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士業再生―士業が変われば、日本が変わる。/反町 勝夫
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弁護士、弁理士、税理士、会計士補、社会保険労務士と数々の登録をなしながら、LECの経営者である反町先生。
本業は士業を目指す皆さんを支援する仕事、とおっしゃる反町先生の士業再生論です。
今、司法制度改革や不況の煽りで、士業界は揺さぶられています。
高収入を得る弁護士がいる一方で、年収が僅か150万円ほどにしかならない弁護士もいます。
弁護士でさえそうですから、士業崩壊とも言える時代。
本書においては、士業の歴史的変遷から現行制度までを縷々解き明かしつつ、新たなる士業のあり方が提唱されています。
反町先生曰く、知的産業を振興させて知財立国を目指すことこそ、日本が再生する道。
その知的産業を担うのは、知識労働者です。
資格取得者たちが企業内に就職することによって、労働生産性とTFP(全要素生産性:Total Factor Productivity)の向上を担うことができる、とします。
サムライ業よ、企業に入れ、ということでしょうか。
開業だけが道ではなく、企業内で資格を生かすことも大事なわけです。
士業が知的産業を牽引し、知財立国として日本を立て直す立役者になる!
しかして、士業が日本を変える、と力説なさいます。
本書の第5章は、対談。
『大企業で内在化していた「一号業務」を外注化するビジネスモデルを確立」と題したSATOグループ代表佐藤良雄氏のお話は、考え方の参考になります。
行政書士も社労士も、その業務には差別化できるものはないとおっしゃる佐藤先生。
佐藤先生自身は北海道の行政書士でいらっしゃいますが、社労士法人も設立されました。
その営業活動では、まず、マーケットを区分。
縦軸に大企業か中小零細企業かを取り、横軸に一号業務と三号業務を取ると、四つのマトリックスができあがります。
左下は、中小零細企業の一号(労働・社会保険手続き等書類の作成)業務。
右下は、中小零細企業の三号(人事や労務に関するコンサルティング)業務。
右上は、大企業の三号業務で、現在は、ブランド力をもったコンサルティングファームが独占。
そこで着目したのが、左上の大企業の一号業務。
ここは、自社でまかなう、つまり内製化されている分野です。
従業員1万人規模の企業では、仕事をきちんとやってくれる能力と担保が必要とされるので、労務担当者はとても優秀で業務レベルも高い。
競合する同業者がいないので、狙い目だと判断されたとのこと。
しかも、さすがだと思うのは、法人化と同時に東京に進出するにあたっての決め事。
100人以下の会社から労務管理を頼まれたら、すべて断る。断り切れなければ、別の社労士さんを紹介する。
経営者にとって、「やらないことを決める」ことが重要な仕事だとか。
そして、こうおっしゃいます。
「自分たちのサービスを組み替えて、自分たちにしかできない仕組みを拡大して、より大きなマーケットとして捉えていく必要があるのではないでしょうか。
その意味では、士業でのマーケットというのはまだまだ拡大できると思います」
「士業の人たちというのは、自分の仕事を編み直すとか、マーケティングをやるとか、従業員のどういう能力を高めていけばいいかを考えるとか、そういう仕掛けがとても下手なんです。
なぜかというと、そういう勉強はしてないからです。
そのうえお客様から「先生、ぜひ」と頼まれるのを待ってます。
頼まれるのは好きだけど、こちらから頼むのは大嫌いという人が多いと思います」
佐藤先生は、大企業をマーケットとして、このお話をされていますが、これからの時代は、中小企業でも同じではないでしょうか。
『士業再生―士業が変われば、日本が変わる』
この本は、士業に携わる者、志す者、資格試験受験生にとって、覚醒やモチベーションアップに繋がるのではないかと思います。
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