イッツ・オンリー・トーク // 絲山秋子 | みゅうず・すたいる/ とにかく本が好き!
イッツ・オンリー・トーク (文春文庫)/絲山 秋子
¥410
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 「イッツ・オンリー・トーク」


 絲山秋子、著。 2004年。



 「海の仙人」が面白かったもので、二匹目を

狙って見ました。

感動はそれほどでは無いですが、ドジョウは

いました♪ 


 

 引越しの朝、男に振られた。 やってきた蒲田

の街で名前を呼ばれた。 EDの議員、鬱病の

ヤクザ、痴漢、いとこの居候……遠い点と点が

形づくる星座のような関係。

ひと夏の出会いと別れを、キング・クリムゾンに

乗せて「ムダ話さ」と歌いとばすデビュー作。

高崎での乗馬仲間との再会を描く「第七障害」

併録。

 (文庫裏表紙より引用)



 何でしょう。 絲山秋子さんの感性が、心地よい

のです。 

まあ、妙な話ばかりではあるのですが、それが

変だとは思わない。


 う~ん、実生活でも、妙な人物の知り合いが

多いせいか?

背中にオシャレなペインティングをしておられる

友人もいたし、ヘビメタもパンクもいました。


 大阪のディープなところで、お薬を定期購入

されておられた方。 この方は本当にヤバか

った。


 また、別の知人に久々にTELしたら、妙な

アクセントで彼の奥さんが、「アア! イマ

チョット ハイッテル!」と明るく告げてくれた

事も・・・。

彼は、息子さんが好きな「ポケ・モン」に詳しく

て、「ピカチューはなあ、デンチューになるんや」

などと教えてくれました。


 彼がいる男の知人、彼女がいる女の知人、

過食と拒食を繰り返し、逢う度にスタイルの

違う女性。


 etc.etc. 

でも、私はそんな彼らが嫌いではない。

むしろ個性的であると思います。


 個性的である事は、尊重し尊敬すべきで

あれ忌むべき事では無い。

私にとっての基準は、彼或いは彼女が好きか

嫌いかだけに過ぎません。


 ???

いや、そんな話では無かった。

絲山秋子さんの本の話です。


 まあ、この作品にも、妙な人が多数登場

します。 彼らは一様にチャーミングです。

「変わっていようが、メンタルに難があろうが、

生きてるんだもんね!」

そんな連中です。


 暗くないのですよねえ。

これはもう、絲山秋子さんの感性と言うしか

ありません。


 で、私は最近その絲山さんの感性がとても

好ましく感じるのです。

すっかりご贔屓作家です♪


 全然関係は無いのですが、絲山さんの作品

を読んでいると、かつて好きだった、たがみよしひさ

さんの「軽井沢シンドローム」と言う漫画を思い出し

ます。

どこか、雰囲気が似ているのでしょうか・・・?


 と言う事で、「イッツ・オンリー・トーク」は面白い。

これをもって、本日のまとめとしたいと思います。

<(_ _)>