「年明けは色んなお店が安売りをするけど、どこかに買いに行ったりしたか?」
「うるさいわね。訊くまでもなく、あなたと行っていない時点で私が行った確率はかなり低いじゃないの。年末も年始もほとんどずっと一緒に過ごしているのよ」
「まぁ確かにそうだけど……じゃぁどこかへ買いに行ったりしたいか?」
「うるさいわね。訊くまでもなく、ここまで買い物的な雰囲気を一度も醸し出していない時点で行きたがっている確率はかなり低いじゃないの。特に年始のセールに行きたがっていたとしたら既に年末の時点でその事には気付くんじゃないかしら」
「ま、まぁそうかもしれないけど……別に安売りの店に限らなくても良いんだぞ?どこか行きたい店があるなら遠慮なく言ってくれ」
「うるさいわね。訊くまでもなく、よ」
「そ、そっか、じゃぁ今日ものんびり会話でもしながら過ごす事にするか。冬でも陽射しがあって風がなければ外でも結構暖かいな」
「あらそう」
「ん?どうした?座らないのか?」
「うるさいわね。訊くまでもなく、よ」
「うっ、何かその言葉って地味にプレッシャーになるな……お前の事をどれだけ理解してるのか試されてるみたいだ……えーと、ベンチに座らない理由があるわけだよな……トイレに行きたいのか?」
「あら、どうしてそう思ったのかしら?」
「いや、座らないって事は訊くまでもなくどこか行きたい場所があるんじゃないかと思ったんだけど……じゃぁフライドポテトでも食べに行くか?」
「………………」
「おーい、一応正解か不正解かは教えて欲しいんだけどな」
「うるさいわね。正解か不正解か、訊くまでもなく分かるわよね」
「うーん、不正解だったから怒って何も言いたくないとか……」
「さぁ、どうかしらね」
「うーん……何だか違うような気がしてきた。あ、そうか。ミニーの性格を考えると正解の時ほど何も言ってくれないような気がする。じゃぁフライドポテトを食べに行く選択で当たってたのかもしれないな。じゃぁやっぱり今から食べに行くか」
「………………」
「えーと……正解って事で良いんだよな?じゃぁ行くか」
「あら、その手は何かしら」
「いや、正解だったらたまには手を繋いで一緒に行って欲しいなと思って……はは……って、いててててて!抓らないでくれ!」
「うるさいわね。私の行動を簡単に理解出来ると思ったら大間違いなのよ、腹立たしいわね。一度は抓らないと気が済まないわ」
「こんな行動は理解出来なくても仕方ないと思うぞ!」
「違うわよ。一度で当たらないと気が済まないわ、って言ったの。せっかく私を理解して正解を言うなら二度目じゃなくて最初から言いなさいよ、中途半端で腹立たしいわね」
「な、なるほど、それで怒ってるのか。いててててて!」
「クリックは一度で決めてちょうだいね」
公認会話士の小説連載中
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