以前のブログ「加齢が原因?変形性脊椎症」
で、
ちょっと出てきた変性性脊髄症という病気。
ブログで説明するにあたって、ネットで調べてみました。
が、日本語のウエブサイトでは、ビックリするぐらい
情報が少なっ

(私の検索の仕方が悪かったのか。。。)
ということもあり、おそらく日本では一般の方には良く
分からない病気かもしれないので、そんじゃあ私が

と重い腰をあげてみました。

ちょっと難しい話ですが、知っていて損はないと思います。
長文ですので、2部構成で行かせていただきます。
気合
を入れてお読みください


(第2部は次回ね
)

まずは、この病気ですが、何
ですよね。


変性性脊髄症、Degenerative Myelopathy、
略してDMは、自己免疫疾患の病気。
こんなこと言ってもよく分かりませんね。

通常、免疫というのは、外部からの異物を排除しようと
しますよね。
ところが、この自己免疫疾患は、なんとも困ったちゃんで、
自分の体の中にある異物でもないものを免疫システムが
攻撃してしまうのです。

DMでは、この異常な免疫システムが特に中枢神経を
つかさどる脊髄を攻撃しちゃうので、運動神経でもある
中枢神経にダメージを与え、そのため最終的には歩行
が出来なくなるんです。。。
通常5歳以上の年齢に多く発症し、進行性の病気
ですが、痛みを感じることはないそうです(他の病気を
併発していない場合)。
DM発症率が高い犬種は?
ジャーマンシェパード、コーギー、コリー、ハスキーなど。
もちろん、その他の犬種(特に大型犬や中型犬)でも
可能性はあります。
DMの原因は?
分かっていません。ただ、遺伝的な部分も大きいかもしれ
ないとのこと。
DMの症状は?
初期は非常に分かりずらく、注意していないと気付かない
ことも多いそうです。
進行性のため、ゆっくりとですが症状は悪化して行きます。
変形性脊椎症などとは異なり、レントゲンなどでは症状を
見つけることができません。
DMを発症しても何の対処もしないと、3~6ヶ月程度で
下半身麻痺の状態になりかねません。しかし、適切な
対応をすることで、この速度を遅くすることは可能です。
下記の症状はDMで見られる主な症状ですが、他の病気も
非常に似た症状を持つことがあり、下記の症状であるから
と言って、DMであるとは限りません。
しかし、ヘルニアや股関節形成不全に間違われることも
多々あるそうです。
特に、DMの場合は初期や中期では進行がゆっくりなため、
突然症状が出た場合(いきなり立てなくなったなど)は、
DMではない可能性が大きいですが、必ず病院で診察を
受けましょう。
初期症状:
・たまに、後ろ足がつまずく、よろける、ふらふらする。
・後ろ足の爪がバランス悪く削れている。
※特に後ろ足の内側の爪をチェックし、爪が均等に削れて
いないなどは、要注意!
・お散歩時に爪がアスファルトに擦れる音がたまに聞こえる。
中期症状:
・自力で立てなくなることが多くなる。
・後ろ足がナックリング(足先が丸まり、足の裏ではなく甲で
歩く状態。この原因は足にあまり/全く感覚がないため。)
・ナックリングの足を正常な状態に戻してあげても、正常な
状態を保てずに、すぐナックリング状態になる。
・お散歩時に爪がアスファルトに擦れる音が頻繁/常に
聞こえる。
・立った状態で、後ろ足が交差する。
・後ろ足を引きずる。
・尻尾をふらない、あがらない。
・吠えても乾いた鳴き声となる。
・筋肉の衰えが目立つ。
・下半身の感覚が薄れる。
後期・末期症状:
・何の理由もなく、後ろ足や尻尾にコントロールできない
ピクっとする動きがよく見られる。
・下半身が完全麻痺する。
・自力排泄が困難/不可能になる。
・前足にも影響が出てくる。
DMかどうかを調べる方法は、以前ではルールアウトと言って、
いろいろ調べたけど他の病気に当てはまらないからDMでしょう
という判断の仕方でしたが、現在は、ルールアウト以外に、
DMを判断する方法もあるようです。
また、最近では、DNAを調べ、そのワンちゃんがDMになる
危険性があるかどうかが分かる方法もあります。
アメリカの大学などで実施されており、日本からもDNAサンプル
を送れば調べてくれます。
さて、今日はここまで。でも、固い話はまだまだ続きますぞ。
次回は、このDMはどうやって治るのか

そして対処法は
などなどです。

※私は獣医師ではありませんので、誤った情報が
あるかもしれません。訂正があるよ~という方は
メールお願いします















