『ピッチ・パーフェクト2』レビュー | Just for a Day: 小林真里ブログ

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映画監督/映画評論家 小林真里(Masato Kobayashi)です

『ピッチ・パーフェクト2』再見。




下ネタもふんだんに盛り込んだアカペラ・ガールズムービー第二弾。

一作目と全体的な構造も骨子も同じなのですが、

前作よりスケール感はアップしていて面白いです。


個人的に気に入ったのは、

怪しい富豪の屋敷で開かれるアカペラ・ファイトクラブ

みたいなシークエンス。

主催者が出すお題に合わせてチームで、

アカペラバトルを繰り広げるのですが、

「90年代のヒッポホップ(懐かしい)」

「ジョン・メイヤーの元恋人の曲(テイラー・スウィフトも)」という題目が最高。

個性的なチームたちが火花を散らす、映画の一番のハイライトかと。

世界大会のラストは予定調和というか、もう一つ盛り上がりに欠けるので。


あと、ライバルのドイツ人グループが豪快で、雰囲気的に

ラムシュタインぽくもあり、歌も踊りもパワフルでグループの調和が

見事なのですが、高圧的な態度やルックスもいかにも悪役っぽくて面白いです。


新キャラクターをヘイリー・ステインフェルドが演じているのですが、

彼女と主人公アナ・ケンドリックの夢が共鳴し一つになるパートは、消化不良気味。

アナ・ケンドリックの歌も一挙手一投足もクレバーですね。見惚れます。

ユーモアのセンスもあります。


あとは、エンドクレジットで流れるのが、オーストラリア出身、

ブルックリン在住のBetty Whoの「Heartbreak Dream」。

破局を歌った切ないナンバーですが、甘酢っぽくてパンチのあるシンセポップです。

終映後、ずっと頭から離れないナンバーです。


蛇足ながら、主人公グループ、ベラのメンバー10人の中に

セリフもなく目立たないけど可愛いブロンドの子がいます。


10月公開!