人形はこたつで推理する (講談社文庫)/我孫子 武丸
¥530 Amazon.co.jp
鞠小路鞠夫?
私が密かに思いを寄せる内気な腹話術師・
朝永嘉夫が操る人形の名前です。
出会ったのは幼稚園のクリスマス会。
園で飼っている兎が死んだ事件を
見事な推理で解決してくれました。
そう、「彼」は実は頭脳明晰な
名探偵だったのです。
異色の人形探偵コンビが大活躍する
青春ユーモア・ミステリー。
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これも「新本格もどき」を読むための準備です。
mokkoと同じ事してる人がいました。
新本格もどきを読んだ後に、元の小説を読んでました。
すごいぞ「新本格もどき」!!
先日読んだ「まほろ市の殺人 アンソロジー」 で
夏を担当した作家さんなので二度目まして♪です。
絶版になっていたので、amazon経由で古本をGET。
古本屋さんから入手したのは二度目ですが、
今回のは本当に古びた本でした。
どうやって保管したら、全ページの縁を
1.5cmも日焼けさせる事が出来るのか
不思議でならない。更に臭い!
保管者をぶん殴ってやりたい衝動に襲われましたよ。
届くまでだけでなく、届いてからも
mokkoの眉間にシワを寄せさせるだなんて、
まったくもって許せん!
さて・・・本作は短編集です。
謎解きに重きを置いた作品ではなく
キャラ重視の青春ユーモア・ミステリー。
とてもライトで読みやすかったです。
メインキャラは幼稚園で働く妹尾睦月(せのおむつき)
通称おむつと、腹話術師の朝永嘉夫(ともながよしお)と
操り人形・鞠小路鞠夫(まりこうじまりお)
「人形は●●で推理する」というタイトル通り
探偵役は人形の鞠夫です。
人形が実は小さな人間な訳ではなく
霊が乗り移っている訳でもありません。
一応、納得のいく設定になっております。
人形はこたつで推理する
めぐみ幼稚園で働く20歳のおむつは
クリスマス会で、まるで生きているかのように
人形を操る25歳の腹話術師・朝永と出会う。
実は朝永と人形の鞠夫には、秘密があった。
そして幼稚園では、うさぎの餌箱がひっくり返され
その後、1匹のうさぎが死んでしまい、更に・・・
人形はテントで推理する
朝永嘉夫が出演するカーニバルに誘われたおむつ。
ところが密室状態の場所で出演者の1人が殺されていた。
容疑者として連行されたのは、同じ腹話術師で
朝永と長い付き合いの女性・柿沼遥(はるか)
しかし刑事は遥が犯人だとは思っていない。
では、犯人は誰?
名探偵鞠夫が、こっそり推理を披露する。
人形は劇場で推理する
オペラ「ニーベルングの指輪」を観に行った
おむつ、朝永、遥は、カーニバルの事件で知り合った
小田切警部と再会する。
広告代理店の社長が刺殺された事件を調べていたら
被害者がジークフリートに刺し殺される夢を繰り返し見たことが
日記に書かれていたことから、オペラを観にきたらしい。
ジークフリーとは誰だ?
名探偵鞠夫が、またもこっそり推理する。
人形をなくした腹話術師
初めてのテレビ出演を果たした朝永と鞠夫。
収録が終わった後、控え室から鞠夫が盗まれてしまう。
鞠夫はすぐに見つかったが、鞄の中でボロボロにされていた。
鞠夫は「犯人を捕まえて」という言葉を残して沈黙してしまう。
おむつと朝永は、二人で犯人を探そうとするが・・・
全て「おむつ」目線で語られいます。
1話で腹話術師・朝永と探偵・鞠夫の秘密が
おむつにバレルんですけどね、解説にも書いてあるので、
これを読むには解説は後回しにした方がいいでしょう。
美人でナイスバデーな遥の出現に、ハラハラするおむつ。
そこにツッコミを入れる鞠夫(○ ̄m ̄)
4話では、鞠夫の大ピンチ!
いや・・・朝永のピンチか・・・
面白かったぁ~♪ d(⌒o⌒)b♪
一応、ミステリなんですが、謎解きよりも
朝永とおむつの、なかなか進まない関係とか
そんなジレッタイ二人にツッコミ入れる鞠夫とか
そういうキャラ重視なところが楽しかったりします。
これはミステリー要素を含んだ恋愛小説だなぁ~(^◇^;)
まさにmokko向きの作品でしょう♪
本書は人形探偵シリーズの第一弾。
そしてシリーズ全て絶版。
面白かったのに、どうしてくれる!
「まほろ」でも文章が読みやすかったので
これは他の作品も読んでみたいです。
シリーズはどうしようか・・・(-。-;)
後で考えよう・・・
この著者はゲームの『かまいたちの夜』の作者なんだって。
ゲームはやってないけど、ゲームをアニメ化したのを
見たんだよねぇ~
怖かったわぁ~