『猿の惑星:新世紀(ライジング)』鑑賞。
前作「ジェネシス」の10年後、
シーザー率いる猿軍団は、メンバーを増やしつつ、
山で鹿や熊を狩って生き延びていた。
「最近人間見かけないけど、いよいよ絶滅しちゃったのかな……」。
と言った刹那、銃を持った人間と遭遇。
サバイブした人類の選抜チームは、発電所を機能させるため
山にやってきたのだった。
シーザーの腹心で、邪悪な人間たちの実験で顔も心も歪んでしまった
コバ(偶然にも僕の昔の渾名だ。複雑)は、狡猾なプランで人間に牙を剥く。
一方、人間側のリーダーで善良な心を持つ、ジェイソン・クラーク
(『ゼロ・ダーク・サーティ』の拷問隊長。大熱演!)は、
シーザーと心を通わしながら、猿と人間の共存の道を模索するが、
小心者でレイシスト(対象は猿だが)な手下のせいで外交は破綻に!
『ロボコップ』とまるっきり同じキャラクターのゲイリー・オールドマンも
この抗争に油を注ぐ! そして戦争が勃発だ!!!
マット・リーブス(『クローバー・フィールド』『モールス』)という
あんまり信用できない御仁が監督したにも関わらず、まさかの傑作!
父親になり、リーダーとして猿軍団を統率する孤高のカリスマ、
シーザーの男気と葛藤をドラマティックに描いた猿三昧のアクション巨編が
面白くないわけない!
エモーショナルなドラマはちょっと泣けるぞ!!!
猿と人間の美しき心の交流! ヒューマン・ドラマならぬ珠玉のエイプ・ドラマ!
で、僕が大好きなオランウータンのモーリスは、今作では馬に乗ったり
グラフィックノベルを読んだり(チャールズ・バーンズの「ブラック・ホール」!
こんなダークなの読ませちゃダメ!)していました。大変癒されます。
が、朝起きて目の前にぬうと姿を現されたら、心臓が止まりそうです。
劇中でセンセーショナルに報道される「猿インフル」という病名も、なんだか新鮮です。
そのうち、ゾンビ版の「猿の惑星」が作られたりするんでしょうね(絶対ない)。