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第1話はこちらから→★
キャラ崩壊、設定無視など、かなりのお目汚しです。
それでも宜しい方はどうぞ。
ある昼下がり。
かなめは千鶴を手伝い、洗濯物を取り入れていた。
「千鶴ちゃん、これだけやったら私が畳むから
千鶴ちゃんは他の用事済ませてきてもいいよ?」
「本当ですか?ありがとうございます。じゃあお勝手の方にいますから」
部屋の戸を全開にし、庭を眺めながら洗濯物を畳んでいく。
「やっぱり千鶴ちゃんと話してると何か癒されるな~」
千鶴の可愛い笑顔を思い出して、一人微笑む。
ふと廊下から姿を見せたのは沖田だった。
沖田はかなめの姿に少し驚いた様子だったが、
すぐさまいつもの飄々とした沖田に戻る。
「何、一人でニヤニヤしてるの?」
「…久しぶりに口を利いてくれたかと思ったらそれですか?」
かなめは沖田に目を合わさずに応える。
「…お互い様」
「…千鶴ちゃんが可愛いなぁと思っていただけです」
洗濯物を畳みながらかなめは応える。
「…そう」
沖田がかなめに背を向けて畳みに腰をおろす。
少しの沈黙。
口を開いたのはかなめだった。
「…沖田さん。最近身体の調子はどうなんですか?」
「…まあまあかな。」
小さくため息をつくかなめ。手を止めて沖田の背中を見つめる。
「鍼はもういいんですか?…私、もうすぐ帰りますよ?」
沖田の背中に向けて言葉を投げる。
「…」
「辛いのはご自分なんですから、私が帰ってからもちゃんと身体を労わってあげてくださいね?」
沖田がくすくすと笑い出す。
「…笑うことですか?」
かなめは呆れたように声を出す。
「やっぱりかなめちゃんは僕の先生だね。敵わないや」
立ち上がって振り返り、かなめに笑顔を向ける。
「じゃあ、今度は平助でも誘って医務所に行くよ。よろしくね、先生?」
「はい、待ってます」
互いに笑い、沖田は部屋を出て行った。
かなめが大坂に帰るまで2週間を切った日の晩。
床に入り、うとうととしていた矢先、遠くから千鶴の悲鳴が聞こえた。
恐らく幹部であろう足音が響く。
『千鶴ちゃんに何かあったのかも…行かなきゃ!』
素早く男装に着替え、部屋を出ようとした時、
障子にふらふらと揺らめいてる影が写った。
『誰…?』
スパン!と障子が開けられ、視界に入ってきたのは白髪の男だった。
「血を…、血をよこせ…」
口からは涎をたらし、獲物を見つけた赤い目はかなめを見る。
『…狂ってる…?』
かなめは恐怖で声が出ない。
狂喜の笑いが部屋に響く。
後退りするももう後ろには壁しかない。
「血をよこせーっ!」
男が刀を振り落とす姿にかなめは目を瞑る。
キーン!
目を少しずつ開けると視界には黒い背中が見えた。
「山崎さん?!」
「早く、逃げるんだっ…!」
山崎は男に力で押し負けそうになっていた。
かなめは動こうにも身体は凍りついたように動けなかった。
「に…げ…ろ…」
山崎が呻くように言葉を吐き出したその時。
ザシュッ!
男の心臓から刀が飛び出してきた。
崩れていく男。
「かなめちゃん、大丈夫?」
そこには沖田の姿があった。
「…助かりました」
山崎が沖田に礼を言う。
かなめはぺたんと座り込んでしまった。
「かなめちゃん?」
「かなめくん、大丈夫か?怪我はないか?」
山崎は片膝を立てて、かなめの隣に寄り添う。
「はは…腰が抜けちゃいました…」
かなめは倒れている男を見やる。
「この人は…」
「…申し訳ないが、俺から伝えることは出来ない。副長の部屋まで来てもらえるか?」
山崎の言葉にかなめは小さく頷いた。
「どいて、山崎くん」
そう言ったかと思えばかなめは沖田に両の手で横抱きにされていた。
「へ?ちょっ…沖田さん??」
「だって腰抜けちゃったんでしょ?連れてあげるよ、土方さんの部屋まで。
それともこのまま僕の部屋まで行く?」
間近にある顔が笑顔でかなめを見下ろす。
「私は大丈夫ですから!沖田さんこそ夜中ですし身体が冷えます!」
「駄目だよ、君は僕の先生なんだから。患者も先生を大事にするべきじゃない?
かなめちゃんこそもう夜も深いんだから静かにしようね」
かなめは言葉が出なかった。
後ろから静かについてくる山崎を知ってか知らずか、
沖田はご満悦そうだった。
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また総司さんが暴れた回でしたw
もうこの人はホントに。。。まぁ、そんなとこも好きなんですが←
「花吹雪」に比べたら「空が鳴っている」の総司さんは
若干子供ぽいかななんて思いながら描いてます。
。。。本来はブレてはいけないんですがね(-.-;)
さあさ。羅刹が来ましたよ。ってもうヤられましたが。
一応、私の中ではアニメの西本願寺の屯所で千鶴が羅刹に襲われる。。前に
ここでも襲われたってことにしてます。あは。
みふゆ