TOKYO ECO & ORGANIC LIFE

 

 

新月で旧正月の元旦だった昨日はとてもいい事がありました!昨日の夜から気分爽快です。また追って記事に致します。

 

話は変わりまして、久しぶりにエコロジーの記事です。日本オーガニック推進協議会アカデミー事務局の方お勧めの本、Fruitless Fall(実りのない秋)、邦題「ハチはなぜ大量死したのか」。

 

1年半前にナショナルジオグラフィックチャンネルでミツバチの失踪の特集が組まれましたが、結局原因は分からないまま。 内容はかなり深刻な恐ろしいものでした。  

 

そして、ずっと不明だったミツバチの大量死の原因が去年やっとOIE国際獣疫事務局から発表になりました。

 

原因は複合的なもので、寄生生物からウイルスやバクテリアの感染、殺虫剤、人為的な環境破壊による栄養失調など様々な要素が絡み合ったためだそうです。

 

この本ではアメリカの例があげられていますが、ミツバチは様々な花から栄養をとらないと、同じ花の蜜だけでは栄養失調になってしまうそうです。

 

アメリカの商業養蜂業者の年間利益は億単位。例えば、近年カリフォルニアではお金になるアーモンド栽培をする農家が増え、アーモンド・ゴールドラッシュと呼ばれるほどカリフォルニアの一大産業となりました。

 

ここにアーモンド農園の依頼で、商業養蜂家がはるばる東海岸からミツバチと共にやってきて、ミツバチは一面アーモンド畑の花の蜜を期間限定で巣へ運びます。

 

ミツバチは過酷な労働を余儀なくされ、農薬、化学肥料、殺虫剤で汚染されたアーモンド単一の花から蜜を集めたがために、ミツバチの免疫力が低下してしまいます。

 

免疫力が低下したところにウィルスやバクテリアに感染し、死に至るという構図のようです。

 

そして、この病気になったミツバチに多くの養蜂家は薬を与えていたようですが、これがまたミツバチが早く死にいたる大きな要因となってしまいました。

 

本を読みながら、人間の過労死、薬漬け、農薬に汚染された食べ物と全く同じだと思いました。

 

 

     

 

 

大分前からアメリカではミツバチが失踪し、蜂蜜が不足しています。蜂蜜はそのまま食すだけでなく様々な加工食品に使われています。

 

アメリカでは加工食品にまで充当できる蜂蜜はあまり残っていない状態で、その大部分を中国から輸入している状態。それでも足りず、コーンシロップまで混ぜている蜂蜜加工業者まで出てきているそう。。。もちろんこのコーンシロップは遺伝子組み換え作物。。。

 

また、この世界に受粉を一手に引き受けているミツバチがいなくなったら、世界的に深刻な食糧不足になってしまいます。

 

果物、野菜、ナッツ類、コーヒー豆、穀物類と受粉が必要な作物は数限りなくあります。家畜の飼料となる穀物が不足すれば、お肉も食卓から消えていきます。

 

ミツバチは本当に私達にとって「水」と同じくらい大切な生物。それではどうしたらいいのか? それは、自然の摂理に従うこと。

 

病気だからといってすぐに薬を与えたり、自然界を人間が操作したり介入しないこと。ミツバチがこの世に生を受けてから、自然界で生きてきたそのままの状態に戻してあげること。

 

これって地球環境保護そのものです。私達に出来る事は微々たることですが、自分達のために、また子供達の将来のために一人一人が気を付けていきたいものです。

 

 

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