合い。
こういうの大好きよぉ~
ロータスがまた、すごいキレものだったりするんだけど
こいつが目的の為なら平気で人を捨て駒にする。
それをわかっていて従ってる主人公には
同情を禁じえない( ´艸`)
それでもロータスにバカと言われる主人公が
一番大事な結論に行き着いたところがいいなぁ~
あの結論、嫌いじゃないです。
バックに大きな力のある科学者なんかは
絶対に裏で何かやってるんだろうなぁ~
好奇心の前では倫理観なんて飛んでしまうmokkoだもの
頭悪くてよかったわぁ~(^◇^;)