『灰色の雲の上』 | 月花星月

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詩と写真を中心にした月花星(a sa no)のブログです。


伝えたいこともないのに

音楽演るなんて、笑えない。

ましてや、ロックスター。 中指立ててやる。

されとて自分の身の上話など、

共感しろと歌われても・・・、

ふっと、ハイライトひとふかしして、忘れちゃう。


ひとには皆、物語を背中に抱いて、

目に見えない背中の気配を感じて生きてる。

振り返っても誰もいないのは、それが私の陰だから。



「帰り道、路上に踊る影を見つめていたよ」

「光は、絶え間なく動いて、影もそれぞれに交差して、また離れて・・・」

「いろとりどりの陰影で、わたしが映っていたよ」

「美しいのは、輝きだけじゃなくて、その合間の闇でもあるって」

「歩き続ける陰は、思ったよ」


曇り空の下。

雨の降る夜の路上。

明日は、晴れると天気予報。

朝焼けと夕焼けの心情。


お金持ちになる目的で ロックスターだって?

はっ!、セブンスターの煙でむせて笑っちゃう。

自分に何もないから、ひとに描いてもらった未来を辿って。

すげーな、苦行するサラリーマンみたいだ。

悪くないよ、その生き方。真っ当でサ。


でも、選択できない人種もいて、

日が昇っていく曇り空を見上げながら想うんだ。

この世界に伝えていきたい想いを・・・

世界の鼓動を、生き様に

届けたいメロディー、

届けたい、詩。


この雲の上には、蒼い空があって、

宇宙の先には、お日様が輝いていて、

陰も影をつくって、それをみつめている私がいることを感じさせてくれている。



別に何も伝えたいことないのに 何を歌う?

それでロックスターで、でかい車にでかい家持って、振り返っても自分しか見えなくて、終末の出来事すら「ひとのせい」にして生きていく生き方。

そりゃ、クールだ、あやかりたいな。真っ当だ。
でも「社長の自叙伝」なんざ、興味ねぇから、中指立てて、さようなら。


そう、そんな苛つきさっさと忘れて、

変わり行く陰と影をみつめて、明日のあなたを想うよ。

必要なのは、もう、ここじゃなくて、創造の先にあるんだから。