相方の母校へ、学ぶこと多し@橋本大二郎さんの講演 | Keep a journal @ 山脇りこ/Riko's Kitchen

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日々の、食、衣、住、旅、好きなことをつづっています。

今日は、お料理のことは少し離れまして・・・。

ア―――ンド、ものすごく長くなるので、

お暇な方だけ(>_<)。 ← 私の備忘録でっす。


昨日、『なんちゃって、ようこそ先輩』 に お邪魔させていただきました。

といっても、相方の母校でのこと。


卒業生を招いていろんな授業が行われていて、

相方も以前、SNSに関する授業をやらせていただいたようです。

で、昨日のゲストスピーカーは、

前高知県知事の、橋本大二郎さん。


相方にとっては先輩でもあり、

ツイッターやFBの達人でもあり、

ご縁を得て、相方が親しくさせていただいています。m(__)m

それで、私も一番後ろで、厚かましくも・・聞かせていただきました。

ついでに、男子校潜入もはじめて、笑。


高校生を中心に学年を越えて集まったみなさんに

90分くらいかな、

質疑も交えながらお話しして下さいました。


いやはや・・・それがおもしろかった!

なので、ちょっとブログに。



リコズキッチン~ひと手間かけて、旬ごはん♪ と くらし270度


私達くらいの年代ならご存知の方が多いと思うのですが、

橋本さんは、NHKの記者で、

キャスターでもあり。


昭和天皇がご病気で連日ニュースになっていたころは

それこそ毎日画面に出ておられました。

また、今のニュース9でも、キャスター的な記者として登場されて

大変人気があった方。

※言うまでもなく、橋本龍太郎さんはお兄さん。

それで、

今回、橋本さんにふられたテーマが、

デジタル時代になって、政治や民主主義がどう変わったか的なことだったらしいのですが、

NHK時代から

電子通信技術の進歩とともに歩んできたことを振り返って、

肌身で感じた、変化、具体的になにが変わってきたのか?何が変わるのか?

を話されて、

これが非常におもしろかったです。


私が、興味深く聞いたお話しの一つが、

日航機墜落事故の時の取材と報道におけるエピソードでした。


今思い出しても、つらすぎる事故でもあり、

前後は割愛しますが、

墜落現場には、限られた記者とクル―しか入れなかったそうです。


そこで、フジテレビが、いわばスクープ映像を 流した・・・つまり放送したと言う話でした。


自衛隊のヘリコプターが生存者を救出する映像は、

フジテレビだけが、お昼のニュースで放送したそうです。


しかし、この映像は、NHKも他の民放もみんな同じに撮影していたものでした。


なぜフジだけが流せたのか?


それはフジテレビだけが、

中継車に撮影した映像を伝送できる機械(おそらく、背中にしょっていけるポータブルなもの)

をもって、現場に入っていたからだったと。


他社は、とった映像を持って、

登山口までおりてきて、そこに待機している車から

伝送する準備をしていたのでしょう。


橋本さんも記者としてその構えで現場近くにいて、

東京のデスクから、

フジの映像が流れていることを聞かされたそうです。


かつて、スクープとは、

その1社なりだけが、知り得た・・また撮影できたもの、だったけれども、

今回の場合、

その1社だけが、流し得た(放送できた)ものだった・・と。

そこで、橋本さんはそれまでとの違いを、

違っていく気配を、感じたそうです。


あわせて、そのとき、

人数が多いことをベースにぶっちぎりの取材力(人海戦術ができる)を誇っていたNHKが、

それだけでは、トップであり続けることはできない時がくるかも・・・と感じたそうです。

(ま、今もぶっちぎりのトップですが・・)


逆にいえば、たったひとりでも、

より早い通信手段を持っていれば、

世界に配信できる時代が来る・・・まさに、今はそうですよね。


中東にいくら立派な支局があっても、

たったひとりで、通信手段も兼ね備えた状態で

(携帯できるし)

たとえば、シリアに、リビアに入った記者がいたら、

彼らが送る映像を、近くの支局の人より先に

私達@東京の自宅でみられる時代です。


そして、それはもしかしたら、

内容によっては、記者である必要もなくなってきています。

(ジャーナリストとしての仕事は何か?は、また別の話です)


日航機の事故は1985年のこと。

まだ、ポケベルが主流で、

ファミコンが流行りだして・・・なんていうころです。


さらに、衛星放送の発達で実現したという

東欧革命のお話しも。


ベルリンの壁の崩壊は、1989年のこと。

情報の操作(情報からの隔離)によって、

守られてきた体制が、

衛星放送がでてきたことで、西側の生活や情報が伝わり、

自分たちの置かれている状況を客観的にみられるようになった人々が立ちあがった・・・と。


そして、まさに今のことですが、

チュニジア、エジプト、リビア、シリア(途中ですが)は、

SNSが同様の大きな力を与えました。


これは、アメリカに暮らす私のエジプト人の知人も

アメリカから運動に参加するなど、

ソーシャルネットワーキングサービスならではの現象だったと思います。

ほんとうに、距離をぐっと縮め、

スピードをぐっとあげてしまう。


ユ―チューブで流れた、カダフィの最後の映像は

テレビ局や新聞社、通信社を介在することなく

いっしゅんにして世界中の人のもとへ届いてしまいました。


かつては、テレビ局や新聞社が取りあげなかったら

世の中に流通しなかったもの(ネタ)が、

場合によっては簡単に、

ものすごい単位の人々に流れていくようになっています。


これらを取捨選択する能力や基準には

ものすごく個人差があるでしょうし、

そもそも、IT関与度によって、受信格差ができます。


はてさて、ついにそういう環境になった中、

どんなことがおきるのだろうか??

ばあいによっては・・・大変なこっちゃ!と、


この数年、折に触れて考えていたことを

再び、考えさせられました。


そして実はこれって、

大きなメディアが抱える大きな大きな問題でもありますよね。


特に、大企業ほど大変。

人数が多くて、事業規模が大きければ大きいほど、

身動きが取れない。


10人いないとできないとされていたことが、1人でできる。

プロだと思っていた人たちが、

消費者から支持されない、

必要とされない・・・なんていうことが、おきているわけですから。

ライオンとうさぎが

普通に競争できる・・・で、たまに、いや、うさぎが勝つ、ことも多い。

そんな状況。

言いつくされていることです。


確かに、現実になるには、時間がかかった、

とはいえ、

その日はもう、ついに?来ているな、と感じています。



リコズキッチン~ひと手間かけて、旬ごはん♪ と くらし270度

※こちらは休憩時間中に。きさくに生徒さんと。



そして、もうひとつ興味深かったのが、

スクラップ&ビルドの話。


今のこのどんよりした政治状況には

やはり、まだまだスクラップ、というか突破力、破壊力みたいなものが必要、というお話しでした。


ここからは私見ですが、

スクラップ後の今のエジプトのニュースとかをみても

感じることが一つあります。


まず、意外に、スクラップは

本当に必要なら、

よくもわるくもやりやすくなっているのかもしれないな・・ということ。

というか、SNSなどでおきるムーブメントは

スクラップに向いていると、思いながら見ています。


すでに一応、民主的な国で、

経済の力が何よりも大事と認識していて、

お互いの立場をある程度尊重(理解)できる

成熟した日本のような国でも、

不満が一定のラインを越えて飽和すれば、

SNSなどを介在して一気にスクラップがおきることもあるかもしれません。


そういう意味でも、

ツイッターもFBもュ―チューブもみられない人は、

これからのリーダーは無理と、

これは、もしかしたら断言してもいいかもしれません。

(アクテイブユーザーでなくても、見る・・くらいはできないと。)


ただ、肝心なのはビルドかな・・とおもうのです。


たぶん、エジプトも、リビアも、スクラップしたけど、

ほんとうにビルドは大変だと思います。

それこそ、SNSなどで、また、新たな独裁者にぐーっとシフトするようなこともあり得ます。


スクラップは魅力的で、官能的で、瞬間的なので、

多くの人が魅せられやすいとは思うのですが、

地味で継続的な努力が求められるビルドは・・・はたして?


ギリシャをみても、

きっと最終的に破滅には向かわず、

バランスするんだとは思うのですが、

時間がものすごくかかり、自律を強いられ、努力を求められる

禁欲的な作業に、

多くの人が熱狂することはないでしょうから、

ビルドはほんとうに大変。


そして、私は個人的には、

日本は今、実はビルドしてるのかな・・・と、ちょっと、おもっていたりします。


最後に、

もっともすごいな、と思ったのは、

政治とはなにか?ということへの大二郎さんの視点です。


もうすでにかなり長くなっているので、

またにしますが、

行政(国なら内閣ですね)と不可分である部分を、

政治として、みなきゃいかんな~と

お話しを聞いていてすごく考えさせられました。


ここは、記者の目と、政治経験が、

唯一無二なバランスで存在しているからなんだろうな、と。


あ、あと、ほんと言わずもがな・・なんですけど、

ありえないくらいお話しがお上手で、

そこ!感激しました。

キャスターで、記者で、政治家で・・・当たり前なのかもしれませんが、

鶏と卵で、だからこそ、

そういう重責を担えたのだと思いますし。

選ばれし人を、強く感じました。



ってことで、

まん、万が一、最後まで読んで下さった方がいらしたら、

僭越なもの言いばかりで、

ご勘弁くださいませ~。


B面ブログをやめたので、

たまーーーに、こっちにこういうこと書きますが、ほんと、スル―して下さい。


明日から、通常営業します。

&明日は、ほんとに楽しみな打ち合わせ!!!



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