東名高速が崩れた件 | メモらんだむ

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昨日の地震で東名高速道路が崩れていた。

高速道路の脇の林はちょうど、その部分だけは竹林だったようだ。
映像から見ると地盤の表層の部分だけが流れ落ち、下の広葉樹林のところまででとまっている。

「竹林は根が張るから地震の時には強い。」と以前聞いたことがあったが、
土砂崩れの映像で竹林や針葉樹林などがドカンと流されている見かけることが多い。
竹林は地面の表面にかけるネットのようなものでネットの広さ分だけが一体化するだけで、
3メートルの深さで崩れたときには、ネットごと持っていかれてしまうのと同じで、
決して地盤を補強するものではないのではないか。

地盤補強は人科学的な工法でも長い杭を打つという深さにポイントがあるのだと思う。
参考として地盤改良や地盤調査などで信頼性の高いサムシングの工法を参照してみた。
地盤改良工法
東名高速の修繕にも長い杭を打っていたようだが、どうやら、技術的にはさまざまなものがあるが今回のような表層崩壊を防ぐには深い杭を打つのがまずは一番なのかも知れない。

自然の力を持って何とかしたいという場合、
深層崩壊のような地盤の奥底からバリバリと変化するケースは別にして、
表層崩壊の場合、樹木の根っこが土砂崩れを防ぐ役目を持つケースも多いそうだ。

木には深根性の樹木と浅根性の樹木があるようだ。
深根性の樹木は広葉樹のミズナラを筆頭にケヤキ、カシワ、クヌギ、カツラ、コナラ、トネリコ、オニグルミ、トチなどの広葉樹などそれから針葉樹のアカマツ、クロマツ、モミ、アオモリトドマツ、ヒメコマツ等らしい。
逆に浅根性の樹種は針葉樹でヒノキ、ヒバ、サワラ、カラマツ、ツガ、コメツガ、エゾマツ、トウヒ等があげられているが、広葉樹でもミズキ、ニセアカシア、ブナ、ヤマハンノキ、カバ、ノグルミ、イヌシデ、ムクノキ、エンジュなどがあげれれている。

本来は自然のままにしておくのが一番なのだろうが、現在は原生林などほとんど残っておらず、ある程度人間が理想に向けてコントロールしていくべきだと思う。しかし、生物多様性などの観点からはモノカルチャー(単一樹種の林)こそ、避けるべきで、深根性のものがいいという観点で地盤を補強するなら、斜面に向いた深根性の樹種を決め、その樹種と共生しやすいものを決める等して植物のそれぞれの特性を踏まえた上で混植していくべきなのだと思う。モノカルチャーの害はたとえば杉花粉症の発生や、松食い虫の大量発生や酸性雨などの被害で森林が突然枯死していったケースなどで証明されている。

また、樹木の根は深根性だからといって2~3年では深さは足りず、本当に表層地盤を守るためなら、20年とか30年以上の期間で育てることが必要らしいのだが…。