「思い」はそのままにしておくと、どこかへ流れて行きます。本当はその「思い」の中には、大切にすべきことがあるかもしれないのに、です。些細な感情、感覚が、実は大きな鍵になることがあります。
頭の中で「私はこれがやりたい!」と思っていたとしても、本当は「やりたい」のは「私」ではなく、自分以外の誰かが「やったほうがいい」「やってほしい」と思う願いで、本当は「私は違うことの方がやりたい」と思っているかもしれません。
だけど、こういうことは微妙な違和感でしか感じられないことが多いものです。でも、私たちは違和感を感じることが嫌なので、そういうものを感じると抑えんだり、消してしまおうとします。不快を消して心地よさを求めるのは、当たり前のことなのです。
母が亡くなり姉との関係も悪化し、一人暮らしをするようになり、自分が本当に何をしたいのか全く分からなくなる、というところからスタートした私の30代。
いつも不穏な空気を漂わせていたと思います。寂しさがいつの間にか怒りに変わり、その怒りを生きる原動力としていた毎日でした。
そんな私だったので、人との関係は、相手が誰であっても上手くいきませんでした。特に、大好きな相手であればあるほど、その人に対する思いが強すぎるので、相手に対する期待や欲求、依存する気持ちが大きく、それがトラブルを引き起こすきっかけになっていたのです。
私はこんな自分のどうしようもないパターンに気付き、「このままではいけない」と思いました。そして、ようやく気付いたのです。「人は変えられないけど自分は変えられる、と。でも、どうすれば自分を変えられるの?
でも、まず私は自分のことがよく分かっていない。変えるよりも、自分のことをもっとよく知りたいと思うようになりました。静かに自分と向き合う時間を持つ。私は、まず「頭の中の整理」をし始めたのです。
続きます
「自分のことをもっと知りたい②」