「逆浸透膜(RO)は水道中のストロンチウムを除去できない」と言う大嘘がネットで流れている経緯は
こちらを参照

トンデモ逆浸透膜浄水器ネオスを嘘まみれの宣伝を使って販売している悪徳企業コーウェイに関しては
こちらを参照

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CLUB夜遊び拠点でもある都心のONE ROOMでのRO研究活動の記録の続き(その2)です。
ここから本文 ---- (その1は) こちら

(20)プレッシャーSWのチャタリングを防止する為のローテク電子回路

圧力タンクつきRO浄水器には、高圧スイッチ(ハイプレッシャーSW)というのが付いていて、
圧力タンクの圧力が下がったら、ポンプと電磁弁に電気を流して、浄水の生成を開始し、
圧力タンクの圧力が設定圧まで上がったら通電をカットして浄水を作るのを停止するようになってる。
でも、この高圧スイッチが、稀なんですが、バチバチ音をたてることがあるんですね。
これは、
  圧が上がった→通電カット→ポンプ停止→圧が少し下がる→通電再開→ポンプ稼働→最初にもどる
ということを短い時間の中で何回か繰り返すことがあるからなんですね。
で、こういう、スイッチがガチャガチャONとOFFを繰り返すのを防ぐための
電子工作を考えてみました。回路図はこちら。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-チャタリング防止回路図


部品は以下の通り。
①24Vのリレー。高圧スイッチの代わりにしてポンプと電磁弁の通電をON/OFFする。300円ぐらい
②リレーをON/OFFするためのFET(電濃効果トランジスタ) 2N7000 秋月電子で10個入りで200円
③47kΩの抵抗3本。秋月電子で100本入り袋で100円
④アルミ電解コンデンサ25V 100μF 秋月電子で1個10円
⑤タクトスイッチ 秋月電子で1個数十円ぐらい。10個で300円
⑥ユニバーサル基盤(片面でOK)秋月電子で80円ぐらい

<<回路動作解説>>

①リレーの接点は、24VをON/OFFして、ポンプと電磁弁に24Vを流したり切ったりします。
②のFETはFETのドレインDとソースSをリレーのコイルと直列につなぐことで、
 リレーのコイルに電流を流したり切ったりしてリレーをON/OFFします。
 FETのゲートGの電圧が高くなるとリレーをONし電圧が低くなるとOFFするわけです。
③の47KΩの抵抗3本は、電源電圧24Vを1/3に降圧して8V の電圧を作るために使ってます。
 8Vに降圧された電圧がFETのゲートGに加わるわけです。プレッシャーSWがONになった時、
 または、テスト用のタクトSWの⑤がONになった時に。ゲートGに8Vが加わりリレーがONになる。
 SWがOFFになったらゲートGの電圧が0VになるのでリレーがOFFになります。
④ここまでで、プレッシャーSWのONとOFFを忠実にトレースするFETとリレーの電子回路ができたわけ
 ですが、このままでは、プレッシャーSWのON/OFFが短い時間で、ガチャガチャ動くと、
 それに合わせて、FETとリレーが同時、短い時間でON/OFFしてしまいます。それを防ぐために
 FETのゲートGとGNDの間に、100μFの電解コンデンサを入れます。
 プレッシャーSWがONになったら、ONになった直後はコンデンサの電荷が0ですから、電流は
 コンデンサが吸い取ってFETのゲートGの電圧はすぐには上昇しません。プレッシャーSWがONに
 なってもすぐにはFET+リレーがONにはならないなわけです。
 とは言っても1秒か2秒ぐらいのタイムラグしかありませんが。
 コンデンサの電荷が一杯になったら、コンデンサの両端電圧は8Vです。
 プレッシャーSWがONになっているかぎり。プレッシャーSWがOFFになったらどうなるか?
 満杯になってるコンデンサの電荷が、コンデンサと並列に接続されている47kΩの抵抗を
 通って、ゆっくり放電されていき、だんだんコンデンサの両端の電圧が落ちていき、
 最後には完全に放電しきって0Vになります。
 コンデンサの両端の電圧はFETのゲート電圧ですから、FETがONになる電圧以下までに
 電圧が落ちると、FETとリレーがOFFになります。OFFになるまでのタイムラグは5秒ほどです。
 コンデンサの容量を大きくする、あるいは抵抗の値を大きくすることによりタイムラグの時間
 を伸ばすことができます。

組み上げた回路基板はこんな感じ。設計、ブレッドボード上試作、本配線、テスト、
全部で2時間ぐらいのやっつけ仕事(笑)
BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-SWチャタリング防止回路基板

<<回路のテスト>>
 高圧スイッチを、意図的にガチャガチャいわせるのは至難の技ですから、
 高圧スイッチと並列にタクトスイッチを接続して、このタクトスイッチを、
 指で押したり、離したりして、高圧スイッチがガチャガチャと断続ON/OFFを繰り返した
 状態をシミュレーションしてみます。
 短い間隔でタクトスイッチをON→OFF→ON→OFFしても、最後にOFFしてから5秒ほどだたってから
 リレーが切れるはず。

(21)US輸入セットの日本水道への繋ぎ方


以前、研究していたテーマふたたび。ほぼ、見きったぞ!

USから個人輸入する逆浸透膜浄水器は大抵、1/4インチ径のプラスチックTUBEをつかって配管がされています。

日本家庭内の水道配管は大抵、1/2インチ径の金属配管となっています。

さらに、USの水道ネジ規格と、日本の水道ネジ規格には、ネジピッチなどについては、規格ずれがあります。

簡単にまとめると、


(1)金属配管とプラスチック配管をどうやってつなぐか

(2)USの水道ネジ規格と日本の水道ネジ規格をどうやってつなぐか

(3)1/2径と1/4径をどうやってつなぐか

の、3つの課題があると認識して、いろいろ調べていたのですが、

実質上、上記(1)と(2)は気にする必要はなく、USセットに添付されている、

金属製の1/4径のボールバルブを使うことで(1)(2)は解決しそうです。

USから輸入した1/4径のオスネジを持ったボールバルブは、

日本の1/4径のメス穴を持つ水道部品にさほど無理なく

水漏れを起こすことなくねじ込めなくはないようです。

ですから、日本で、水道部品として安く販売されている数100円の、1/2径と1/4径を変換する

水道継ぎ手と、USセットに付属している1/4径の金属ボールバルブを組み合わせれば接続可能なのです。

例えば、

1/2径オスを1/4メスに変換する「ブッシング」という部品と1/4径金属ボールバルブを組み合わせると、

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-異径ブッシングとバルブ

と、いった感じになります。

このブッシングは、配管部品.comで、”ブッシング /VBU-0402 185円”で購入可能です。


各ご家庭の水道配管のどこかに、

1/2径のメスネジの分岐口を作ることができれば、そこに、上記をねじ込めば、USの逆浸透膜浄水器を

日本水道に接続できることになります。

1.2径のメスネジの分岐口ではなくて、1/2径のオススネジの分岐口が用意できる場合には、

1/2径メスを1/4径メスに変換する、「異径ソケット」という部品と1/4径金属ボールバルブを組み合わせればOK

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-異型ソケットとバルブ

と、いった感じになります。

この異径ソケットは、配管部品.comで、”異径ソケット /VRS-0402 400円”で購入可能です。

さて、1/2径のオスネジかメスネジの分岐口をつくるには、どうしたらよいか?ですが

シンクの下や、洗面所の下などには、止水栓というハンドルがあるのが一般的ですが、

その止水栓の上部のハンドル部分を、”分岐上部”という交換することで、簡単に1/2径のオスネジの

分岐口をつくることができます。上記の異型ソケットと組み合わせるといかの様な感じになります。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-分岐上部に異径ソケットとバルブ

この分岐上部は、同じく配管部品.comで、"上部分岐バルブ /PB585F-13 2,693円" で購入できます。

異型ソケットをつかわず、分岐上部の1/2径オスネジに、USセットに付属している、

1/2径オスネジ、1/2径メスネジ、1/4径メスネジの3つの穴が

あいた分岐用の継ぎ手をつないで、1/2径のオスネジ部分を、1/2径のキャップという部品で穴を塞ぐ手もあります。

この場合は、以下の様な感じ。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-分岐上部にUSセット付属品とCAP

ただし、この組み合わせは、分岐上部の1/2径のオスネジの長さが短い場合には、水漏れが止まらなかった、

という報告がありますので、要注意・・・

1/2径のオスネジの口かメスネジの口をつくれば、どうにでもなる、という結論なのですが、

ホームセンタなどで入手できる部品を組み合わせる場合、特に、フレキシブル管と言う、

両端がメスネジになっている配管を使う場合には、メスネジとメスネジをつなぐ部品がほしくなることがあります。

この場合は、ニブルという、両端がオスネジになっている部品を使えばよいのですが、

素人が工事する場合には、六角ニプルという、モンキーレンチや、ウオータポンププライヤで

つかむ場所があるニプルがあるものつかう方が締めつけがしやすいと思います。

以下は、フレキシブル管に、六角ニプル、USセット付属の3つ穴の継ぎ手、1/4径ボールバルブ、1/4径キャップを

組み合わせています。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-フレキ管にUSセット付属品とCAPと6角ニプル

フレキシビル管は、パッキンを、ネジで押しつけて漏水を防止しているので、相当、

がんばって、ねじ込む必要があります。上記の例ですと、六角ニプルとフレキ管をそれぞれ、

モンキーレンチとウオータポンププライヤで挟み込んで、片方を固定し、もう片方を回しこんで、締めていく、

というようなことをしないと、しっかりしまらず、ポタポタ水漏れが発生してしまうのではないかと思います。

上記の繋ぎ方だと、フレキ管の方向と90度ずれた方向にプラスチックTUBEが伸びることになります。

フレキ管の方向と同じ方向にプラスチックTUBEを伸ばしたい時は、

フレキシブル管に、六角ニプル、ブッシング、1/4径ボールバルブ、を組みあわせて

$BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-フレキ管に異型ブッシングつかってバルブ

といった感じでつなぎこめばよいでしょう。

(22)アンダーシンク型ROの為の自動捨て水回路を作ってみた

メンブレン性能測定4号機の開発が完了していないというのに、急遽、別の電子工作を開始した。
というのは、自宅のRD106のアンダーシンク型ROの圧力タンク内に蓄積されたRO水の純度が
酷い時には10ppmにも達しており、DIフィルタの劣化原因の主因になっている事が判明したからだ。
ROは、通水停止後に通水再開した直後の浄水の純度が極端に劣化する。
熱帯魚用ROでは、マニュアル操作で、この純度の低いRO水を捨て水する運用を行うのが
一般的らしいが、アンダーシンク型ROでは、このようなマニュアル操作での捨て水が非常に
困難なのだ。圧力タンクの圧力低下で、自動的に、通水が再開されてしまうからである。

この通水再開直後の低純度RO水を自動廃棄する機構を開発を最優先課題として、性能測定4号の
開発作業をPendingすることにした。

このブログで回路図を公表しても、それなりに意味のある、簡単な敷居の低い
簡単な電子化回路を目指してはみた。FPGAなし、PICマイコンなし、
小学生レベルの電子工作でなんとかならんか、と。

だが、玉砕してしまった(笑)
長期の運用を考えると、いろいろ、考える事が多くなって、
そんなに、簡単なものではないんだな。

何とか、使い物になりそうな電子回路をでっちあげることには成功したものの、
ブレッドボード上の試作回路で、以下ぐらいの規模になってしまった。

$BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-自動捨て水回路ブレッドボード試作

捨て水回路の概要仕様は以下のような感じ

(1)DM-2プローブに電流を流して水の純度を測定する
(2)流す電流量は最低限のパルス状に
(3)1回につきパルスを2回流す。1回目と2回目は電流の向きを逆にして電極の分極を防ぐ
(4)電極を流れた電流をコンデンサに蓄電
(5)コンデンサに溜まった電荷を電圧の形で測定し、事前設定電圧と比較
(6)事前設定電圧より高い電圧なら、純度が低いと判断
(7)純度が低いと判断されたなら、電磁バルブ群の通電を切りかえて、RO水をタンクに流すさず
  排水経路に廃棄されるようにする。

たったこれだけの機能で、PICマイコンを使えば部品点数もとっても少なくなるのは間違いないのだが
PICマイコン前提にすると、開発作業が、プログラミング作業が主体になってしまう。
プライベートの趣味にまでIT使うのは、個人的な娯楽観点でいかがなものか、
という思いもあり、PICライターなどの投資もバカにならないので、ハードワイヤード(笑)のみ
でなんとかしようとした結果が、上記写真イメージの、ブレッドボード上のスパゲティみたいな
電子回路である。

回路構成的には
(a)2,3秒毎に純度測定を行うタイミングを生成する長周期タイマ回路(1個目の555タイマIC)
(b)1回の測定のタイミングを生成する短周期タイマ回路(2個目の555タイマIC)
(c)上記(a)(b)よりDM-2プローブ周辺回路の制御信号を作成するSN74シリーズ標準ロジック
  IC8個からなるタイミング生成回路
(d)上記(c)からのタイミング信号に従って、DM-2プローブに単発パルスを2回、逆方向に
  電流を流し、コンデンサに電荷を蓄積するFET5個からなるアナログ回路
(e)コンデンサに蓄電された電圧を事前設定電圧と比較するコンパレータ
(f)コンパレータ出力に応じて電磁弁を切り替えるリレーを駆動する回路
である。

メンブレン性能測定1号から4号までの開発で獲得したDM-2プローブ利用ノウハウを
応用しつつ、回路構成は5V単電源ですむように工夫した。OPアンプは全く使っていない。
上記(a)(b)(c)(e)の4パートはPICマイコンを使えば1CHIP化可能なのだが。(笑)

プレッドボード上で動いた回路をそのまま再現するのも芸がないので、
(a)以外はSOPの表面実装部品を1.75inchピッチの基盤に搭載するという
老眼のオッサンには非常につらい工作をやってみた。

(あまり綺麗な出来上がりではないし、写真とりわすれたので、基盤イメージはのせない)

できあがった回路を石鹸シャンプーすすぎ用RO水マシンでテストしてみた。
RO水が流れる4thステージのメンブレン後のTUBE配管が、凄いことになった(笑)

$BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-150GPDのRO後配管近辺

DM-2プローブが3連接続である。なんで、3つもあるかと言えば、
1本目は本来のDM-2につながり、2本目は、メンブレン性能測定3号機につながり、
3本目が今回開発の自動捨て水回路につながっているのである。
この3本のDM-2プローブの後ろに電磁バルブを2個配置してある。
1個目の電磁バルブはタンクにつながり、2個目の電磁バルブは排水経路につながる。
この2つの電磁バルブの通電を切ったり入れたりすることで、使うRO水と捨てるRO水を
区別するわけである。

DM-2表示を睨みつつ、止まっていた通水を再開すると、通水再開直後のRO水のPPM悪化を
自動検知して、電磁バルブをガチャガチャ言わせて、汚いRO水が排水経路へ廃棄される。
しばらく通水して、純度が回復してきたら、また、電磁バルブがガチャガチャいって、
タンクにRO水がたまりはじめる、という塩梅だ。

なかなか、よい感じで、動いてくれたので、
早速、自宅のRD106に搭載してみよう。

http://ameblo.jp/mickey6809/entry-10848072611.html#sute_ver1

(23)国内のRO関連企業から詰め替え用DIレジンを買ってみた

まだ買っただけ。
2ch家電板のRO浄水器研究所スレッドで、「○テク」さんと、伏字で語られる、
RO部品の問屋さんみたいな所から。送料含まずで、1L1000弱。2Lで2000円弱
代引き送料が1500円で、3500円相当。まぁ、当然、レジン以外の物資もかってるけど。
自動捨て水回路が稼働はじめてるので、レジンの持ちがよくなってきているはずで、
今のタイミングで調達するのは、「早すぎ」ではあるのだけど、「レジン以外の物資」を
発注するついでに購入。
2重になったビニール袋にはいっており、乾燥対策がそれなりになされているのだけど、
乾燥したり、空気中の二酸化炭素吸って劣化するのがいやだったので、ペットボトルに
消石灰を水でといでいれて、以下のようにビニール袋に、一緒にいれてみた。


ペットボトルの口は開いたままなので、倒さないように保管しておかないといけないけど、
ビニール袋の中は、湿度が維持されつつ、消石灰(水酸化カルシウム)は、
二酸化炭素を吸収するので、未使用のレジンが長持ちするのではなかろうか、と。

$BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-\○テクのDIレジン

(24)自動捨て水回路発展史

ダンスでもなくROネタなのだが、ばりばり、電子工作関係なのでブログでは言及してなかったのだが
上記(22)で紹介した自動捨て水回路の改良?をエンエンと行ってきた。GW中に一区切りついた感があるのでまとめて紹介する。

イメージ取り忘れていたし、作りが汚い(笑)ので恥ずかしいから載せていなかった
回路基板イメージを晒す。

以下が初代1号機の制御回路基板。説明は既に(22)で詳述ずみ。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-自動捨て水制御回路1号機.jpg

白い配線がDM-2プローブを駆動するFET(電界効果トランジスタ)を制御するパルス群を作るデジタル回路回り。青い配線がDM-2プローブを駆動するアナログ(FET)回路回り。黄色配線が測定した、電圧化された電気伝導度を事前設定値と比較するコンパレータ回り。
今にしておもえば、この1号機がちゃんと動作したのは、たまたま、の偶然だったのだ(笑)

と、いうのは、この「やっつけ仕事」の1号機がちゃんと機能を果たのに気を良くして、
もっと「ちゃんとしたモンにしよう」という欲が出た。デジタル周りが表面実装ロジックICなのに、
アナログ回りが、でかいディスクリートFETなのはおかしいだろう、と、今にしておもえば、
どうでも良い事が気になり、アナログ周りのコンパクト化をねらいつつ、自室のRO研究室での
実験用にと、同じ回路方式で使う部品を変更した2号機を作り始めたのだが、
これが、うまく動かない。(笑)アナログ回路回りのFETは、単に電圧をスイッチングしている
だけなので、なんでもよかろう、と表面実装用の小型パワーFETにかえてみたのだが、
ことごとくダメ。デジタル回路部が出すパルスタイミングがシビアすぎるらしい。
結局、デジタル回路部の方にも手をいれてなんとか動くものにした。

それがこれ。
BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-自動捨て水制御回路2号機.jpg

上記はわかりずらいが、2枚基盤である。2枚を別々のイメージがコレ。
BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-自動捨て水制御回路2号機2枚基盤.jpg

もともとは、2号機も1枚基盤だったのだが、ちゃんと動かず、表面実装部品に
変更したアナログ回路部の製作ミスか?と回路を全撤去して作り直す、ということを2回やって玉砕
その時点で、アナログ回路部だけを2枚目基盤に独立させ、いろんなパタンを作成して
とっかえ、ひっかえ、した結果が上記である。

この2号機をつかって、捨て水を循環させる機能の拡張を企んだのだが、
これは、電子工学的理由ではなく、流体力学的に失敗して、断念。
また、1号のままで運用をつづけていると、水温があがって除去率が低下したときに、
エンエンと捨て水をつづけてしまう恐れがあり、捨て水を行う時間に
上限値を設けたかったのだが、これも、断念した。
結局この2号機は、自宅での実戦投入されることはなかった。
ここまでの1号、2号の制御回路は基本的にローテクであって35年前の中学自体の
電子工作知識の延長であり、複雑な制御をやらすのは、どう考えても無理がある。

いいかげん、配線するのが面倒になってきたこともあり、
アッサリと、安易な道に逃げることにした。(笑)

ワンチップマイコンである。PICはプログラム開発が面倒なこともあり、C言語でサクッと
ソースコードがかけるAVRマイコンをつかうことにした。
それが以下の3号機。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-自動捨て水制御回路3号機.jpg

2号機同様、2枚基盤である。


2枚別別のイメージがこれ。
BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-自動捨て水制御回路3号機2枚基盤.jpg

2枚目の上の基盤がDM-2プローブを駆動する
FET+ショットキーダイオード群で、1枚目の下の基盤上に、
8ピンのワンチップAVRマイコンがのっている。
下の基盤は、スカスカである。1号、2号のぐちゃぐちゃしたスパゲティとは雲泥の差(笑)
ロジックICがアキバから絶滅するわけだ。

この8ピンのAVRマイコンは、プログラム領域は1Kバイトしかない上、
電源端子、リセット端子を覗くと、
入出力につかえるピンは5本しかない。この5本で、ポンプ稼働を検知し、
DM-2プローブを駆動してRO水の電気電導度の上昇を検出し、
ソレノイドバルブを切り替える為の電気信号をださねばならない。
このため、1号、2号でつかったアナログ回路部を、
より少ない制御信号で駆動できるように、いろいろ、試行錯誤した結果として、
アナログ回路部がかなりぐちゃぐちゃになってしまった。

が、とにもかくにも、この3号機は、とりあえずは、1号機なみに
ちゃんと動いたし、捨て水時間に上限180秒という制限値をいれることも
できた。また、直近の水の電導度を記憶しておいて、捨て水するしないの敷居値を
動的に変更することもできた。

この3号機の実践投入によって、水道代大爆発の悪夢からは解消された。
この3号機は1カ月以上、連続運転を行い、圧力タンク内のRO水のppm値が1.8ppm~2.1ppm
という優秀な成績を記録した。(整数表記しかできないペン型TDSメータでは1ppm
インラインTDSメータでは0ppmである)

ただ、この3号機のDM-2駆動パルスは、オシロスコープでみてると、非常に「きちゃない」
また、どうも、毎回の捨て水において、常に、最大時間180秒制限が発動しているような
印象があり、捨てなくてもよい水を、「ガンガンすてているのではなかろうな?」
という疑いを抱くようになってきた。

そこで、DM-2プローブ駆動パルスを「綺麗」にすることと、
捨て水運用状況の履歴把握のために、作成したのが以下の4号機。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-自動捨て水制御回路4号機.jpg

やはり2枚基盤構成で、下層の基盤に28pinのAVRマイコンがのっている。
32k バイトのプログラムメモリに、1kバイトの不揮発性メモリを内蔵している。
この不揮発性メモリに捨て水運用状況の履歴を格納しようという魂胆だ。
上層のDM-2駆動回路は、出番がなかった、2号機の2枚目基盤をそのまま採用した。
制御信号線が多く必要という欠点はあるにしても、綺麗なDM-2駆動パルスを
出している実績があったから。

ワンチップマイコンの足の本数が増えたので、2号機から流用したアナログ回路を
制御できるだけではなく、簡単な液晶表示パネルとスイッチを追加することができた。
それがこれ。
BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-自動捨て水制御回路4号機+LCD表示部.jpg

LCD表示部(操作用スイッチつき)は、本体制御回路が稼働中でもよりはずし、
装着が可能なようにしてみた。
左右の操作スイッチ合計4つを、同時に押すことで、
LCD表示部のPOWERをON/OFFでき、OFFしてとりはずし、とりつけ、が可能である。

シンク下の浄水器を制御している捨て水制御回路4号機に、
LCD表示部をつないだのが以下のイメージ

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-自動捨て水制御回路4号機運用風景.jpg

今回のポンプ稼働時間は712秒間であり、そのうち181秒は捨て水時間であり、
現時点の水の電気伝導度を電圧化したものをデジタル化した数値が81であり・・・
なんてことがすぐ分かるになった。
そして、このような稼働記録を最大1Kバイト分だけ、
内部の不揮発性メモリに蓄積している・・・はず(笑)

蓄積データを本当に、回収・分析してみるまでは、「はず」(笑)

(25)RO浄水器導入前の水圧測定

RO浄水器は水圧が高くないと除去率が高まらん!は、
このブログで何回も主張してきたことであり、水圧を事前把握してから
その水圧に最適な構成のRO浄水器を導入するのが一番望ましい。
ということで、DIYで水圧を測定する方法をかく。
この方法は
(step1)必要部品・工具をネット通販で購入する。
(step2)RO浄水器の取り付け箇所を作り、そこに水圧計を取り付ける
(step3)水圧を計る
と言う3段階のやりかただ。

アンダーシンク型RO浄水器をシンク下に設置する場合を想定する。
シンク下には大抵、止水栓という、シンクの水道蛇口への水道水の給水を
遮断する為の水栓がある。シンク下を除けば、蛇口のついてないハンドルみたいな
ものがあるはずだ。このハンドル部分を、「分岐上部」という部品に交換して
RO浄水器の原水を取り出す口をつくり、そこに水圧計をつないで水圧測定を行う。
RO浄水器を購入したら、水圧計をとりはずし、そこに浄水器を取り付ければよい。

まず、
(step1)必要部品・工具をネット通販で購入する。
だ。

配管部品.comというサイトがある。ここが楽天に出店を出しているので
ここから購入する場合のお買いものリストを以下に示す。

(1)三栄水栓製作所:上部分岐バルブ <PB585F-13>:
http://item.rakuten.co.jp/haikanbuhin/42029448/ 2693円

(2)フローバル:異径ソケット <VRS>:VRS-0402
http://item.rakuten.co.jp/haikanbuhin/04101805/ 400円

(3)JIS汎用形圧力計(A枠立型・テーパーねじ) <GS50-171>
http://item.rakuten.co.jp/haikanbuhin/42059290/   1600円

(4)ウォーターポンププライヤー <TWP>:TWP-250
http://item.rakuten.co.jp/haikanbuhin/42058665/  1500円

(5)カクダイ:カクダイシールテープ:7971 (15m)
http://item.rakuten.co.jp/haikanbuhin/42023951/  294円


上記で(1)~(3)は、普通のホームセンタでは調達が難しいはずだ。
(4)(5)はホームセンタでも購入できるのだが、(1)~(3)の合計金額が5000円に満たない。
5000円以上購入すると送料が無料になるので、(4)(5)もリストアップしてみた。

配管部品.comは、一般ユーザ向けのSHOPではない、と自称しているが、
気にする事はない。どうどうと買い物カゴにitemをつっこんで個人自宅を配送先に
すればよろしい。どうせ、「ど素人のくだらない質問に答えるヒマはございません」
という意味のクギさしなだけだ。

次は
(step2)RO浄水器の取り付け箇所を作り、そこに水圧計を取り付ける
なわけだが、
これに関しては、既にこのブログで何回か書いてきたことを読んでいただければわかるはずだ。
http://ameblo.jp/mickey6809/entry-10851122147.html#bunki_atsuryoku
http://ameblo.jp/mickey6809/entry-10851122147.html#bunki_example1
http://ameblo.jp/mickey6809/entry-11145337971.html#syusui
上記3か所ぐらい。

水圧計は、出来るだけ、垂直になるように取り付ける。そうでないと誤差がでる。
シンク下の止水栓に取り付ける場合は(step1)の購入部品であれば、水圧計を垂直に
取り付けることができるはずだ。

その他の、注意点としては、工事開始前に、自宅の大元の水道の止水栓をとめることぐらいだ。
水道メータの近くに止水栓があるのでそれを閉める。当然、しめている間は、
家中の水はでなくなるから、工事開始前に、トイレ、シャワーはすませておこう(笑)

工事が終わったら、大元の止水栓を開く。
工事が失敗していると取り付け箇所から水漏れが起きるおそれがあるから
止水栓を開ける人と、工事箇所を見張っている人で、声を掛け合うなり、
携帯電話で連絡をとりあうなりして、大元の止水栓を開こう。

一人暮らしで、協力者がいない場合には、大元の止水栓をちょっと開き、
工事箇所から水もれがおきてないことを確認し、さらに、ちょっと開き、なんてやればよい。

さて、めでたく、水漏れがおきていないようなら、
(step3)水圧を計る
だ。

分岐上部のハンドルを開くことで、水圧計に、水道水の圧力が加わり
水圧計のメータが動くはずだ。
(step1)で示した水圧計はJIS規格のものなので水圧の単位はMPa(メガパスカル)だ。
これを、アメリカの水圧単位のpsiに変換しよう。
http://www.mie.to/123/a.html
のサイトが圧力換算に便利だ。

素の水道圧は、安定していない事もある。ちょくちょく計って、高い時でいくら、
低い時でいくら、と言う事を把握しよう。

psi単位で測定できた水圧の解釈としては、

(1)40psi以下   → 電動加圧ポンプ必須
(2)40psi~60psi → ERPポンプ推奨(あるいは電動加圧ポンプ+減圧弁)
(3)60psi~75psi → 本当にこの範囲に収まっているならポンプはいらないかも
(4)75psi以上 → これだけ高いと場合によってはコレを超えることがあるかも。減圧弁取り付けを推奨

という感じであろう。なお、この境界値の値はかなりエイヤ。
実測出来た水圧値を、RO業者さんに伝えて、「どれくらいの除去率が得られます?」と
相談することをお薦めする。それぞれの浄水器が搭載しているROエレメントの仕様に応じて、
圧力と除去率の関係は異なるから。

(26)手製蛇口台バージョン3

使用中の蛇口台は機能的には問題もなく、耐久性もまぁまぁなのだが、
手製の雰囲気がプンプンしていて見栄えがあまりよくない。
有楽町の「無印良品」の大規模店舗を覗いたら、
680円の「アクリルマグカップ」と言うものを見つけた。↓
http://www.muji.net/store/cmdty/detail/4548718590599
このマグカップは、フタの部分がねじ込み式であり、
本体の胴体部分が、外筒と内筒の2重式になっていて
外筒は透明だが内筒は中が見えない構造になっている。
これを使えば、無骨な蛇口の尻尾の部分とか、TUBEとの接続部分とか、
「おもり」にする、釣り用の錘とか、ビー玉が見えないようになるのでは!と。

で、試しに1つ買って工作してみた。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-蛇口台V3立ち姿

おもりを入れなくても、とりあえず、自立はしてくれる。おもり入れた方が安定しそう。

でも、↓みたいに、握って、バーガンみたいにして使いたいので、おもりはいれてない。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-蛇口台V3握り姿

工作に必要な工具は
(1)6.5mmぐらいのドリル(ハンドドリルでOK)
(2)リーマか、丸ヤスリ
が最低限必要であろう。ハンドドリルの場合は、ドリル径の小さいドリル刃で
穴をあけて順次、大きい刃に付け替えて穴を大きくした方がよいかんじ。
最初から6.5mmドリル刃で穴を強引に開けると、アクリルを割ってしまいそうな感じだった。
1000円ぐらいでトリル刃のセットは売っている。
あるはずのリーマが見当たらず、丸ヤスリで頑張ったがかなり大変。リーマが簡単でしょう。

加工手順は以下の通り。

(step1)外筒に内筒をねじ込んだ状態で、円筒側面に直径6.5mmの穴を開ける。
外筒と内筒をまとめて貫く。

(step2)ねじこみ蓋の真ん中に穴をあけ、リーマかヤスリで直径12mm)まで穴を広げる

(step3)蛇口をねじ込み蓋の(step2)で空けた穴にとりつける。

(step4)1/4TUBE(白推奨)を(step1)で空けた穴に通す。この時、TUBEの先端を
斜めにCUTしておけば、穴に通したTUBEが簡単に、筒の開口部側に飛び出てくる。

(step5)TUBEの端を綺麗にCUTしなおして、TUBEに金属ナットを通し、TUBEの端に、
プラスチックインサータなどを指して蛇口のしっぽと接続してナットを強くねじどめ

(step6)TUBEを円筒側面から引っ張って、蛇口のついたねじ込み蓋と円筒本体を近づける

(step7)ねじ込み蓋は、1回転ぐらいねじこむ事になるので、ねじこむ方向と逆後方に、
ねじ込み蓋とねじって、TUBEをねじっておく。その上で蓋をねじ込む。蓋をねじ込み終わった時にTUBEにねじれが発生しないように。

(27)手作りデジタルRO用FLOWメータ

別のブログエントリで、日本では販売されていないHM-Degital社のFM-2フィルタモニターの
紹介を行っているが、これが使っているFMS-2フローセンサーを使って、RO用の
デジタル流量計を作ってみた。RO用というのは、2か所の水量を同時に測定し、
浄水、排水比率を簡単に測定できるように、という趣旨である。
だが、ROの浄水量が大きくなく、センサーが正確に測定できる適正流量を
下回っているようなので、実際には、給水ポイントと排水ポイントの2か所を
測定するようにした。

給水TUBEの途中に、以下の様にFMS-2フローセンサを挿入
BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-fms-2-水量センサー給水側

排水TUBEの途中にも、以下の様にFMS-2フローセンサを挿入
BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-fms-2-水量センサー排水側

そして、この2つのFMS-2センサからのケーブルを、
電子工作した、AVRマイコンが搭載された基盤につないで、以下の様な感じで
2か所の流量をデジタル表示する。
BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-avr-デジタル水量計

LEDで隠れて見えないが、細長い基板上に、20pinのAVRマイコンチップが3つ搭載されていて、
1つはFMS-2からのセンサデータを計測し、残り2つのぞれぞれが4ケタのLEDの表示を行っている。

黄色のLEDが給水箇所の流量、赤色のLEDが排水箇所の流量。
単位は、mL/分なのだが・・・

どうも、実際の流量とはかなり違う値を表示しているような気がしてならない。(笑)
何かしらの系数をかけて補正しないとだめっぽい。