前回の記事でも少し書きましたが、ここ数年は新しいアーティストを進んでは聴かない停滞期が続いていました。しかし今年に入って少しずつネット上で未知のアーティストを視聴したりしています。そんな中で一聴してビビビッと来たのが今回紹介するAdrianne Lenker
Abysskiss(2018)/Adrianne Lenker
エイドリアン・レンカーはBig Thiefというバンドのメンバーで、そちらの方が多分有名なんだけども、自分が最初に試聴したのがたまたまこのアルバムでした。アコースティックギターの揺らめくようなアルペジオと少々舌足らずな女性ボーカルは、過去のフォーク系の女性シンガーを思い起こさせるところがあり、短い試聴の間にLinda Perhacs、Hope Sandoval、Pentangleといった(自分の好きな)アーティストが頭を過ぎり…ジャケット写真も好みだったので、珍しく即ポチリました。アルバム全体としてもヴォーカルとアコースティックギターの演奏に、時々ピアノやシンセサイザーが入って来るシンプルなフォーク調のサウンドです。音響的に計算されたクールなサウンドですが、ジャケ写の様な寒そうなイメージでは無く温かみを感じる音ですね。
因みにBig ThiefはアメリカはN.Y.ブルックリンのバンドだそうで、ブルックリンと言えば2000年代にAnimal Collectiveが幻の英国女性フォークシンガーVashti Bunyanの復活をサポートしたりしていて、2010年代中頃までは自分もブルックリンのシーンに注目していましたが、最初に書いたようにここ数年はチェックしていませんでした。それが少し目を離した隙にこんなバンドが頭角を現していたとは…
Adrianne Lenker、Big Thief共に今一番ハマっていて一枚ずつ聴き込んでいっている感じです。