テレビに出てくる30代40代の国会議員を見ていると、与党も野党も論は立つのだけれど、信頼できない感が否めない。国を守るとはどういうことか、という問題の解答を口角泡を飛ばして議論しているだけ、肝心要の底が欠落しているようで、危なっかしい。「四谷大塚」世代とでも呼びたくなる。
『史記』に次の話がある。
趙の将軍・趙奢の子・趙恬は若い頃から兵法を学び、論ずれば、父さえ言い負かした。しかし父はそれを喜ばず、戦争とは人が死ぬことなのに、恬はそれを軽々しく論じる、恬を将軍にすれば趙軍は滅びるだろう、と妻に語ったという。
国防を論じるうえで、肝心要の底が欠けているのは、私も他人事ではないが、その自覚と恥があるかどうか。
恥ずかしながら、20代初めに私はこう思っていた・・・・
私が政治に近づくと私の貌はひとらーに似る
から私はわざと政治を禁欲する。これが私の
あなたがたへのやさしさだ。
そのやさしさはあなたがたのもつれ合った
やさしさのそとにあるから過酷さに似る。
こころやさしいあなた、やさしさゆえ殺す
こころの過酷なひと、おこないはやさし