CBC解説速報:YUZURU HANYU IS A ROCK'N ROLL STAR! | 覚え書きあれこれ

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記憶力が低下する今日この頃、覚え書きみたいなものを綴っておかないと...

ピカチュウ・パワー、出ましたね。結弦くんの素晴らしい演技を見て、すがすがしい一日でした。

氷上に出た時から、あの不敵な笑みを浮かべ、全く不安気のない様子。

あ、これは大丈夫

見ていてもただただ楽しく、最初から最後までエキサイティングなパフォーマンスでした。

日本ではもうさんざんそこら中のチャンネルでリピートされているでしょうからあえて細かいところは飛ばしますが、こちら、カナダではお馴染みCBCのブレンダ・アービングカート・ブラウニングキャロル・レーンの解説で放映されました。

ちょっと話がそれますが、大型スクリーンで、しかも鮮明な画像で顔のドアップが映し出されると解説者もかなり緊張するんじゃないかな、って思います。だって、毛穴からシミから歯の一つ一つまでくっきりはっきり見えるんだもん。あれは怖いわ。

さて、男子SPではプルシェンコに関してブレンダが

「こないだのオリンピック以来、5回しか主要大会で戦っていないって考えると、驚異的よね」

と言い、

キャロルは

「Many fine tunes have been played on an old fiddle(古いヴァイオリンでも名曲は弾ける)って言うしね」

と感心する。

カートも相変わらずのドライなユーモアで、プルシェンコの4-3コンビネーションのスローが出ると

「『俺、31歳だけど(4Tの後に)3回転もつけちゃおうっ』って言ってるんだよね」

などと茶化します。

さて、パトリックの番になり、少しばかりの緊張感が解説チームの間にも走ります。

冒頭からキャロルがSPのことをパトリックの弱点でもあり、強みでもあると指摘します。良い時は世界最高点を出すけれど、調子が悪いと足を引っ張られる、と。

パトリックの演技中、コンビネーションの二つ目のジャンプが2回転になったことについて、カートは「安全策を取って、賢い選択だった」と言ったものの、その後のジャンプが着地で乱れたり、詰まったりすると、少し不安な声で


カート:「首位に立とうと思ったらここから得意のスケーティング・スキルに頼らないと」

キャロル:「そこ(スケーティング)は誰にも負けないからね」

カート:「He's in a bit of a hole(でもちょっとこれは後手に回りすぎたかも)」

そして終わった直後の観衆の反応を聞き、

「An applause... like you almost don't know what to say (なんか、どう言ったら良いのか分からない、みたいな歓声だね)」

と言います。

私が気になったのはここのところ、パトリックがSPでは特に、音楽が終わるのと演技が終わるのとの間にズレがあることなんですね。時間通りに終わらない、というのが目につきます。

まあ、最低限の仕事は果たした、ということのようです。「カナダはまだ大丈夫、カーテン引いて、電気を消して、引きこもらなくても」と慰めます。

さあ、結弦くんの演技が始まり、滑り出すとカートが嬉しそうに言います:

He's got the music, he's got the swagger
音楽もよし、自信たっぷりの物腰もよし

His style is way more chilled, relaxed than Patrick Chan
彼の持ち味はパトリックのそれよりもクールで力が抜けてて

When he approaches his quad, like it's more relaxed, here he goes...
四回転へのアプローチもリラックスしてて、さあ行くぞ

He's got the turns, straight, he's got it
回転もOK,姿勢も真っ直ぐで…よし、と。




And it's the little things, like flicking his fingers on the landing of the quad, the judges cannot but reward the confidence
で、ほんのちっさな事なんだけど、四回転を降りた時に指をこう、サッと振って見せたりする、そういう自信たっぷりなところにジャッジは点を上げざるを得ないんだよね


It's irresistible
それってどうしようもないわよね(直訳=抗しがたいわよね)


It is
そうそう。


Amazing one foot entrance to the triple axel
トリプルアクセルへのすっばらしい片足でのエントリー



成功すると

「ハッハッハァァァ~~」

と感に堪えない、といったカートの笑い

Off the back counter turn, too. INCREDIBLY difficult.That should almost get a bonus mark
バックカウンター・ターンからのエントリーでしょ、考えられないくらい難しいのよ。ボーナス点あげないと


Oh it will
当然、もらえるよ


最後のコンビネーションの前:

Late in the program, rock'n roll star with two jumps. Bit of a lean forwad, STILL does the triple!
プログラムの後の方になって、ロック・スターにはジャンプが二つ残ってる。少し前傾になったけど、それでもトリプルをくっつける!

He's on fire
彼、絶好調ね。


そして演技の最後で結弦くんが拳を突き上げると



Hello Cleveland.


↑ これはちょっと調べないと分からなかったのですが、カルト映画で「This is Spinal Tap」というロックバンドを題材にしたものの中に登場する有名なフレーズだそうです。要するにカートの中では究極のロック野郎が言う言葉のようですね。


この後はブライアンがボード際で踊りまくっていたとか、この演技は団体戦だったけど個人戦でもう一度、再現できるだろうかとか、この選手のすごいところは

途中のトリプルアクセルの質があまりにも高くて四回転トウループと同じくらいの点数を稼いでしまっている

所だ、と言ってました。

以上、CBC解説の速報でした。