まひるの月を追いかけて/恩田陸 | mokkoの現実逃避ブログ

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まひるの月を追いかけて (文春文庫)/恩田 陸
¥660 Amazon.co.jp
サイズ 431P 16cm

異母兄が奈良で消息を絶った。
たったの二度しか会ったことがない兄の彼女に誘われて、
私は研吾を捜す旅に出る。
早春の橿原神宮、藤原京跡、今井、明日香…。
旅が進むにつれ、次々と明らかになる事実。
それは真実なのか嘘なのか。
旅と物語の行き着く先は?。
恩田ワールド全開のミステリーロードノベル。
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とりあえず最後の月作品になります。

なんとも珍しい事に
翠香さんakaneさんの二人が被ってしまった。
mokkoが3番目になります(^◇^;)
他でのレビューでも、奈良を旅してみたくなるという記述が
そこここで見られましたから、『黒と茶の幻想』みたいな感じかな?と
かなり期待をしておりました。
おりしも平城遷都1300年で奈良が盛り上がっているし
9月に読んだ『朱』の舞台が
斑鳩の里であり、斑鳩寺(法隆寺)だったりしたので期待度アップ!

実際、屋久島に行きたいと最初に思ったのが
『黒と茶の幻想』を読んだ事がきっかけだったし
幻の桜「三顧の桜」を見たいと思ったのよ。
実際にはないみたいだけど・・・調べたけどヒットしなかったし・・・
屋久島=屋久杉だったし・・・
でも、屋久島には山桜がたくさんあるというのは
現地で確認できたから、桜の季節に行けば同じような体験が
出来るかもしれませんね。

おっと話しが逸れました<(_ _)>

異母兄の研吾が奈良で消息を絶った。
静はほとんど顔の覚えていない研吾の彼女・優佳利に誘われ
研吾を捜す旅に出る決意をするのだが・・・

最初と途中の夢の話では「ライオンハート」を連想した。
物語の始まりで失踪した恋人を探す為に旅立つところなんて
『禁じられた楽園』みたいだと思ったし
ところどころで『夜のピクニック』を連想したりもしたけど
雰囲気としては『黒と茶の幻想』っぽいなぁ~と思ってました。

しかし旅がスタートしてすぐに、雲行きが怪しくなります。
それでも嘗て研吾が回った取材ルートを巡る旅は続き、
行方不明のはずの研吾が予想より早く姿を現します。
ヘタに触るとネタバレになるので説明できない(^ヮ^;)

しかし、何なんだコレは!
途中から「もしかして」って気付いてはいた。
恩田作品において、犯人?が最後まで出てこないなんて
読んだ本の中ではありえないことだったし
最後に見知らぬ犯人?が颯爽と登場するなんて事もない。
っていうか、それは反則でしょ。

それだけは嫌だと思っていたけれど
その度にうまくかわされていたから、もしかしたら
別の結末を用意してあるのか?と期待してもみた。
しかし、最後の最後で、やっぱりそうだった。
もの凄く不愉快だ。

すんませんねぇ~
基本的にこういう背景は嫌いなのよ。
しかも、思いっきり読まされたから尚更嫌だ。

所々に差し込まれている寓話?御伽噺?と本作のタイトルは
気付き難いけれど「そこにある」もので
尚且つ容易に「触れられないもの」を指しているのではないか?
深読みし過ぎだろうか・・・?

ここから始まる新しい物語
mokkoならどうするだろう・・・
間違いなく拒絶だなぁ~

偶然にも短い寓話の「月のうさぎ」の話は知っていました。
そして共感した部分がないわけでもない。
旅はお話なのだ。
出かける度に、与えられた役を演じなければならない。
中略・・・
旅に出る前の憂鬱は、旅の間の自分を演じる不安、
旅の虚構の中で大役を勤め上げる重責への憂鬱なのだ。


旅行が嫌いな訳じゃないの。
お子様だから、旅行前は興奮して眠れないし・・・
ただ、同行者以外と関わるのがもの凄くストレス。
それでも子供じゃないんだから、関わる以上、無視もできない。
旅の疲れはそういう事が半分以上を占めていると思うなぁ~
また話しがそれました\(_ _ ) ハンセィ

明日にでも、特集を始める前の2作を追加して
まとめをアップします。

月特集の月判定
新月  :タイトルのみで月の登場はほとんどなし
三日月:作品の内容には特に関係ないが、月に関する描写がある
半月  :月が作品の内容に関わるキーワードになっている
満月  :月がテーマの作品である

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