本記事は、すべて、Hallidayの以下の著書を要約したものです。

Halliday's Introduction to Functional Grammar





3. 6 Given + New and Theme + Rheme

通常、thematic structureとinformation structureの関係性は、以下のようになる。

Theme=Given
Rheme=New

しかし、常に上のような図式が成り立つわけではない。

まず、ThemeとGivenの違い。Themeは、“話者”が選んだ「話の出発地点」であり、Givenは、“聞き手”がすでに知っている情報である。つまり、Themeは、話し手が中心なのに対して、Givenは、聞き手が中心であるということ。

そして、結局は、話し手が、その発話の状況によって、上記の図式も操作することができる。それによって、多彩なレトリックな表現をすることができる。例えば、以下のような会話。

A: Are you coming back into circulation?
B: I didn’t know I was out.
A: I haven’t seen you for ages.


Are you coming back into circulation?

下線部がTheme。ところが、Newは、斜体の部分である。

I didn’t know I was out.

ここでは、まず話し手は、IをThemeとすることで、「私の意見」であることをはっきりと述べている。また、I didn’t know自体をThemeとして、interpersonal metaphorと考えることもできる。つまり、”I wasn’t out”ということを言いたい。また、最後のoutを戦術のbackと対比させる(New)ことで、反論している。

I haven’t seen you for ages.

ここでは、再びAは反撃に出る。ThemeをIとすることで、「私はそれでも自分の意見を持ち続けます」という意味を出している。また、seenまでをNewとすることで、新しい情報(you were out of circulation)を付け加えて、さらに反撃。

3. 7 Predicated Theme

メッセージとして、節を組み立てていく場合、もう一つ重要なのが、THEME PREDICATIONと呼ばれるもので、一般的には強調構文として知られている。

It was John that started it.
It wasn’t the Job that was getting me down.
Is it Sweden that they come from?
It was eight years ago that you gave up smoking.

こうした文は、ある一つの要素を浮き立たせるという点で、THEME IDENTIFICATIONと似ている。

通常、節には、equative featureがないとされている。つまり、どの要素もある役割を果たすための際立った要素としては扱えないということ。ところが、identifying formsとpredicated formsには、こうした要素がある。しかし、Theme + Rhemeの関係性を当てはめると、各々が異なった特徴を示す。

identifying typeでは、the jobは、non-thematicである。もし、仮にthematicになったとしたら、それは非常に情報として非常にmarkedな表現になる。一方、predicating typeは、the jobは、thematicである。同時に、foregroundのようなものが起こらず、information focusを保持する。言い換えるなら、ThemeがNewとなるのが通常である。

It wasn’t the job that was getting me down.

また、表面的には、Theme predicationのように見える構造で、実際にはそうでないものがある。postpositionである。この場合、節内の名詞が、その出現を節末に出てくるパターンである。そして、本来、その名詞が置かれる場所に、その代用となる代名詞が挿入される。

They don’t make sense, these instructions.
Shall I hang it above the door, your Chinese painting?

この構造で最も一般的なものは、後置される主語が「事実」を表す場合だ。この場合に、代用となる代名詞はitである。

It helps a lot to be able to speak the language.
I don’t like it that you always look so tired.

後置される事実節がthatで始まり、最初の節の動詞がbeだと、predicated Themeと似たような形式になる。

It was a mistake that the school was closed down.
It’s your good luck that nobody noticed.

しかし、これらは、predicated Themeではない。後置された主語は、関係節ではないし、it was his teacher who persuade him to continue / his teacher persuaded him to continueに見られるような関係に相当するものは、it is / was … thatを取り除いても見られない。
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