②ただの暗記に頼らないイメージを生かした学習法

英語学習とは、教科ではなく実技科目です。

語学を習得するためには、いくら机に座ってカリカリ勉強していても身につきません。

また、いくら大手の予備校に通って、スーパー教師に教えてもらったところでも身につきません。

英語は、自分の目、耳、口、鼻、あらゆる部分をフル活動して初めて習得できるものです。

例を一つ示します。

よく取り上げられることですが、look、watch、seeの違いを正しく区別できますか?
と聞かれると、ちょっと英語を勉強した人なら次のように答えるでしょう。


 look:(静止しているもの)に視線を向ける

 watch:(動いているものを)見続ける

 see: あるものが視界に入り、その結果それが何かを認識すること


おそらく、こうしたトリセツは、英語の先生や参考書などで得た知識だと思います。
確かに、これなら日本のテストなら正解をもらえるでしょう。

でも、このような解説を覚えたところで、

実際に自分が英語を使う場面になったら、正しく使い分けられますか?

おそらく難しいでしょう。

でも、こうした場面に遭遇したら?
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何の変哲もない、外国にある横断歩道です。

そして、

横断歩道には以下のような塗装がされています。
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この「look→」という塗装を見たら、歩行者はどんな行動を取りますか?
※矢印は車が来る方向を示しています。

当然、矢印の方向に視線(顔)を向ける、と思います。

はい、lookの説明はこれで終わり。

※ちなみにここでwatchが使われないのは、watchは「動いている物体」を見続ける行為のため不適切。seeは「見る」ことによって、何かを「理解」する行為を表すので不適切。

「lookは静止しているものに視線を向ける行為、、、」なんていう長たらしい説明は不要。

こういう風に、どんな状況で、どんな場面で使われているかってことを感覚でとらえることが実は言葉の習得にはすごく大切。(ってことを現在大学院で勉強中です)

けっして、教室の中だけにいて覚えられるものではありません。

私がしているサッカー指導論においても次のような言葉があります。
※サッカー活動についてはこちら。

「パスやトラップなどを敵がいない場面で反復して個人練習するのは、泳ぎ方を陸の上で練習するのと同じだよ。」

これは、日本人が好きな徹底した個人の反復練習を揶揄してヨーロッパの指導者が言った言葉です。

要するに、英語習得においてもサッカーにおいても、現場に落ちているものには敵わないということ。

これってすごく大切なことだと思いませんか?

そりゃそうですよね。

リフティングの練習で、いくらコーチから「足の甲を伸ばして、膝をやわらかく、、、」なんていう説明を聞いただけではできるようにならないのと一緒で英語だって、英語をどんどんしゃべって、聞いて、書いて、初めて身につくものだと思います。(サッカーをあまりご存じない方、すみません)

外国語を身につけるのは、その言葉が話されている国に行くのが一番ですが、それ以外にも上のような意識をして学習するだけで、十分効果が上がるものなのです。

樹英語塾では、生徒さん自身の身体を動かして、体で英語を覚えてもらいます。時には、街中に繰り出し、英語を使って実況中継をしてもらいます。

そうして、自分の肌で感じて覚えたものは、忘れないのです。