孔雀狂想曲/北森鴻 | mokkoの現実逃避ブログ

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孔雀狂想曲 (集英社文庫)/北森 鴻
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日々是好日? 骨董品をめぐって今日も事件が…。
いつも開店休業状態の下北沢の骨董屋・雅蘭堂。
でも人々の思いのこもった「モノ」をめぐって
事件が起きれば、雅蘭堂主人は名探偵となって謎を解決! 
傑作ミステリ連作短編集。

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これも「狐闇」を読む準備です。
悪魔のささやき天使恵さん が言うからさぁ~(^◇^;)
でも、同じ方法を取ってる人が結構いるのよ。
キャラを知らずに読むよりも、キャラを知って読んだ方が
何倍も楽しめる。
やはり恵さんは天使・・・なのね(^_^;)


骨董をテーマにした連作ミステリー短編集です。
初めて読んだ北森作品の冬狐堂シリーズの1冊も
骨董の話しだったけど、今回も骨董。
というよりは古物商ですね。


主人公は下北沢で開店休業状態の店の店主。
この屋号がいい!
雅蘭堂(がらんどう)だって(○ ̄m ̄)


こちらの世界もまた、取引に纏わる裏世界と
人の欲の深さと、同業者との騙し合いなどがあり
殺人事件が起こったりもする。

あぁ~何て妖しくて美しくて深くて恐ろしい世界なんでしょう


雅蘭堂店主の越名集治の推理で解決もするんだけど
それは探偵になって事件の推理をするというよりは、
警察に協力する形で骨董の薀蓄を披露しながら
謎解きするから控えめな推理がまた
店主の人柄を映し出してるみたいで好感度が増します。


店主はイケメンではない。細目でmokko好みではないけれど
商売以外の優しい(悪く言えば優柔不断)ところが憎めない。
何ていうんだろう、温かいのよね・・・
作品や人に対する接し方が紳士なのですよ。
常に正面を向いて、真っ直ぐなんですよ。


イメージは違っても狐さんもそうなのよね♪
やっぱブレないって大切よぉ~


女子高生アルバイトの安積は
越名をいつもヒヤヒヤさせ、そのドタバタっぷりが
楽しかったりもするのですよ。
mokkoも雅蘭堂でアルバイトしたいよぉ~(((p(>◇<)q)))
下北沢の店を探したくなったのはmokkoだけじゃないはず!
他のキャラがよく描かれてるのでイメージしやすいです。


「ベトナム ジッポー・1967」
女子高生安積がZIPPOを万引きしようとしたのは
祖父のためだった?
ZIPPOにまつわる記憶と謎のお話し。


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「ジャンクカメラ・キッズ」
市で競り負けた越名集治に同業の男が渡した
大量のジャンクカメラ(古くて修理部品のない傷物カメラ)に
隠された、とんでもない秘密とは・・・


ジャンクカメラの分解と組み立てに挑戦!/水滸堂ジャンクカメラ研究室
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「古九谷焼幻化」
某名家の蔵出しに参加した3名の骨董屋。
いわく付きの古九谷焼をどう見るか。
まさに狐と狸と化かし合い。


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「孔雀狂想曲」
鉱物標本を売った先を執拗に聞きだそうと
雅蘭堂に訪れていた男が全裸で殺されていた。
犯人は誰なのか?絵画盗難事件との繋がりは?



「キリコ・キリコ」
女性実業家であった叔母が遺した硝子切子。
それに隠された真相を越名集治が見切る。


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「幻・風景」
作家では評価されなかったが絵画で評価された事を嫌い
なかなか世に出回らない数少ない作品の1枚が出てきた。
ところが、それには対になっている作品があるという。



「根付け供養」
越名集治に「最低の仕事」と言われたことのある
凄腕の贋作師で根付け職人の挑戦
安積が壊してしまった預かり物の根付け。
賠償額が3倍返しというのが相場の骨董界。
廃業覚悟で乗り込んだ先では・・・
安積にいらぬ心配をさせない越名がステキ♪


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「人形転生」
市で落としそびれたビスク・ドール
落としたのは欲しい物の為なら人も殺すと公言している
コレクターの客師。
それがやがて大きな事件へ発展する。


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どの作品も、すごく良かったんだけど
特に気に入ったのは『古九谷焼幻化』『根付け供養』
そして個人の趣味的にワクワクしたのが
表題作の「孔雀狂想曲」でした。


孔雀というから、↓かと思ったら
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↓だったんですねぇ~

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孔雀石(マラカイト) by mokkoコレクション♪


そして↓も出てきます。
mokkoの現実逃避ブログ-062108
藍銅鉱(アズライト) by mokkoコレクション


鉱石好きですから、すぐに連想できましたよぉ~
一緒に推理してやろうと思ったけど
無理でした(^◇^;)
鉱石の似非知識だけじゃ、骨董は無理です( ̄▽ ̄;)ゞ
そして絵画の奥深さを更に知る事になる。
いやぁ~本当に楽しかった!


このシリーズの続きは・・・読めないのよね(p_q*)
狐闇で再会できる事を楽しみに
次の作品を読みます(* ̄_ ̄)9
あぁ~準備って大変だけど楽しいぃ~v(〃>∇<〃)v


北森作品を読んでみようと思うなら
本作から入った方がいいのかも?
なんせ解説が北森作品が好きだぁ~と言ってるような内容で
北森作品のシリーズやキャラについての説明が
わかりやすく載っている。
この解説を読んでから、どの順番で読み進めるかを
決めると迷わないで済むと思いますよぉ~


そして、読後に残る気持ちの一部が
やはり建築探偵に共通するものがあります。
古い物と古い建物。
そこに宿った思いや、寄せられる思惑などを
紐解いていく作業工程が、そんな風に感じさせるのかなぁ~