「 さまよえる人々 」 | 0・・映画toほげほげ

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♪ ほげほげたらたらほげたらポン ほげほげたらたらほげたらピー ♪
★映画のほげほげ等、気まぐれ備忘録★

  " L'olandese volante "
  " THE FLYNG DUTCHMAN "


監督 ヨスステリング
出演 レネ・グレーゾフ
   ヴィール・ドベラール
   ニーノ・マンフレディ


 16世紀の末期
 ローマ・カトリック・スペインの重税政策に対する抵抗が
 オランダ国内に広がった
 不満は教会や修道院への攻撃を生んだ

 憎むべき力の象徴である何千もの彫像は
 首が落とされ略奪された
 スペインは地元の領主や地主の助けを借り
 この反乱を鎮圧し
 審問官は恐怖支配を断行した

 しかし80年に及ぶ戦いの後
 神は異端のオランダ側を選んだ
 この物語りはその波乱の時代に始まる


 オランダの南に広がるフランドル地方のどこか
 1568年
 オランダ独立運動が勃発した年

その男の父親は巨大な彫像と共に運ばれて来て
彫像の中に閉じ込められ置き去りにされた

彼を彫像の中から救い出したのは地主の妻
男は隠し持っていた黄金の聖像をその女に見せ
二人は即座にその場で契りを結んだ後
男は女の夫である地主に捕まり肥だめに拘束される

その一部始終を見ていた
カラスのような装束を着る吟遊詩人は
黄金欲しさに男を肥だめから助け出すが
銃弾を受け、オランダからと一言、言い残し
逃亡途中で死ぬ

吟遊詩人は男を彫像の前に埋め姿を消す

十月十日の日が流れ
地主の妻は彫像の前で
自分の命と引き換えに男の子を産む

それから7年後
7歳になった少年は吟遊詩人と出会い
父親を知っていると言う彼の話を聞く
 父親は大きな船を持つ船長で
 ここから北のオランダの海にいる
 父親は魔術師で空を飛べる

それから更に14年
男は父親とそっくりの21歳になり
オランダに想いを馳せる・・・


  オランダ人と呼ばれた私生児の
  数奇な生涯を描く

  邦題は複数形の「さまよえる人々」だが
  主人公は一人
  原題は「 さまよえるオランダ人 」

  史劇と分類されているが
  そうじゃないだろう
  大人の為のお伽噺と言うべきか


  1988年に日本公開された同監督の映画
  「 イリュージョニスト
  これが何とも奇妙なコメディで
  強烈な印象を残した

  それからヨス・ステリング監督の他の作品も
  見たいと思いつつ
  あまり多くの映画を撮らないのか
  日本での知名度が低いのか
  なかなかその機会がなく
  やっと見たDVD

  これまた期待通りの奇妙な話


  説明的要素を最小限に押え
  映像をつなげて話を展開して行く   
  
  ハリウッド映画に慣れた
  派手な作品を望む人にはお薦めできないが
  不思議な気分にさせられる
  傑作なのか、判断に困る秀作


 $0・・映画toほげほげ-さまよえる人々


1995年 オランダ映画 124分


  
  オランダはオランダじゃない


  オランダはHollandが訛ったもので
  オランダ西部の地方

  映画ではHollandの呼び名が使われているが
  数少ない経験では
  オランダ人が自国のことを
  Hollandと言うのを聞いたことはない

  Hollandはオランダ全土をさすこともあるが
  現在はほとんど使われない


  オランダの
  正式名称はKoninkrijk der Nederlanden
  英語ではKingdom of the Netherlands
  日常会話では Netherlandsで通る