チリとハイチの大地震があっても誰も言わない日本の不備
その地震についての比較の数値が資料として日経アーキテクチュアで出されてましたがこれをどう見るかなんです。
ハイチとチリの地震の比較で最も衝撃的なのはマグネチュードと死者の数です(マグニチュードとは、地震そのものの規模を示す値)
チリ大地震のマグネチュードは8.8で
ハイチ大地震のマグネチュードは7.0ですから
ハイチの方が地震の規模は小さいんです
しかし死者の数は
マグネチュードは8.8のチリが802人に対し
マグネチュードは7.0のハイチは230,000人です
チリの死者をざっと1000人としても、ハイチでは地震力が低いのに230倍もの死者が出ています
ハイチは死者が23万人!想像できない数値です本当に当時は成す術も無かったのではと思われる様な惨状だったのではないでしょうか
生きているのが不思議と言う状態があったと思われます。
ただチリとハイチを人口密度で見ますとチリは22人/km2 ハイチは362人/km2ですからハイチとチリとの割合を見ますと
ハイチの人口密度の約16分の1ですから
チリの方が人間の数は少ないわけですね
先の死者が230倍ですから、それを16分の1にしましても約14倍の死者数になります。
更に同日の日経アーキテクチュアの記事に「チリの耐震基準が想定する地震力は、日本の基準の半分程度と考えてよい」というモノがありました。
これは、耐震という基準から言いますとチリの方には日本やアメリカの基準を元にした建築の基準があり、
基準があるという、そのお陰で比較ができ先のチリの耐震基準が日本の半分くらいという記事も出てくるわけで、チリの地震被害の調査や分析は、日本の耐震基準との検証に役立つ可能性が高いと言われています。
ただ、私は関西の人間としてどうしても阪神大震災との比較をしたくなるのです。
大きな被害を出しているからですね
死者の数から言いますと、阪神大震災では約6,500人と言われてますからチリの大地震では802人ですから、阪神大震災の方が約8倍多いという事になります。
ただ耐震基準としては日本の方が厳しいはずですので、地震の死者はもっと少ないハズです
ここで比較として難しい点は
チリは震源深さが35キロでプレート境界型
ハイチは震源深さが13キロで直下型なんです
つまり震源深さと距離が違うのです。
この直下型と言う点では大量の死者を出したハイチの方が阪神大震災と同じタイプという事になります。
また人口密度も国別で見ますと
ハイチが362人/km2
日本が336人/km2ですから、ハイチと似ています
そうしますと、阪神淡路大震災の死者がチリよりも多かった原因としては
人口密度の多いところで、地震のタイプが震源の浅い直下型の地震で死者が多くなる
という事が言えるのではないかと思われます
そうしますと、ハイチとチリの大地震が今年相次いで起こっているわけですが
直下型の地震が発生し易い地面の下の状況の把握が大事であるという事が言えるわけです。
アメリカなどサンアンドレアス断層がありますが地面の下の地図が作られているそうです
また、断層の上には家を建てさせない法律の規制が行われていると聞いています
しかし、日本では、世界で最も地震の心配が大きいところなのに、そんな事されてるなんて全く聞きませんまたマスコミの報道もありません
直下型の発生が懸念される地域の地震対策と、そうでないところの地震対策は当然違います
チリやハイチと言う日本にとっては反対側の事かも知れませんが地震による大きな大難を小難にする術を考えられるわけです。起こってからでは本当に大変です。
断層があるかないか、地面の下の地図作りを、せず直下型の地震対策をたてようとしていない日本の不備につきまして警鐘を一建築士として鳴らしたいわけでございます。
ハイチやチリの地震が教えてくれています一人でも亡くなる人が少なくなる事を祈らずには居られません
更に気付かされた事がありますが
(続きは以下をクリック)
大地震を経験した日本でハイチやチリの地震報道が少ない?
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ハイチとチリの大地震から出てきた阪神淡路大震災の疑問!
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