Metro 2033 | 貧乏人にもゲームやらせろ!

貧乏人にもゲームやらせろ!

STEAM等で安く入手できる主にPCゲーム
人知れず埋もれた名作、良作
あまりメジャーではないがプレイする価値のある作品など
レビュー感覚で紹介していきたいと思います

Metro 2033:FPS

STEAM $19 日本語化×
STEAMの正月セールで9ドルで入手できました、日本語化できないので英語で進めてますが1本道なのでゲーム進行は特に問題ありませんがストーリーがほとんど理解できませんでした。

ゲーム内容
かなりアドベンチャー寄りのFPSです、核戦争後のダークな世界での戦闘とちょっとした謎解き、探索(弾丸を拾う程度)を繰り返しながらストーリーは進みます。
入手できる弾丸が比較的少なく尚且つ敵も硬めなので基本ステルスまたはエリアを走り抜け出来るだけ撃ちあいを避けながら攻略していくのが基本です。
慎重に節約しながら少しずつゲームを進めて行く達成感を味わうとこに喜びをおぼえる方にオススメです、通常の難易度でもリトライを繰り返すハメになるマゾいポイントがいくつかあります。


プレイした感想

とにかく暗い、そして汚い、クリーチャーも汚ければ登場人物達ももれなく小汚い。グラフィックはかなり高画質だがビジュアル面、個々のデザインで満足できるところはあまり、というかほとんどなかった、これは発売当初このゲームをスルーした一つの要因でもある。ビジュアルによるゲームの訴求力というのはやはり大きく時として誤った先入観を抱かせる、自分もこれに該当するわけで初めてPVを目にしたとき「ああ・・・モンスター相手の二流のFPSか」程度の感想しか抱かなかった。その点においてこのゲームはかなり損をしているような気がする。カワイイ娘やカッコイイ男子など潜在的に好みのものには目を向け深く探ろうとするが
それ以外には興味を示さず触ろうともしないのは人間の悪い癖だと実際にこのゲームをプレイしてみて改めて反省させられたし作品に対する印象も大きく変わった。

結論としておもしろいか、おもしろくないかと言われれば、「人を選ぶゲーム」とすごく中途半端な回答しかできない。
少ない弾丸を手に暗闇の中へ放り出され、クリーチャーの存在に怯えながら出口を探す。ときに隠れときに逃げ回り手持ちの弾丸を補給するため辺りを探索しながらまた次の出口へと、その先に待っているものは人々が集まる明るいエリアかもしくは再び暗闇がつづくのか、オープンワールドではないのでプレイヤーがそれを選択することはできないストーリーの進行に合わせ与えられたエリアを進んでいくしかない、とにかく進むしかない。恐怖と苛立ち、ちょっとした癒し、それらが点々と配置されプレイヤーは示された道を頼りにただひたすら進んで行くしかない、エンディングへと向け少しずつ。そこを苦痛と感じるか、おもしろいと感じるかはまさにプレイヤー次第だとおもう。


プレイしていて凄く印象に残った場面があって、チャプター4辺りだったと思うが迷子の子供と一緒に進んで行くエリアがある。英語なのでその子がなんと言ってるいるのか良くわからないが「空が見たい」的なことだと思う。
ここでは子供を背負って歩くことになるので物凄くエイムしづらくなく(だらだらと照準が流れて行く感じ)しかも出てくるクリーチャーは小型で動きが早く発見しても攻撃されてあっという間に巣に隠れてしまう、腹立たしいヒットアンドアウェイでプレイヤーをイラつかせる小汚いのがワラワラと湧いてくる中をひどいエイム状況で進んで行く。
正直何故こんな下らない苦痛を味わいながらゲームをプレイしなければならないのか解らなかった、これは良い演出だとクリエイターどもがドヤ顔してたんじゃないかと想像してしまったりもした。腹を立てながら幾度かリトライを繰り返しある程度進むと微かな光が見えてきた、そこは天井のない吹き抜けで曇り空とは言え濁った光が降り注いでいる、それを見た途端背中ではしゃぎだす子供「SKY! SKY!!」と連呼するのだがそれがとても可愛い。そのまま力を振り絞って階段を駆け上がって行くと空が近づいて来る、それを見た彼はさらにヒートアップする、そして絶頂期が訪れる頃脇から母親の声が響き晴れて親子ご対面となる。そのとき母親はプレイヤーに「ありがとう」と弾の入ったマガジンを手渡すのだが受け取るか受け取らないかは選択できる、俺はそっと手を添えてマガジンを再び母親の手に握り返し次の出口へとその場を後にした。
素晴らしい演出だと思った、闇の中で起きたほんのひと時の救い。それは目に見えた報酬という形ではない、具体的になんのアイテムをもらったとかロックが解除されたとかコスイデータ上のやりとりではなくプレイヤーの心にダイレクトに訴えかけてくる。
データはいつか消えて忘れてしまっても心に触れる温もりのある報酬はずっと残りつづけて行くだろう、今はこういったゲームも少なくなったMetro2033はそんな心の達成感を味わえる数少ないゲームの一つだと思う。


続編のPVです