最初のご挨拶
ミュージカル『レ・ミゼラブル』を観るために原作を読んで予習しています。今回は四回目になります。
<今までの記事>
第二回②「序文に見る作者の想い」「版画について」「ヴァルジャンの生立ちと19年の刑の内訳」
第三回③③「ミリエル司教の原作での設定とヴァルジャンへの対応の心理」「ファンテーヌのパートナーについて」
まず、断っておきますが…
原作を読んだときの私の読書メモを見ながら記事を書いていますので、理解力の無さによってユゴーの真意を汲めてなかったり、勘違いしているところもあるかと思いますので、軽い気持ちで(そして優しい気持ちで)見てみてくださいあと、私はあくまで「原作の設定では」という視点で書きますので、舞台版でその設定を踏襲しているとは限りません
今回の内容
①ヴァルジャンが工場長、市長へと上り詰めた過程
②ジャヴェルの生立ちと性格
を書いていきます。
ミュージカル『レ・ミゼラブル』を観るための資料
①ヴァルジャンが工場長、市長へと上り詰めた過程
うまく見知らぬ町に入り込む
ミリエル司教との出会いの後、1815年12月、ヴァルジャンは徒刑場で稼いだ数百フランのはした金だけを持ってモントルイュ・スゥール・メール市にやって来た。
その日、町の役所に大火が起こり、炎の中に飛び込み2人の子供(憲兵隊長の子)を助けた。彼の通行券を調べてみようとするものはいなかった。
彼は”マドレーヌ”と名乗った。
工場長への道
マドレーヌ氏(偽名のヴァルジャン)は「黒い装飾品」(「まがい玉」とも書かれてたけど、イミテーションの飾り宝石みたいなものかな?)の製造法に考案を巡らし、それを実際に作るのに持ってきた金を使った。そしてその画期的な方法が原価を低下させ、賃金を上昇させ、彼を金持ちにさせたが、それよりも地方の利益となった。そのように、製造法の改善は購買者の得となり、製造者側の利得となった。
2年目には大工場を建て、3年もせずに周囲の人までも金持ちにした。
(ヴァルジャンは相当稼いだが、その金は貧しい人のために大いに使っていた。)
市長への過程
1819年:知事の推挙とその他の功績で国王から市長に任命される→辞退
同年:マドレーヌ氏の考案した製品が工業博覧会で国王からシュヴァリエ章付与→辞退
1820年:再び国王から市長に任命される→辞退
しかし著名な人々の懇願、一般人の哀願、激しい強請についに引き受けた。
②ジャヴェルの生立ちと性格
生立ち
骨牌占い(カルタ占いという訳だったけどタロット占いのことかな?)の女から牢獄で生まれた。夫は徒刑場にいた。
大きくなるにつれて自分は社会の外にいると考え、社会の中に入っていくことを絶望した。社会は「社会を攻撃する人々」と「社会を護る人々」の2種類の人間がいて、どちらかを選ぶしかないと悟った。同時に厳格、規律、清廉などの根が内にあると感じ、自分の属する浮浪階級への憎悪を感じた。警察に入り成功し、40歳には警視になった。笑うのはごく稀。
性格
単純で比較的善良だが、誇張してほぼ悪くなってる2つの感情から出来ていた。それは「主張に対する尊敬」と「反逆に対する増悪」。
一度法を犯して罪悪に踏み込んだ者を皆「軽蔑・反感・嫌悪」をもって見た。絶対で例外を認めず、禁欲主義、真面目、厳格。憂鬱な夢想家であり、謙遜で傲慢。冷たく鋭い目を持つ。彼の人生は「監視」と「取り締まり」の2語に尽きる。書物は嫌いだが読んではいたので全くの無学ではない。唯一人間らしいところは「自ら満足に感じる時に煙草を吸う」ことぐらいだった。ごろつきからは非常に恐れられた。
以上
単語の羅列で申し訳ないですジャヴェルの根っこみたいなものが伝わったかしらこういう人間だからあのような言動なのねって絵に描いたようにある意味分かりやすい人ですね
おわりに
ミュージカルで省略される裏設定を、原作をもとに紐解ければいいなと思って書いている記事ですが、なんとなく伝わっているでしょうか?だんだん不安になってきた
いろいろ面白い設定などがあるのですが、物語が壮大すぎるので書ききれません
次回以降は「マリユスの生立ちと思想の変化」と「ジャヴェルが自殺を実行するまでの心の動き」あたりを書けたらいいなと思っています。
(本当はね、「アンジョルラスらの革命」のモデルでもある1832年パリ6月暴動の史実を書きたいと思っていたけど、私には無理だったわ。説明できるほど理解できなかった)
今回も読みにくい文章ですが(←自覚はある)最後までお読みくださりありがとうございます
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