【マンガ感想】
『3月のライオン 5巻 (羽海野チカ)』
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3月のライオン 5 (ジェッツコミックス)
羽海野 チカ 白泉社 2010-11-26 by G-Tools |
【あらすじ】
林田先生、二海堂、川本家の三姉妹…。周りの人々の温かさに少しずつ心溶かされ、学校生活・棋士生活の両面で前を向き始める零。しかし、そんな零の心を乱す事件がひなたに振りかかる…。
『ハチミツとクローバー』の作者が描く最新作。
17歳にしてプロ将棋棋士(5段)である主人公・桐山零。
しかし、彼は幼い頃に家族を失い、居場所を失った。
そんな彼が唯一、全てを忘れさせてくれるのが将棋だった。
心を閉ざした彼の周りには、暖かい人々で溢れ、徐々に彼の心は開いていく・・・。
という将棋の棋士を主人公としたハートフルストーリー作品。
子供の頃から不幸が続き、孤独のままに育ってきた主人公・『桐山零』。
そんな彼にお節介を焼く『3姉妹(あかり・ひなた・モモ)』、終生のライバル・『二海堂晴信』、
将棋の先輩・『松本一砂』と『スミス』など、彼と彼を取り巻く人々との交流を描いた作品です。
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ここからは、5巻の感想。
5巻では、4巻で描かれた『島田開8段』と『宗谷冬司名人』の試合後の回想が描かれつつも、
主人公・『桐山零』が学校で将棋部(のようなもの)に所属するようになったり、『宗谷冬司名人』の
昔からのライバル・『隈倉健吾9段』が新登場したり、『ひなた』の学園生活に大きな事件が
起こってしまったりと、様々な話が収録されております。
そんな5巻のメインとなるのは、やはり『島田開8段』が故郷の山形に帰った話ですね。
この話は、4巻で描かれた『島田開8段』と『宗谷冬司名人』の試合後に描かれることとなったイベント
でして、舞台を山形県の天童市に移動し、人間将棋のイベントが描かれたり、『島田開8段』の過去イベ
ントや山形の人々との交流が描かれることで『島田開8段』が元気を取り戻していく様子が描かれたりと、
非常にハートフルなイベントが次々と描かれることとなりました。
(↑山形の地元の人々と将棋をさしている『島田開8段』)
その中で最も印象的だったのが、『島田開8段』と山形の人々との交流イベントですね。
『島田開8段』は元々山形の出身でして、地元の人々のために『塩野将棋クラブ』という将棋クラブを
主宰しているようです。 そのため、このイベントに集まっている人々は、『島田開8段』に対して
まるで息子や孫のように好意的に接しておりますし、『島田開8段』もまた、地元の人々との交流を
楽しみに来ているようです(こういう人間関係のためタイトル戦を山形で行いたかったのでしょうね)。
で、
そのイベントで特に印象に残った言葉が、地元の人々が『島田開8段』に対して言った「焦るな」という
言葉ですね。 『島田開8段』としては、支えてくれている人々の年齢が年齢なので、なるべく早く
タイトルを獲得するorタイトル戦を山形県ですることが重要であったわけで、タイトル戦に敗れるたびに
最初からやり直しという状況にかなり焦っていたようです。 しかし、地元の人々が「焦るな」と言って
くれたおかげで、『島田開8段』は肩の荷が下りたというか、かなり気が楽になったようでして、
再び、タイトル戦を勝ち取るために復活することができたようです。
恐らく、これからは主人公の物語が描かれていくと思われるので、『島田開8段』の活躍は描かれる
ことはあまり無さそうですが、ぜひとも、何かしらのイベントで『島田開8段』の活躍が読んでみたいです。
(主人公の前に立ちはだかる『島田開8段』とかいう展開とか期待したいです)
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【総評】
о(ж>▽<)y ☆ 面白いです。
4巻も面白かったですが、5巻はそれ以上に面白く、一気に読んでしまいました!
多少クセのある作品ですが、多くの人にお薦めしたい作品です。 次巻が楽しみです。
点数的には
100点
です。
では、ここまで。