" El Angel EXTERMINADOR "
監督 ルイス・ブニュエル
出演 シルヴィア・ピナル
エンリケ・ランバル
クラウディオ・ブルック
ルシィ・カジャンド
あらすじ、ネタバレ御免
高級住宅街の大邸宅、ノビレ邸
客の為の晩餐の用意が進む
しかし使用人は何故か
1人、2人と邸宅を抜け出し始める
オペラ帰りの主人夫婦と18人の客が到着
全員正装姿
華やかに晩餐が始まる
抜け出す使用人
晩餐が終わり皆が客間に移る頃
使用人は執事長以外だれもいなくなる
広い客間では皆が思い思いに楽しい時を過ごす
夜もふけ疲れて長椅子に寝るもいるが
誰も客間から出ない
どうして誰も帰ろうとしないんだ4時近くなのに
皆、椅子や床で眠り始める
皆、泊まることに決めたみたい
不自然なことだと思わない ?
朝、戸惑う主人夫婦
何が起こったんだ
どうしてこんなことになったの分からん
客達も戸惑っている
なぜ昨晩のうちに帰らなかったんだ ?
誰も帰ろうとしなかったのはなぜだ ?
客室を出ようとする人も
敷居の前でなぜか引き返す
朝食を取りに行った執事長は
一度は客室の外に出て食事を運び込むが
次に敷居を越そうとして
その前で頭を抱え座り込む
夜
全員まだ客間の中、皆いらいらしている
飲み水もなくなってくる
私たち24時間もここにいるのに
誰も入ってこない、忘れられたのよ
トイレにも行けない
戸棚の中の壷を確認しこっそり入る
客間で皆、思い思いに眠っている
一人の老人の死を確認した医師は
死体を別の戸棚の中に運び込む
別の戸棚では恋人同士が愛を語り合っている
昼
ノビレ邸の前
野次馬の群れと警官
誰も中に入れないんです
完全武装した工作隊も入れませんでした
群衆がノビレ邸に入ろうとするが
何故か門の前で立ち止まる
ノビレ邸の客間
壁を堀り、水道管に穴を開け水を確保
敷居の外へゴミを捨てる人
敷居の外のタバコを拾う人
疲れて寝込む人
うわ言を言う人
夜
3匹の羊が客間に入り込む
昼
床でたき火をし羊の肉を食べる
夜
数々の悪夢
ノビレ邸の前
使用人が集まって中を覗いている
客間
皆が思い思いに坐っている
客の女性が叫ぶ
異常な事が起こったわ
今、この瞬間、私たちは皆
最初の夜と同じ位置ににいるわ
さあ今よ、行きましょう
客間の敷居をまたぐ
皆、後に続く
そして
そのままノビレ邸の外へ出る
昼
大聖堂の中
大勢の中にノビレ邸にいた人達もいる
式が終わり、皆帰ろうとするが出口で立ち止まる
何があったんだ ?
なぜ皆、出て行こうとしない
シュールレアリスム
不条理
彼らはなぜ部屋から出なかったのか
出られなかったのか説明はされない
全てに意味があり
全てに意味がない
見えない何物かが出る事を阻止したのか
自分で部屋から出る意思を無くしたのか
緻密に計算された映画
全く適当に作られた映画
1966年 メキシコ映画 94分
カンヌ映画祭 国際評論家賞受賞
1984年 日本リバイバル上映
釈迦は極楽の門を入ろうとし思いとどまる
皆が来るのをここで待とう
しかし極楽の門に来る人はほとんどいない
釈迦は嘆く
なぜ彼らは苦しみの場所から出てこない ?
出口は大きく開いて来たのに
ここに私が居るのも見えるはずなのに