糸が抜けないように、細かく切ったストローを一番したの鶴の下にいれて、50羽ずつすーって通して行きます。
それを20本程?
ご近所さんがそれぞれの折り紙で折ってくださって、正確には1000羽を越える鶴が集まりました。
20数本をまとめて、一番上にクリスマスツリーの星の様に大きい金色の鶴をくっつけて・・・。
ふぅっ
千羽ちょっとの鶴が完成しました。
“あら、ずいぶん早く起きたわね~”とママが部屋に入ってきました。
え徹夜した
っていうか・・・少しでも寝なくっちゃおじいちゃんのセレモニーに居眠りなんか絶対できないもんね('-^*)/
ちょっと仮眠して身支度整えて鶴を抱えて、おじいちゃんのまつ斎場へ早めにれっつごー
“おじいちゃあああああん!!!”
棺の窓がかわるがわる閉じては開き、閉じては開き・・・みんなおじいちゃんにご挨拶です。
“おじいちゃん、これ、きれいでしょ?みんな折ってくれたんだよ^^”
棺の上に鶴を心を込めて置かせて頂き、うーん、結構いいじゃないですか☆
告別式の始まるまでの残りの時間を1秒でも無駄にしたくなくてちょっとハイテンションだったかもしれませんね。
だから、やっぱり・・・肝心の告別式のことはあまり覚えていません。
降り始めた雨がいつの間にかみぞれになって、その中を参列の方々が見送ってくださった光景がおぼろげながら脳裏に浮かんできます。
斎場と火葬場は同じ敷地にあるのですが、そのほんのわずかな距離をおじいちゃんは高級外国車の霊柩車にのって移動しました。乗り心地はどうだったんだろうなあ?
本当はパパの運転する車が一番好きだったんだと思うなあ、おじいちゃん。
車の後をおって私たちも移動。
おばあちゃんの手をひきながら、その顔を見て見ると・・・。
おばあちゃんは思ったよりもずっとずっと穏やかなお顔をしていました。
階段を下りるたび、私の手をぎゅって強く握りしめながら。
そしてね。
私はおじいちゃんに軍隊手帳の詫び状を渡して、さようならではなく
“ありがとうね、おじいちゃん。またあとで・・・”
また会うまでの約束をして、おでこにちゅっってして、いってらっしゃいと手老小さく振りました。
もうお別れじゃない。これからはおじいちゃんと再会するまでのカウントダウンが始まるんだなあ。
そう思ったら・・・ほっとして、笑顔がこぼれました。
みんな同じ顔。
精進落としの会場に向かう時、小さな、でもずっしりと重たいおじいちゃんのお骨を胸に抱いた私。
まだ温かい・・・けど、それはおじいちゃんの心の温かさだって思った。
ああ、私は守られているなあって感じた。
なんにも哀しくないよ、おじいちゃん。
私、おじいちゃんに“一生懸命生きたよ!”って報告できるような人になりたいよ。
家に戻ってきたおじいちゃん。
四十九日は故人が仏になるまでの期間をいうけれど、私は遺族の悲しみが優しさに変わっていくために時間なんだと思います。その様子をおじいちゃんは見守っていてくれるんだと思います。
だから・・・納骨の時ってみんな笑顔をみせるでしょ^^
おじいちゃんは高齢だったので骨がもろくなってしまって、喉仏がきれいに出ない可能性が高かったんですが・・・ちゃんと“袈裟”をかけた状態で、立派な仏さまが現れました。
おじいちゃんの戒名で不思議だったことは・・・
家の宗派はみんな平等で、つく戒名は2文字。1字は生前の名前の一文字を使い、もう一字をお坊さんが決めるらしいのですが、その時私は“きっと〇っていう字がつくよ。わかるんだ”そう母にいったんです。
お位牌にはその一字が入っていて・・・ちょっと驚きました。
何だか最後に来てまとまりなくなっちゃいましたねえ、すみません^^;
ちなみに、タイトルの“グッドモーニング”は昔フジテレビでやっていた葬儀屋さんのコメディドラマのタイトルから拝借いたしました。“morning”ではなく“mou(喪)ning”。
素敵な旅立ちを!
天国についたおじいちゃんが目を覚ましたら・・・最初にかけて上げたい言葉は“おはよう!”
そんな気持ちをこめました。
別れではなくて、また会うための、ちょっと長い約束。
だから今も私はおじいちゃんに会える日を楽しみに待っています。
あの世でも、そしてまたこの世に生まれ変わっても・・・立場が変わっても^^
それまでおじいちゃん、待っててね(・∀・)
“これにて一巻の終り~二巻へつづく~”
そうよくシャレを言っていたおじいちゃん。
さあ、本当に二巻目の人生だね。
長々とお付き合い頂きましてありがとうございました。
明日はおじいちゃんの99回目のお誕生日です('-^*)/
100周年イヤーのはじまりはじまり!?なんてね^^
最後までご覧頂いた方に・・・こちらが噂の軍隊手帳です