みなさま、こんにちは。いよいよ臨時国会も閉会が近づいてきており、いよいよ明日が会期末。様々な重要法案についての審議がクライマックスを迎え、国会内外が非常に慌ただしい雰囲気となっています。

さて、そんな中、昨日非常に重要な「注意喚起」(プレスリリース)が公表されました。

「レーシック手術を安易に受けることは避け、リスクの説明を十分受けましょう!」
http://www.caa.go.jp/safety/pdf/131204kouhyou_1.pdf

上記プレスリリースを見て頂くと、驚くべきレーシックの実態がご理解頂けます。

・術後、何らかの不具合が生じているのは全体の40%超

今年の11月に消費者庁が行った独自の調査(対象:600人)によると、手術後に視力以外の症状や不具合が生じていると回答した人の割合が、何と43.2%(259 人)にも上ることが明らかになりました。

・術後、視力に満足し、不具合を感じていないのは半数未満

「希望した視力になった」と回答した 446 人の内、33.2%(148 人)は視力以外の不具合が生じており、希望どおりの視力が得られ、他の症状も特段生じていないという人は、回答者全体の49.7%(298 人)、半数にも満たないという結果でした。

しかも、
・事故情報データバンクには、レーシック手術に関する危害情報が平成21年度以降80件登録されている(平成25年11月8日までの登録分)。
・国民生活センターには、レーシック手術に関する相談が平成21年度から平成25年度までに315件寄せられている(平成25年11月8日までの登録分)。
という状況も詳らかにされています。

この結果を受けて、消費者庁としては以下の注意勧告をするに至りました。

(1)リスクがあることを認識しましょう
思ったような視力が出ないだけでなく、物が二重に見える、光がにじむ、光が放射線状に広がって見えるなど、根本的な治療が困難となる症状が起きることがあります。

(2)リスクについて医療機関でしっかり説明してもらいましょう
医師によっては具体的な後遺症について十分な説明がなされないケースがあります。手術を受けるにあたっては、手術前の検査結果から考えられるリスクについて、十分な説明を求めましょう。

(3)インターネット上の情報はよく吟味しましょう
過去の施術数、芸能界やスポーツ界等の有名人のコメントなどが掲載されている医療機関のウェブサイトがありますが、必ずしもその医療機関の施術能力を反映するものではありません。

(4)本当にレーシック手術が必要か、慎重に検討しましょう
既に眼鏡やコンタクトレンズ等で視力矯正をしており、不便を感じていない場合には、レーシック手術及びその後のリスクをよく考え、本当にレーシック手術が必要か、慎重に検討しましょう。

消費者庁の立場から明確に言うことはできないと思うので、あえて自分が言いますが、(4)の記載を見る限り、消費者庁が言いたいことを簡単にまとめると、レーシックを受けるのはやめておくべき、でしょう。


私がレーシックの問題について国会で質問したのは、今年の4月11日のことでした。
http://www.youtube.com/watch?v=-E_n3hPxqak

この様子については、以下を含む様々なサイトで取り上げられて頂いています。

「厚生労働省が実態把握していない『レーシック問題』」
http://getnews.jp/archives/337599

自分自身過去にレーシックを受けようとしたこともあります。自分の場合は、角膜が薄く、受けられないと診断されたため、レーシックを受けるには至りませんでした。その時点では非常に残念に思っていましたが、自らレーシックについて調べるにつれ、本当に危険な施術ではないかとの認識を強くしていきました。

そういうしている間に、レーシック難民の会(被害者の会)の方々と交流する機会を持ち、いよいよ危険なものであるとの認識、確信に近い認識を得るに至りました。

そこで、まずは自らレーシック被害の実態を把握するべく、被害者の会の皆様の力で情報収集して頂きました。当方も協力をさせて頂きました。

「レーシック被害情報提供のお願い」
http://ameblo.jp/mitani-h/entry-11544750612.html
「レーシックの件」
http://ameblo.jp/mitani-h/entry-11595496617.html

9月24日、そこで集まった被害の情報を消費者庁及び厚生労働省にお渡しし、実態の把握をお願い致しました。

「レーシックの件、厚生労働省及び消費者庁に申入れ」
http://ameblo.jp/mitani-h/entry-11621908384.html

そこから、僅か2カ月。
2カ月しか経過していません。

申し入れから1カ月強、11月には独自の調査をして頂き、驚くべき実態を把握して頂いた。それが今回の「注意喚起」に至ったわけです。

当方、消費者庁に対しては、「消費者に寄り添う消費者庁」であるよう、一貫して訴えて参りました。今回はその意を汲んで動いて頂いたと理解しています。消費者庁の動きに関しては、感謝の言葉しかありません。

消費者庁による今回の「注意喚起」が公表されたことによって、レーシックの危険性が広く認識されたと思います。今後レーシックによる被害を受ける方が一人でも減ることを祈念しています。

そして同時に、既にレーシックの被害を受けられている方々についても、それが法的な形であれ、医療的な形であれ、どういう形になるか分かりませんが、しっかりとした救済が図られることについても、心から祈念致します。


衆議院議員 三 谷 英 弘