重ねて確認しておきます。
システマティックレビューとは様々報告されている論文を分野ごとに収集してそれを統合して一定の結論を導き出すことを言います。簡単に言うと今まで変形性膝関節症について報告されてきた論文をまとめて一定の結論を出すことです。
前回は筋力増強エクササイズと筋肉の収縮に関するシステマティックレビューについて行いました。
今回も各種エクササイズに関するシステマティックレビューを紹介します。
～エアロビックエクササイズ（有酸素運動）～
有酸素の歩行プログラム（歩行練習）の介入効果検討した研究はEttinger,Evcik,Kovar,Messier,Rejeski,Talbotらの研究者によって報告されております。
これら研究者の研究は筋力増強トレーニング（いわゆる筋トレ）と教育管理（生活指導など）とで比較検討されています。
結果としては筋力増強トレーニング（いわゆる筋トレ）と教育管理（生活指導など）との結果には有意な差は認められませんでした。（分かりやすく言うと変形性膝関節症の治療においては筋トレと生活指導ではどちらが有効かは明確にならなかったということです。）
しかしながら歩行プログラムとの比較ににおいては変形性膝関節症の徴候を軽減し機能的な状態を回復できることが示唆されました。
この結果は分かりやすく言うと歩行プログラムは変形性膝関節症の治療において筋力増強エクササイズや教育管理よりも効果があるということです！！！
しかし、これらの研究は運動強度や運動時間は各研究によって異なるので明確な基準の上に行っていないのが実状です。。。
また、前回紹介した筋力増強エクササイズの章では歩行プログラムなどよりも筋力増強エクササイズの方が有意に効果があるというシステマティックレビューを紹介しました。。。。
ということは、、、、今回の歩行プログラムは筋力増強エクササイズよりも有意に効果的だという結論は全く逆のものとなってしまいます。。。
これで分かるように変形性膝関節症の保存療法は全く解明されていない分野であり何が効果的かどうかも結論に至っていないのが現状なのです。。。
よって最近になり変形性膝関節症のリハビリテーションの考え方自体が変化してきています。
なんでこのように効果が不明確なものを載せているか、、、まずは皆さんに先人の研究成果を把握しておいていただきたいと感じました。また、その上で近年の研究で明らかになってきた治療の考えを実践してもらいたいと考えたからです。若輩者の私が言うのおこがましいですが古きを知った上で新しい物を知ると治療にならびに治療計画に深みが増し、引き出しがたくさん増えると思います。深みが増せばより難しい患者さんが治癒する可能性が高くなると思います。引き出しが増えればより様々な状態の患者さんに対して治療可能になります。
PTは養成校の急増により若い先生（PT）が多くなりました。それに伴い教科書も増えました。翻訳本などもたくさん出版されるようになりました。。。これ自体は非常に良いことです。しかし、良い面だけではないように感じます。最近の学校出たてのPTは何でも文献に頼ります。患者さんを見ていません！！！！（自分の周りのPTだけかもしれないが、、、）正直言って論文などの情報に踊らされています！！！だからこそ、古きを知って最近の治療法を取り入れていってもらいたいと考えました。。。
なにか、、、とりとめもなく書いてしまいました。。。。
すいません。。。
今後は近年提唱されてきている変形性膝関節症のリハビリテーションの考え方について紹介していきたいと考えています。
是非、昔も理解したうえで近年の変形性膝関節症に対するリハビリテーションの考えを読んでいただければ幸いです。。。
私自身もより一層勉強していきたいと思います！！！
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～～Physical Therapist HIRO～～