『コンシェルジュ 16巻』の感想 | まんが栄養素

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【マンガ感想】

 

『コンシェルジュ 16巻 (原作:いしぜきひでゆき、 漫画:藤栄道彦)』

 

4107714837 コンシェルジュ 16 (BUNCH COMICS)
藤栄 道彦
新潮社 2009-05-09

by G-Tools

 

 

過去記事はこちら → 1巻  2巻~7巻  8巻  9巻  10巻  11巻  12巻  13巻  14巻  15巻

 

 

【あらすじ】

一流の仕事ってやつを、見せてあげるわ!! 女優・藤原貴梨花の特別編収録でますます魅せる第16巻!! 全く異なる個性を持ったクインシーホテルのコンシェルジュ達。大関が、及川が、鬼塚が……。それぞれの持ち味を武器に、いずれ劣らぬ一流の仕事をお見せします! そして女優・藤原貴梨花の特別編も収録!! 芸能界というフィールドで、彼女が示す一流の仕事とは一体!? 女性陣のパワーに最上もたじたじ、粒揃いの第16巻!!

 

 

ホテルでのお客様の苦情・要望に応えるコンシェルジュたちの活躍を描く作品。

読みきりタイプの作品なので、基本的にどこから読んでも楽しめる作品でして、

この作品で描かれる苦情・要望は実際に起こりえる事例であるし、

彼等のお客様への対応・姿勢は、サービス業をしている方ならば、見習うべき姿である思います。

また、新人コンシェルジュたちの成長も描かれ、彼等だけで苦情・要望に応えるようになると、

話のバリエーションが広がり、漫画としての面白さも増幅してきました。

まさに、『実用』と『面白さ』を兼ね備えた漫画となっています(^^ゞ。

 

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ここからは、16巻の感想。

16巻では、神戸から出張中の『大関さん』の成長イベントを描く『発想の転換』、

サブチーフの『及川さん』の年齢的なデリケート問題を描く事となった『良き理解者』、

『藤原貴梨花』の役者仲間のイベントを描く『一流の証明』、『鬼塚』の母親との確執を描く『家庭の味』と

『お菓子のぼうや』、引退した歌手の復活を描く『復活のステージ』などが描かれました。
 

今巻のメインとなるのは、やはり『鬼塚小姫』のイベントを描く話ですね。

『鬼塚小姫』とは、準主役ポジションの女性でして、秘書能力に長けているのですが、

無口・無表情のため、他人とコミュニケーションを取る事があまり得意ではない女性でして、

明るく誰とでも仲良くなれる主人公・『川口涼子』とよく比較して評価されるキャラクターです。

前巻では、『個人の資質に関係なく、誰でも可能なお客様との対応方法』を考えることで、

彼女なりに、コンシェルジュとしてお客様に感動を与えるというサービスを追い求めており、

主人公の『川口涼子』と共に、その成長が楽しみなキャラクターの一人となっております。

 

そんな『鬼塚小姫』と『母親』とのプライベートイベントを描いたのが今巻です。

元々、『鬼塚小姫』は『父親』と確執があり、その確執がきっかけでコンシェルジュとして働くことに

なったわけですが、今巻では料理評論家である『母親』とも確執がある事が判明しました。

 

母親 「あんたができなければ結婚なんてせずに済んだのに・・・」

    「あんたがいなければあんな男と別れられるのに・・・・」

    「あんたなんか産むんじゃなかった・・・」

 

と、実の母親に言われて育てられた描写があることから、彼女が『家庭の味・お母さんの味』を

味わった事が無いという描写もけして大袈裟な表現ではなく実話であることは間違いないですし、

彼女が感情を面に出す事が苦手で、無口・無表情なのもこの母親が原因なのかもしれませんね。

 

で、そんな『母親』が料理評論家として雑誌の企画でクインシーホテルに取材に訪れることから

この話が始まりまして、様々なイベントを通して『鬼塚小姫』自身が味わった事の無い『母親の味』を

追い求める話が描かれる事となりました。 最終的に、『母親』との和解までは描かれる事は

ありませんでしたが、『有明先生』のおかげでいつも以上に明るい表情の『鬼塚小姫』が

描かれた事は非常に良かったですね。 個人的には、『有明先生』の意味深な表情で言われた、

「変な男に食べられちゃうぞ」という言葉の意味合いが少しだけ気になりましたけど・・・。

 

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【総評】

今巻は、『最上拝』が完全に空気でしたね(笑)。

それだけ、周りのキャラクターが成長してきたということでしょうか。

あと、やはり気になるのが『惣田純菜』と『川口達也』との関係ですね(笑)。

ぜひとも詳しく描いて欲しいです。

 

点数的には

100点

です。
 

 

では、ここまで。

 

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