この度の、東北地方太平洋沖地震で被災された皆様には、心よりお見舞い申し上げます。

【大正元年生まれ『正子6歳ころからの記憶』を読んでくださっている皆様、いつもどうもありがとうございます。

通常であれば、続きを掲載するところですが、2011311日に起きた東北地方太平洋沖地震が発生し、関係性の薄い「支那人のおじさん(2)」を掲載するより、祖母正子が88年前に体験した「関東大震災」の記録が存在するため、こちらを先行して掲載することにしました。

88年前の被災者の方々が、その数日をどのように過ごしたかが10歳の正子の目を通して書かれています。

まだまだ先の掲載予定(第二章48話~)ではありましたが、順番を前後して皆さんにご紹介することをご了承ください。



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第二章52話 関東大震災・おばあさんの予感(その1)

大正十二年九月一日

正子 小学校5年生

私は、外で千枝子ちゃんと寝ながら考えていました。

昨日の事・・・

()し昨日、この大地震があったら、私たちは海に居た時間です。

あの、なまぬるい濁った水の中で、貝を取っている時間なのです。

おばあさんは、

「どうも、おかしか

胸さわぎがする。

何かある。

早よ帰ろ」と、云っていました。

母と姉は、

「そんな馬鹿な事ありませんよ」と、のん気なことを云っていましたが、あの貝の取れ具合、帰りの夕焼けの赤さ、電車の中まで赤くて、乗っている人の着物も顔も赤く染まっていました。