7月6日(日)
演劇集団☆ゴサンケ 第4回本公演「FAMILIAR」観劇。
16:00
【感想】
マフィアもの。
奥田卓君が客演先にて獲たものが上手く還元されている。
しかし圧を出せる役がもう四つは欲しい。
後、時間軸が緩い(笑)
さて、
身内贔屓にならぬように、
ガッツリ書かせて頂く。
まず僕は前半を半分すっとばした中での観劇であることを念頭に置いて、
僕が感じたことを書き記す事をお許し下さい。
舞台転換がどうしても甘い。
前回のバッカスの時も感じたが、
出はけの足音が響き過ぎて萎えてしまう。
音楽がMCで盛り上げる事も盛った上で音を消す事は必須であると思う。
圧を持つ役者がもう4つは要る。
マフィアである事には殺気が必要だ。
そうした空気がどうにも甘ったるい。
間も持たせ過ぎで、もっと人は無慈悲に殺すべき。
映画だから、漫画だから、演劇だから、
人を殺すことに躊躇しなくてはならないリアルではなく、
怖いから殺すという純粋さが足りないような気がする。
奥田くんの役の肉薄は、客演を経て得たものだ。
それをもっと他の人間にも伝染させなければ、
作品自体が死ぬ。
なんとも勿体ない。
勿論、奥田くんでもTVや商業舞台に出ている役者化け物に比べるとまだなのかもしれないが、
それでもその圧を出せていると感じられるのは凄いことだ。
舞台セットは金網がひとつアクセントとして欲しい。
全体的にのっぺりしてしまい変化が乏しかった。
音楽もギターサウンドよりも、バイオリンなどの方がマフィアっぽい。
ギャグは入れてもいいが、タイミングはズラさずにやりきって欲しい。
時間軸がおかしく、
子供時代と未来のキャストが変わっている。
変わってもよいが、
その必然性が感じられなくて、
誰が誰を演じているのかひどく混乱した。
もしそうするならばその役柄のフォーマットは必要だし、
それらをお客さんに考えるではなく、
最初から納得できるように手渡さなくてはならない。
それが出来ていないから混乱を招く。
アイデアはいい。
後はそれを裏付ける証拠が欲しい。
後は中山君が確固たる書きたいものを、
絶対にこれをやりたいんだ!という作品を、
そうした「魂」を見せて頂くことを熱望する。
何故なら、出来るからだ。