『トリコロMW-1056 特装版 1巻』の感想 | まんが栄養素

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【マンガ感想】

 

『トリコロMW-1056 特装版 1巻 (海藍)』

 

4840242151  稀刊ツエルブ

海藍
トリコロMW-1056 1 特装版
 

 

過去記事はこちら → 特ダネ三面キャプターズ

 
 

【あらすじ】

七瀬八重は母の幸江と二人で暮らす高校二年生。平穏な生活を送っていたところ、大阪から来た青野真紀子、広島から来た由崎多汰美の同い年二人が、ある日突然同居人になっておおわらわ。さらには、八重のことが大好きなクラスメイトのにわ、七瀬家になんとなく住み着いた鳩のななせが加わり、あたたかくも賑やかな日々を送っていく―。芳文社版2巻発売以降に描かれた作品も収録。
特装版には、「トリコロ」をはじめとして、芳文社時代の単行本未収録原稿をさらに集めた160ページの豪華冊子「稀刊ツエルブ」が付きます!

 

 

4コママンガ。

萌え4コマというジャンルを確立したことで有名な『トリコロ』という作品の続編でして、

作者と出版社が色々と揉めていたらしく、最終的に雑誌を移籍して4年振りの新刊となりました。

 
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さて、その新刊には『特装版』という奇妙な言葉が付いております。

一体何が『特装版』なのかと言えば、本編よりも分厚い冊子がおまけとして付いてくるのです。

そのおまけの内容は、作者の『過去の作品』と『トリコロの未掲載原稿』がドドンと160ページ。

正直、おまけとかいうレベルの話ではありません(笑)。

海藍ファンならば、ぜひとも手に入れたい『永久保存版』であると思います。

 

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【トリコロMW-1056の感想(本編・上記の画像の左)】

4年間のブランクがあったので、正直、今の自分がこの作品を楽しむ事ができるのか、

違う雑誌に移籍したことにより、内容などに変化が生まれているのではないかと心配していましたが、

読んでみると、そんな心配はあっさりと吹き飛び、おまけと共に一気に読みきってしまいました(^^ゞ。

やはり、『トリコロ』は面白いな~、と改めて実感しました(笑)。

 

さて本編ですが、メインの4人娘(八重・多汰美・真紀子・にわ)+八重の母・幸江さんに、

にわの母・和弥さん(天然系)が加わり、ますます賑やかになっております。

この新キャラの和弥さんは、にわの母親として登場しただけではなく、

八重の母親・幸江さんと仲良くなったり、にわを除く3人娘と友達感覚で付き合っていたりと、

いろいろと話の幅を広げてくれるキャラクターでして、期待以上に活躍してくれました。

 

多少絵が変わったような印象を受けましたが、全体的に見ればそれほど大きな変化はないので、

前作ファンであった人なら、表紙買い・作者買いしても大丈夫だと思います。

 

ただし、前作を読んだことのない人は、買わない方がいいと思います。

1巻という表示がされていますが、実質、3巻目の作品でして、前作を読んでいないと

キャラクター・ストーリー共に理解不能だと思いますし、面白さも半減だと思います。

1巻・2巻は4年前に発売されただけあって、古本屋さんに並んでいますので、
興味を持たれた方は、古本屋さんで立ち読みなどしてみるといいかも。
 

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【稀刊ツエルブの感想(おまけ・上記の画像の右)】

『トリコロの単行本未掲載分(5話)』と、作者の『過去の作品』が収録されたおまけです。

『トリコロ』の方は、芳文社時代の単行本未収録作品ということでなかなかレベルの高い作品でして、

これを目当てにこの『特装版』を買われた方も多いのではないでしょうか?

正直、個人的には、わざわざ『特装版』という豪華仕様で発売するよりも、

この25ページを本編におまけとして収録した方がファンサービスだったのではないかと思ったり(^^;。
 

あと、130ページにわたる過去作品。

正直、基本的に単発モノが中心で、見るべき作品は少ないのですが、

その中でも、『ママはトラブル標準装備!』という作品はかなりの高レベル作品。

この作品は、『トリコロ』と同時連載されていたにも関わらず、単行本化されなかったという作品で、

良い意味で、この作者の漫画家としての進化が読み取れる内容だと思います。

この作品も、トリコロ並に長期連載されていれば、かなりの話題作品になったはずだけに、

こういうおまけ冊子でしか発表の場がないというのは勿体無いですな~。

 

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【総評】

まず、単純な感想として、思った以上のボリューム感で、かなり楽しめました(^^ゞ。

さすがに、内容が内容だけに、前作を読んだ事のない方にはお薦めはできませんが、

前作を楽しめた方なら、買って損はないと思います。

 

点数的には、

90点

(おまけ冊子・『稀刊ツエルブ』は80点)

です。

 

さて、この『特装版』ですが、発行部数の少なさから、中古価格が跳ね上がっています。

個人的に、1200円(本編800円+おまけ400円)の価値はありましたが、

これ以上の値段を出してまで買いたいと思う内容ではなかったように感じます。

この作品の濃いファンの方以外は、値段が跳ね上がっている中古品を買うよりも、

無難に通常版(3月10日発売)を購入した方がいいと思います。
 

 

では、ここまで。

 

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