飼い主さまのお話では、半年ほど前から腰のふらつきが
見られ、後ろ脚が弱くなっている。レントゲンで脊椎に
変形があることが分かっており、変形性脊椎症か
変性性脊髄症と思われるとのこと。
最近では、症状はだんだんと重くなっており、お家では
転んでばかり。後ろ足を引きずり、すべる場所では
ほとんど歩けないのだとか。

テオくんの右後ろ足は、まっすぐに立つことができません。
いろいろとお話しをお聞きしたのですが、おそらく変形性
脊椎症の可能性が強いと考えられます。
(ご説明からの推測ですが。)
変形性脊椎症は、その名のごとく、背骨に起こる
変形性関節症です。
簡単に説明しますと・・・
一般的に老化が原因ですが、脊椎の変形は過度の
運動、外傷、栄養状態によっても左右されるそうです。
変形した椎体(脊椎)が脊髄の神経を圧迫するために、
進行すると痛みや神経麻痺が出るため、歩行障害も
発生します。
レントゲンでは、椎体の端の部分が突起になっていたり、
骨増殖によるブリッジ(骨と骨の間で橋渡しのように
新しい骨を形成する)が見られるため、判断は容易なの
ではないかと思います。
下の図では、四角の1つ1つが椎体(脊椎)です。
変形性脊椎症の症状が、左から右に行くほど重度に
なっています。
Stage5になると、隣同士の椎体の骨に完全にブリッジが
掛かっています(増殖し飛び出た骨が接続した状態)。
治療法は、以前は手術などが主であったようでしたが、
痛みを放置すると結合組織が増殖して神経組織の
回復を妨げることが分かっているため、早期であれば
抗炎症剤や鎮痛剤の他、関節保護を飲ませ、自力
運動をさせて、脊髄神経を回復させる内科療法が
有効らしいです。
自力運動をさせるには、車椅子でのリハビリが非常に
効果があります。
もちろん、安静にしている必要がある状態の場合は、
無理は禁物です。
獣医師の指示に必ず従ってくださいね

テオくんの場合はまだ自力でなんとか歩けるのですが、
車椅子を使用したほうがもっと歩行が楽になるだけで
なく、運動量も増加して有効なリハビリができると思わ
れます。
テオくん、車椅子が届いたらリハビリ頑張ろうね~

上記にあった変性性脊髄症については、次回、
もしくは、近いうちに
お話ししますね。

歩きにくそうな状況の場合は、すぐに受信しましょう

何事も早め早めが肝心です















