これだけはちょっと言いたい:「メモリアル」と「ライフサポート」 | 覚え書きあれこれ

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記憶力が低下する今日この頃、覚え書きみたいなものを綴っておかないと...




先日母から送って来てもらった雑誌、楽しく読みました。






表紙の羽生選手のお写真、とっても素敵。


けど、タイトルの「クワドラプル」って何?あ、QUADRUPLE のことか。どこの発音だとこういうカタカナ表記になるんだろう。英語だと「クワドループル」が一番近いと思うんだけど。


まあいいか。


最近、本当にスケート関係の出版物が多いなあ。特に羽生選手を表紙にしたものが。ジェフリー・バトルも驚いてましたね。


けど、








この本のタイトルは。。。



いや、黙っていようかと思ったんですが、やっぱりどーしても気になります。



「日本代表メモリアル」はおそらく「日本代表記念(本)」という意味が込められているんでしょう。2014年にも同じタイトルのものが出版されているのでシリーズなのかも知れません。


でもそれならすっきりと日本語のままにしても良かったのに。


英語で「MEMORIAL」は、記念は記念でも亡くなった方のためのものに使われます。


戦没者のための記念碑はWAR MEMORIAL、お葬式でのミサは MEMORIAL MASS


日本のデパートでお友達のお子さんの誕生祝を買おうと思ったら可愛らしいウサギさんかなんかの絵の入った「メモリアル・プレート」などという代物があってちょっとびっくりしました。


赤ちゃんの生まれた日と名前を入れて、って言われましたが冗談じゃない



え、じゃあ英語ではそういう記念品みたいなものの場合、なんて言うの?


それは同じ「メモリー」を語源にしながらも、COMMEMORATIVE を使うのです。


英国王室のジョージ王子の誕生を記念したコインだとか





オバマ大統領の当選を記念したコインだとか。。。






記念パンフレットなどを指して「SOUVENIR BOOKLET」とかも使いますね。




なので、私には「日本代表メモリアル」っていうのがどうも違和感あるわけです。




他にも似たような「ちょっと縁起でもない英語使用」があるのでついでに書いちゃいます。



日本で郵便物を整理していた際に、銀行からのお知らせに「ライフサポート・サービス」という見出しがあるのに気づきました。



まあ、高齢化社会だからこういうサービスも出て来るのか、と思って読み進めていたらどうやら私の勘違いだったようです。


日本で言うところの「ライフサポート」人生の色々な局面で困った時(子育てとか看護、介護も含めて)のサポート、のようですね?


だけど英語では「LIFE SUPPORT」と言えば「生命維持装置」としか解釈されません。



先シーズンの中国杯中、CBCの解説者たちが:


And Brian Orser can start breathing again.

で、ブライアン・オーサーもやっとまた息が出来るね。


Yes you can take him off life-support at the side.
ボード際でつなげてた生命維持装置を外してもいいかも。


というやり取りを交わしているのをご紹介しましたね?

(ブライアンが負傷した愛弟子の演技を息を詰めて見守り、ほぼ自分では息をしていないから人工呼吸器で生命を維持してもらっている状態だ、と彼らは言いたかったわけです。)



そう考えてネット検索してみると、「シャレにならん」サイトが色々出て来て当惑します。



それらを掲載すると不味いでしょうから皆さん、試しにご自分でキーワードに「ライフサポート」ってカタカナで入れてやってみてください。


なお、



日本ではそういう意味で使われているんだからほっといて下さい



と思われる方もいらっしゃるでしょうが、それならばくれぐれも英語表記にはしないように、ということを申し上げておきます。





羽生選手のインタビュー記事の読後感想はまた別の機会に。