薄曇のはっきりとしない空模様の中、午後から「津」と「松阪」で開催中の「水墨画・墨彩画」の展覧会に行ってきました。
まずは「津」(三重画廊さん)で本日より開催の「津日本画会展(第67回画展)」を・・
この展覧会は毎年この時期に開催される津市内の主な水墨画家による競作展で、普段なかなか一堂に会する機会の少ないそれぞれの先生方の技法が楽しめる観るものにとっては贅沢な展覧会です。
出展者は、村田清風先生、薗部寿石先生、川村鈴風先生、坂木竹水先生、島田昌葉先生、多門志風先生、山路峰通先生、今井建石先生、清水桃香先生の9名です。
<50号から色紙まで、様々なテーマでそれぞれに腕を競いあっています>
<先生方を捕まえて熱心に解説を聞いているお客様>
<自作の前で多門志風先生を・・>
続いて、「松阪」(松阪市文化財センター第2ギャラリー」)で開催中の「墨絵の会」展(第18回)を・・
こちらの会は、上の画像で微笑んでおられる多門志風先生が指導されている松阪公民館グループで講師以下17名の作品が展示されていました。
<花・風景を中心に様々なテーマの作品が並んでいます>
こちらの展覧会では講師作品を除く34点の中から、特に目を惹かれた五点をご紹介させていただきます。
(お名前は目録よりイニシャルで表記させていただきました・・読み違いの可能性もありますことをお許しください。)
「冬木立(M・Mさん)」・・空気さえシンとしている雪景色の中、ただ一つ動きを見せる川からは水音が聴こえてきそうでした。
「同行二人(N・Sさん)」・・お参りを済ませた巡禮者が安堵の気持ちと共に次の目的地へと石段を降りる様子に厭味のない暖かさを感じました。
「朝焼けの槍(T・Yさん)・・切り立った槍ヶ岳の存在感に神々しさを感じました。
「椿(N・Mさん)」・・椿独特の肉厚で艶のある葉の質感が上手く表現されていました。
「山笑う(M・Mさん)」・・手前に描かれている菜の花が今にも動き出しそうで、春の息吹を感じました。
今回、二つの作品展を観させていただいて、墨というもののもつ奥の深さが改めて感じられました。
色を置かずに色が感じられ、その画面から匂いや音まで伝わってくるような墨の凄さ・・
今日感じた色は明日になればまたちがって感じるかもしれないけれど、感じたという事実はきっと永遠に記憶になって残るはず・・
両展覧会とも27日(日)まで開催されている(入場無料)ので、お近くにお越しの際はぜひとも足を運んでいただき、墨の中にあなただけが感じる色を見つけてくださいませ。
*尚、両展覧会とも出展者の方より快く撮影及びブログ掲載の許可をいただいていることを付記いたします。