RAIDデータ復旧事例 Buffalo LinkStation LS-WXTLから重要データ復旧 | RAIDデータ復旧事例 | デジタルデータリカバリー

RAIDデータ復旧事例 | デジタルデータリカバリー

デジタルデータリカバリーのRAIDデータ復旧事例。トラブル発生から納品までを追ってご紹介します。

◆今回データ復旧をご依頼頂いたRAID機器
Buffalo製 LinkStation LS-WXTLシリーズ(リンクステーション)
RAIDレベルRAID1 構成台数:2台構成


状況:RAIDを再起動した後、スタンバイ状態で止まってしまい起動できない。
   メーカーに問い合わせても解決しない状態
当社データ復旧依頼後:100%データ復旧成功



「RAIDは安全にデータを保存できる機器だ」

と漠然と認識をしている方が意外と多くいらっしゃいます。

しかし本来RAID機器は複数のDISKを繋ぎ合わせて仮想的に使用する技術を

指すものであり、構成によっては冗長性も持っていないものもあります。


「安全に保存する」というというイメージを

安易に持ってしまうと、トラブルが起きてしまった場合

想定外の事態に自己対処を重ねてしまい、状況が悪化の一途を

辿る事も少なくありません。



今回ご依頼を頂いたお客様も、

「RAIDで保存しているから安全だ。バックアップ は行わなくても平気だろう」

と思われていたと仰っていました。


発端


今回ご依頼を頂いたお客様は、

機器へのアクセス速度が遅くなってきたため、

通常のPCと同じように、再起動をすれば改善するのではないかと考え

ご使用のLinkStationを再起動したとのこと。


しかし、再起動の後スタンバイ状態から抜け出すことが出来なくなり、

データにアクセス出来ない状態になってしまったそうです。

慌ててメーカーに問い合わせたそうなのですが、解決には至らなかったとのこと。


説明書を見ても、復帰の方法が分からず、

自力ではどうしようもないと判断して、検索で当社ホームページを

ご覧になり、お問い合わせ頂きました。


診断

お客様の事務所は兵庫にあるとの事でしたが、

重要データが全て保存されており、一刻も早い復旧が必要だと

いうことで、新幹線で直接お持込みを頂く事となりました。



お客様のお持込みになったリンクステーションはRAID1構成でした。

2台のHDDをミラーリングしているRAID1の特性をお客様はご存じ

でいらっしゃったため、安全な物だと信じて使われていたのですが、

物理障害には強いRAID1も、論理障害には弱いという弱点があります。


常に2台のHDDが同期されている為、

例えばウィルスに感染したり、フォーマットを行ってしまうと

ミラーリングされている方のHDDもすぐに同期されてしまいます。

そこで自力復旧を繰り返したり、通電を続けると状況悪化が進行し

最終的にデータが破損、復旧出来ない事態になってしまう事も。



初期診断が終了し、結果が報告されます。

診断結果は再起動によるファイルシステム異常。

終了時に正しい手順を踏むことが出来なかったのかもしれません。



復旧

RAID1はミラーリングされているため、まずは1台のファイルシステム異常を

修復します。


特殊設備にて内部の磁気データを解析し、

これまでに蓄積してきたナレッジから情報が破損している部分に見当をつけ

正常なデータとの比較を行い、元の情報構成に手動で修復を行って行きます。


修復作業を行うデータの形式は16進数セクタ単位での作業となります。

膨大な量の解析データから障害箇所の特定を行うのは職人技と言って

過言ではありません。豊富な経験が無ければ障害場所の特定すら行うのが

困難なのです。


ファイルシステムを修復し、情報が読み込めるようになったDISKから

データの抽出を行います。


抽出が完了した後、不足しているデータや欠損しているデータが無いか

確認。ここで欠損部分が判明した場合はもう一台のDISKの復旧を試み、

欠損部分データが取り出せないかどうか復旧作業を行って行きます。


しかし、今回は幸いなことに1台目のDISKから全てのデータを復旧する事が出来ました。


納品

今回は2台構成のRAID1だったため、データの抽出は比較的早く終了し、

お預かりから3時間で復旧を完了致しました。


すぐにお客様に連絡し、当社にて担当のアドバイザーと共に

復旧データの内容を確認されました。


お客様「こんなに短い時間で復旧して頂けるなんて思っていませんでした。

    実は何社かお願いしたのですが、どこも即日は難しいと

    断られてしまったので本当に助かりました。

    ありがとうございます。今度はRAID5の導入も検討してみます」


RAID5RAID1よりも冗長性は高いですが、それでも万全ではありません。

しっかりバックアップ も行ってくださいね。

とアドバイスをさせて頂いたところ、RAIDについて色々勉強

してみます、とおっしゃってくださいました。


入口はトラブルではありましたが、

RAIDについて興味を持っていただけたのはとても嬉しいです。

お客様のご使用方法に最も適したRAID構成が見つかりますように!




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・『BUFFALO LinkStationのエラー対処法・障害原因』の記事一覧

■RAIDデータ復旧を利用されたお客様の声

・【京都大学 科学研究所】
  RAID構成ならデータがなくなることはないと完全に信用していました


・【岩手県一戸町教育委員会御所野縄文博物館】
  サーバに全くアクセスできなくなりました。IT専門の職員に頼んでも原因がわかりませんでした。


・【学校法人後藤学園武蔵丘短期大学】
  パソコンが起動しなくなり、ログイン画面が出ず真っ暗な状態になりました。