取材先で自分の知らないことを教えてもらった時って、ついつい誰かに話したくなるんですよね。出版社でアルバイトをしている時、叱られているライターさんを見たことがありました。

「記事として出るまではペラペラと喋らないこと。記事にならなきゃ意味がないんだから。それと取材相手に対しても守秘義務があるんだから、それも忘れないこと。」


取材をしていて、「これはオフレコ(口外しない)」と言いつつ話してくれることって結構あります。そう言われたらそれは記事にはできません。その内容が面白くても記事にしたり、個人的に言いふらすのもルール違反です。
「取材で得た情報は他者へ漏らさない」という守秘義務は出版界のルールです。

余談ですが、私はホテル業界が長くてVIP担当(芸能人、政治家など)でもあったので、この守秘義務には厳しく言われました。みなさんが喜ぶネタはたくさん持ってます(笑)

それはさておき、取材時に録音したデータが流出するなどの問題も最近は言われていますので、くれぐれも注意しましょう。取材が終われば取材相手と縁が切れるわけではありません。電話やメールで、原稿チェックや補足部分を問い合わせることもありますし、今後も取材に応えてもらう可能性もあるからです。

これは人としてもとても大切なこと。忘れないでくださいね。


illustrated by AkihisaSawada