『3月のライオン 3巻』の感想 | まんが栄養素

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【マンガ感想】

 

『3月のライオン 3巻 (羽海野チカ)』

 

4592145135 3月のライオン 3 (ジェッツコミックス)
白泉社 2009-08-12

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過去記事はこちら → 1巻  2巻

 

 

【あらすじ】

年末にかけて体調を崩していた桐山零だが、三姉妹の献身的な看病を受けて回復する。復調した桐山は因縁の相手・後藤九段と対決すべく、一層の気合いで獅子王戦挑戦者決定トーナメントに挑むのだが…

 

 

『ハチミツとクローバー』の作者が描く最新作。

 

17歳にしてプロ将棋棋士(5段)である主人公・桐山零。

しかし、彼は幼い頃に家族を失い、居場所を失った。

そんな彼が唯一、全てを忘れさせてくれるのが将棋だった。

心を閉ざした彼の周りには、暖かい人々で溢れ、徐々に彼の心は開いていく・・・。

 

というハートフルストーリー。

子供の頃から不幸が続き、孤独のままに育ってきた主人公・桐山零。

そんな彼にお節介を焼く『3姉妹(あかり・ひなた・モモ)』、終生のライバル・『二海堂晴信』、

将棋の先輩・『松本一砂』と『スミス』など、彼と彼を取り巻く人々との交流を描いた作品です。

 

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ここからは3巻の感想。

3巻では、主人公・『桐山零』が風邪をひいてしまい3姉妹に介抱される話から、

獅子王戦の挑戦権を手に入れるべく、そのトーナメントを戦う話まで、様々な話が描かれました。

 

その中で、個人的に注目したいのが、獅子王戦トーナメント決勝の『島田8段vs後藤9段』の試合です。

島田8段は、主人公・『桐山零』のライバル・『二海堂晴信』と兄弟弟子という関係のキャラクターで、

準決勝で主人公・『桐山零』の挑戦を圧倒的な力量差で退けた実力の持ち主です。

後藤9段は、主人公の義姉的な存在・『幸田香子』がストーカーするほどの魅力的(?)な人物で、

現時点で、主人公・『桐山零』よりも遙かに実力が上のキャラクターであります。

 

その2人が挑戦権獲得するための決勝(3回勝負)という舞台で、死闘を繰り広げる事となります。

その死闘っぶりは、一戦が終わるごとにやつれていく『島田8段』の表情や『島田8段』の髪の毛の本数が

一戦ごとに減っていく描写などからも判るとおり、まさしく命を削るような死闘と判る試合となっております。

そんな2人の死闘を見ていた、主人公・『桐山零』の将棋に対する想いに変化が起こります。

 

桐山 「僕は・・・こんな身を投げるように『勝ち』を取りに行った事があるだろうか」

    「そうだ・・・島田さんの居る場所は遙か遠い場所」

    「無傷では決して辿り着けるわけもない世界」

    「僕は『勝つ理由が無い』とか『なのに負けるとくやしいのはなんでだ』とか言いながら」

    「目を背けていた世界」

    「その果てを彼は独り両足をふみしめて往く人なのだ」

 

この決勝が終わると、『桐山』は『島田8段』が所属する研究会に入れてくれるように頼みます。

この研究会への入会で、主人公・『桐山』の人見知りな性格や将棋への想いが変わっていき、

いずれ、この『島田8段』や『後藤9段』と同じ舞台で戦う日がくるのでしょうね。

とはいえ、まだまだ、先は長そうですが・・・。

 

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【総評】

о(ж>▽<)y ☆ 面白いです。

今巻も、シリアスとコメディーのバランスが良く、一気に読む事ができました。

研究会への入会で、次巻以降は、人見知りな主人公・『桐山零』の交友関係が広がりそうですね。

個性ある新キャラクターの登場を期待したいですね。

 

点数的には

95点

です。
 

 

では、ここまで。

 

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