◆ヒッチコック監督の『私は告白する』 | ザ・外食記録 ~今日も閲覧ありがとう~

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いつしか食べ歩きがライフワークになってしまった今日この頃。
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2023年12月に外食記事 4000号を達成しました。
ちょこちょこ地域別索引も更新中。
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▼写真AC:いもころりんさん提供のフリー素材
「川越カトリック教会と春の青空」


ヒッチコック監督のモノクロ作品

カナダのケベックが舞台。
恒例のカメオ出演・ヒッチコック監督が歩いているところが映った。

続いて、棒で殴られた死体とコートを脱ぎながら逃げる男性。

聖マリー教会
ローガン神父(モンゴメリー・クリフト)は気配を感じて礼拝堂を見たら、従業員のケラーがお祈りしていた。
ケラー「私は恩を仇にした。私は告白します」
告解室に入り「ビレットを殺しました。金を盗みに行き、部屋に入って見つかった」

ケラーの妻・アルマも教会で一緒に働いている。
アルマ「神父は警察に言うわ。捕まって吊るされる」

ケラーは翌日、ビレットの庭の掃除に出かけた。
ローガン神父もビレットの家に来た。
家の周りには野次馬がたくさんいて、警察が取り調べしていた。
ローガン神父はラルー警部と話した。
警部「ケラーは故郷のないドイツ人だから怯えているようだ」

女性のルースが現場近くにやって来た。
ローガン神父が殺されたことを伝えた。
ルース「良かった、これで自由ね」
窓から警部が見ていた。

ローガン神父もケラーも教会に戻った。
ケラーはローガンに「なぜビレットの家に来たのです? 私は自首しない」
ケラーは妻に「法衣は洗わないでおくのだ」

手がかりのない事件で、捜査が行き詰っていた。
ロバートソン検事はラルーに「今までも難事件を解決しているだろう」はっぱをかけた。
解決のヒントとなる少女2名が現れた。
ビレットの家から神父の格好をした男性が出てきたと証言した。
外出した神父を調べるため街の教会に聞き込みをし、皆アリバイがあったことがわかった。
ラルーは、事件の翌日に突然家に現れたローガン神父を疑った。
話をした女性(ルース)について尋ねたが、ローガン神父は拒否した。
夜11時のアリバイもなかった。

ラルーはロバートソンに電話。
ロバートソンはピエールとルース夫妻のホームパーティーに来ていた。
神父が容疑者だとピエール夫妻に喋って、ルースの家から出て行った。

ピエールは、妻が神父を愛していることを知っていた。
ルースはローガン神父に電話し翌日会うことにした。

翌日、ローガンは尾行されていた。
フェリーでローガンとルースは会った。
ルース「あなたが疑われているわ」
ローガン「警察が見ているかもしれない」
ルースは「愛している」と言った。

ロバートソンは、2人が会っていたことを聞き悩み、ピエールとルースに電話。
ルース「彼が殺していないことを証明します。ビレットに脅迫されていた。主人には関係ないことです」
ピエール「神父の疑いを晴らすためにここへきたのだ」
ルースは警部に「あなたは人間ですか? 脅迫の理由を聞くのが、それほど大事ですか? 脅迫は私とローガン神父のことです。2人は幼なじみでした。結婚の話もありましたが、戦争に行ってしまった。まるでこの世の終わりでした。その後、ピェールと結婚しました。戦争が終わり、ローガンが戻ってきた。公園で会っていたら、急に嵐になった。ある家の庭の屋根付きのベンチで一夜を明かした。ビレットの庭だった。その後ビレットが脅迫するようになって来た」
ルース「神父のアリバイは成立したわね」
ロバートソン「ああ」
ところが帰った後に、検視の結果が出て、殺されたのが11時半だとわかった。
ルースの証言が裏目に出て、動機になってしまった。

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ケラーはローガン神父に「あなたは臆病者だ。私のことを警察に言うでしょう」
ローガンは教会を出た。
絶望の思いだった。

裁判になった。
法衣には、被害者の血が付いていた。
裁判でケラーは、ローガンが不利になるような嘘の証言をした。
誰かが法衣をロッカーに入れていた。
ローガンは11時15分には礼拝堂にいたと言っても、検事は信じなかった。

陪審員の評決でマイケル・ローガンは無罪となった。
釈放され外に出たが、野次馬から罵声を浴びせられた。
世間の目は厳しかった。
アルマはいてもたってもいられなかった。
ローガン神父のところに来て「主人よ」と指差した時、ケラーがアルマを撃った。
「許してください」と言って、アルマは息絶えた。

銃を持ったままケラーがホテルに逃げ込んで、シェフも撃った。
そして広い宴会場へ入り、警察が追い詰めた。

ローガン「私に話をさせてください」
警察「ダメだ」
ケラー「私はもうおしまいだ。2人も撃ったのだ」
警察「ビレットもか」
ケラー「ローガン、お前が喋ったのか。罵声を浴びせられ、有罪になった方が良かっただろう」
ケラーは射殺された。
ローガンが抱えた。
最後にケラーは「許してください」

(ポール・アンセルメ原作、1953年アメリカ作品)
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見終わっても、悲しい結末だった。
ケラーは最後までイヤなやつだった。
ローガン神父が有罪になったとしても、あのまま大人しい教会の従業員を演じて、やがて金欲しさに第二の犯行に及んだだろう。
ローガン神父は最後まで気の毒な役だった。

カトリック教会には赦しの秘跡(旧称 告解)という、懺悔室のようなものがある。
プロテスタントにはないようだ。


ヒッチコック監督の「断崖」の記事はこちら(2022年5月12日)
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http://ameblo.jp/miyacar/entry-12741960614.html

では、明日。