中学生のころ、
バス停でこう聞かれた。
「にいちゃん、今何時?」
うすうす私に言ってるなとわかったけど
聞こえないふりしてた。。。
(だって・・・ミニスカートはいてるやろ!)
「・・・にいちゃん、今何時?」
もう~!!
「はい?。」
怒りをこらえた満面の笑みで振り返る。
おばあちゃん、びっくりしてた。
「あ、ねえちゃんやったんか。」
(あたりまえじゃ!!)
でも、そのワケがわかってた。
ソフトボールで真っ黒に日焼けした体。
170センチの長身にショートカット。
人は、自分の世界を感じて生きてる。
おばあちゃんの中ではわたしは
紛れもなく「にいちゃん」だった
誰かの感違いは、
自分を謙虚に知る手掛かりとなる。
いまでも、
○○さんて、○○だよね?と聞かれたり、
大切にされてると感じたり、されないと感じたり
横柄だなと感じたり、
失礼ね!!と感じたり
日々のちょっとした勘違いを発見すると
いつも、こう聞かれてるんだなと思う。
「にいちゃん、いまなんじ?」
そして、恐ろしいことに、
小さなことでは
面倒だからと「にいちゃん」を演じることもある。
周りも自分もますます
「にいちゃん」だと思い込んでいく。
「にいちゃん」であれば、わかりやすいし
「にいちゃん」であれば、すでにそこに居場所があるから。
でも、ねえちゃんなんだよ!!!と
言えたなら、
もっともっと世界が広がる。
まんまの自分が繰り広げるものは
伸びやかで楽しくて輝かしい。
そして、それこそが
周りへのプレゼント。
この世界はあなたの
その資質こそを使ってほしくて
仕方がないのだから
電車でそんなことを考えつつ
駅に到着し、降りようとした時
小さな坊やと目があったので、にこっと笑ってみた。
「ママ!!・・・・」
と、坊やは自分のお母さんに話しかけた。
その後の言葉は聞こえなかったけれど、
イイ風に妄想することにした(笑)。