レペットの歴史 その4(最終回) | penのフランス語日記

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「虎と小鳥のフランス日記」でフランス語を学習中のpenの日記。独学です。トリュフォーの映画を字幕なしで楽しむのが目標。フランス語とフランス全般の情報を楽しくご紹介。初心者むけの文法、語彙、ディクテなどの学習法、フランス映画、フレンチポップスの話題もあり。

こんにちは。penです。
「虎と小鳥のフランス日記」第62話「ダンス用の靴の買い物」の今週の場所は、靴を買いに行った店舗、レペットをとりあげています。


レペット店舗



今週「虎と小鳥のフランス日記」がお盆休みですので、少しずつ何回かに分けて書いてきましたが、この記事が最終回です。

美しい公式サイト
Repetto : Chaussons, vêtements & accessoires de Danse



公式サイトからこの店の歴史について読んでいきます。
歴史は LA MAISON ⇒ L'HISTORE REPETTO のところにあります。

その3では2000年になってから始めた有名デザイナーとの数々のコラボレートにより見事に世界のマーケットに返り咲いた様子を見ました。

では続きを読んでいきます。

2010 Lever de rideau sur L’atelier Repetto. Ce service d’exception offre la possibilité à chaque femme de créer ses ballerines personnalisées et uniques parmi un éventail de 252 nuances d’agneau. Les couleurs des tiges, bordures et lacettes sont assemblées de manière entièrement artisanale et selon les aspirations de chacune.

レペットのアトリエの幕開け。この工房ではそれぞれの女性にあったオリジナルのバレエシューズを252色の羊の皮からあつらえる特別なサービスを提供。靴全体や、縁取り、飾りのひもの色を個人の好みで選んでもらい、職人が手縫いで仕上げる。

rideau 幕
agneau 子羊
bordure 縁取り
tige 茎 靴だとブーツの筒の部分らしいが、バレエシューズだとどこかわからなかったので、靴の全体の部分として訳しました。
lacette 小さな紐飾り

・・・えっ? 子羊の皮・・うーん、個人的に子羊や子牛の皮を取るのはあまり好ましいとは思わないのですが・・一番柔らかくてバレエシューズに適しているのでしょうね。


2011 Pour faire face à la demande importante, notamment japonaise et coréenne, Repetto a agrandi l'usine de Saint-Médard d'Excideuil sur 3 000 m² supplémentaires, de façon à pouvoir produire annuellement 500 000 paires de ballerines.

特に日本と韓国からの大きな需要に応えるために、レペットはサン=メダール=デキシダイユの工場を3千平方メートル拡張し、年間50万足のバレエシューズを生産できるようにした。

海外では日本と韓国で特に人気があるようです。


2012 Repetto inaugure son école de formation à Coulaures en Dordogne. L’objectif de cette école, unique en France, est de former l’ensemble des salariés des ateliers Repetto ainsi que 150 nouveaux salariés sur les métiers du cuir afin de faire face à l’accroissement de l’activité de la Maison. A l’issue de cette formation d’une durée de 6 mois, ces personnes seront en mesure de confectionner une ballerine en « cousu retourné » dans son intégralité et selon le savoir-faire unique de Repetto.

ドルドーニュのクロールに養成学校を設立。この学校の目的は、フランスでもユニークなものだが、会社の事業の拡大に対処するために、レペットの工房の従業員と150人の新しい従業員を一緒に集め、皮の縫製のトレーニングをすることである。6ヶ月続くこの研修を終えると、皆、レペット独自のノウハウにのっとり、それぞれが完全に« cousu retourné (返し縫い?)»という技術でバレエシューズを縫うことができるようになる。

être en musure de + inf. ~できる体制にある。
dans son intégralité 全面的に、完全に
savoir-faire ノウハウ

すでに従業員の人が新人に技術を教えるのだと思います。日本では皮の縫製などは、今は知りませんが、昔は、新入りは特に教えてもらうことなく、先輩のやっているのを見て、技術を得たのだと思います。

このような研修があれば、先輩に怒鳴られることなく、スムーズに仕事につけそうですね。一つ一つ全く同じように作らなければいけませんし、こういうシステムのほうが効率がいいのでしょう。

それにしても六ヶ月とは長いですね。全く縫製ができない人でも、六ヶ月間毎日練習すればかなりうまくなるのではないでしょうか。会社が大きくなってもあくまでも伝統的な縫製にこだわっている姿勢がうかがえます。



以上、四回に渡ってレペットの歴史を読みました。


最後にレペットが靴などを提供したというアメリカ映画の予告編と、その協賛がきっかけで生まれたレペット本店の動くショーウインドーのビデオをご紹介します。

★Black Swan 予告編2分。 
バレエ団が舞台のサイコスリラー、恐怖映画です。
個人的にホラーはやや苦手ですが、バレエのシーンはたくさん出てきそうです。。




★こちらは昨年の春、期間限定で設置された動くショーウインドー。
といっても窓が動くわけではなく、中身が動きます(動画を見ればわかります)。
1分37秒。




それでは、また、次回の「今週の場所」でお会いいたしましょう。