薄桜鬼・妄想小説【花吹雪】第16話 | 浅葱色の空の下。

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薄桜鬼に見事にハマってしまったアラサーのブログです。
拙いですが、お話描いてます。
まだゲームはプレイしてません!色々教えてやってください。

少しずつフォレストにもお話を置いていっています。お楽しみいただければ幸いです。

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第1話はこちらから→


かなりのお目汚しです。

それでも宜しい方はどうぞ。













「今日は日差しが強いから」と沖田は縁側沿いの部屋にいた。


庭が見えるよう襖は大きく開けられていた。




「総司さん…」

美桜が口を開いた。


「この間はすみませんでした…私…」


「僕の事、嫌いになった?」


「ぃえ、そんなことは…」


「良かった」

沖田が優しく微笑む。



「私の方こそ…もう総司さんにお会い出来ないかと…」


「…美桜。おいで」

沖田が手を伸ばす。


美桜が寄り添う。


「この間のことは僕が悪いんだ。美桜が気にすることはない。」



沖田は自身の袂から布に包まれたものを美桜に渡した。


「…これは?」


「僕から贈り物。開けてみて」


布を開いていくとそこには櫛があった。


「これは…」

手にとる美桜。

舞い散る桜の花びらが描かれている櫛だった。



「素敵…」


美桜は大事そうに手で包みながら胸に寄せた。

そして櫛を贈られた意味を思い、涙が溢れてくる。



「もっと前から買ってはいたんだけど…

僕がいつ死ぬかわからない身だから、

こういうのはどうなんだろうとか色々考えたんだ。

僕が死んだら…残された美桜が辛くなるよね…?

でも僕がいなくなってからの残された君の時間を

僕だけのものにしたいと思った…」


愛おしそうに美桜を見つめる瞳。


「こういうかたちをとることで美桜の抱えてる不安が少しでも拭えるなら…

こんな僕で良ければずっと一緒にいてくれる?」


「…勿論です」

美桜の目には溢れんばかりの涙がにじむ。


「じゃあ僕たちははれて今から夫婦だね」

沖田は笑顔を綻ばせる。

止めどなく溢れてくる涙は美桜の頬を次々と伝う。


「美桜、櫛をつけてあげるよ」


「うん、よく似合ってる。

やっぱり僕のお嫁さんは可愛くなくちゃね」


沖田の胸に飛び込む美桜。


「ありがとうございます…!」


美桜の言葉に沖田も抱き締める力が強くなる。



「僕はね、美桜と初めて会った時、目眩しそうになったんだ。

余りに美桜が桜のように綺麗で。

どーにかなってしまいそうで。

今思えば…僕はその時から美桜に恋い焦がれていたんだね。

だから今こうやって美桜と一緒に過ごせることが

何よりも嬉しいし、幸せだと思う。

時々こんな幸せな状況が怖くなってしまうくらいだよ。

これからも…もし僕が遠く離れてしまっても…

僕は美桜にいつまでも恋い焦がれているし、共に在るよ。」



「私もあの日からずっと総司さんをお慕いしておりました。

こんな私を見捨てずにいて頂けて、

今もこうしてお側にいれること…

こんなにも嬉しいことはありません。

私もいつまでも…お傍にいさせて下さい」



互いに見つめあい、微笑む二人。

暖かい空気が二人を包む。







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長い!そして甘い!!


お砂糖吐いた人~?


はーい!(・∀・)/




はい、第16話でした。

この小説の総司さん、もともとあまあま設定ですが。。

ここにきて真骨頂!!!



いやぁ、途中切ろうかとも思ったんですが、切れなくて。。。www

いや、総司さんが切らせてくれなくて。。←




やっぱり切りました(・∀・)












みふゆ