変形性膝関節症~リハビリテーションⅢ~ | 理学療法士~physical therapist~HIROのブログ

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日々臨床現場に立ち、大学院で研究活動に励む理学療法士(physical therapist)が関節外科やスポーツ医学、リハビリテーションについて最新の技術や報告などを紹介していきます。このBlogからソーシャルネットワークが広がれば良いなと思っています。

こんにちわ!!

今回も引き続き変形性膝関節症のリハビリテーションにおけるシステマティックレビューを紹介します。

前々回は筋力増強エクササイズ(いわゆる筋トレ)

前回はエアロビックエクササイズ(有酸素運動)

今回はそれらを統合した複合的エクササイズについてのシステマティックレビューを紹介します。


~複合的エクササイズ~
複合的エクササイズとは筋トレ、ストレッチ、歩行プログラム、バランストレーニング、協調性トレーニング(協調性トレーニングとは筋肉と関節を強調して働かせるようにするリハビリのことです。分かりにくいのですがタオル寄せいわゆるタオルギャザーが協調性トレーニングの一つです)、そして疾患に関する講義や討論(教育指導)などを組み合わせた複合的な介入方法のことを言います。

下の図がタオルギャザーです!!!

理学療法士~physical therapist~HIROのブログ-タオルギャザー


この複合的エクササイズに関する効果を検証した研究はBorjesson,Campbell,Deyle,Dias,Fisher,Fransen,Kovar,Rogind,Sullivanらによって報告されています。

これらの研究は、、、

①無治療群(何も治療しないグループ)
②歩行プログラム群
③在宅エクササイズ群(ホームエクササイズ群)

と比較検討されています。

SullivanやFisher,Kovarらの対照群を設定した研究では①,②,③と複合的プログラムとでは効果には差がないという研究成果が出ています。

しかしながら、それら以外の研究では総じて複合的プログラムは変形性膝関節症の徴候の改善に有益な効果をもたらすことを報告しています。

比較対象が同じであるのに結果が異なるのは何故か。。。

これは比較検討しているグループの人数が異なっていたり、トレーニングを行う期間や回数が異なるとこのように違いが生じてきます。

統計処理方法が異なってもこのようなことが起こります。

私は現在大学院で研究活動を行っていますので研究計画を立てる段階で相当苦労しています。。。

今後は統計方法についても分かりやすく紹介していければ、、、と考えています。
少しでも統計に対して苦手意識をなくしていただいて臨床家の方々に研究をしていただければ幸いです。

文献などは結果に対してだけに注目するのではなく、どのような設定や方法でその結果が導き出されてきたのかを注意深く見ながら文献を見ていっていただきたいと思います。
すべての文献が適切で良い文献とは限りません!!!使えない文献など山ほどあります!!

私も統計王法をはじめ色々な勉強していき文献を見極める力をつけていきたいと思います!!


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