受講生さまインタビュー「毎日着ることや和の動作で、心身が整う無重力着付け®」 | さあ洋服を脱ごう! 無重力着付けの鞠小路スタイル

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しんどくない 着崩れない むしろどんどんラクになる

無重力着付け®受講生様インタビューシリーズ、5人目は

福岡で無重力着付け®講座を主催されている安藤香織さん

ホリスティックケアやホリスティック医学に携わっている香織さんならではの視点からの

興味深いお話をお聞きできました。

 

 

 


 

苦しい!と思われている着物は、実は機能的でとても優れた衣服であり、しかも心地いい。

 

---無重力着付け®講座を受講して、一番印象に残っていることを教えてください。

 

受講するまでは、きれいに着ること目指すものだと思っていました。
受講して、着物の構造自体の意味が初めて理解できました。
単なるファッションとしての着物ではなく、機能的にできていて、とても優れた衣服であること。
そしてその上で、着心地よく着れるものであることを知ったのが、とても印象的でした。

 

 

 

---見た目だけではなく、着心地が両立するってことでしょうか。
受講してから、着心地に変化はありました?

 

はい!
受講中に田中さんに着付けてもらってわかることや
ほかの生徒さんに着付けているのを見ていてわかることもあり
見て・聞いて・体感してわかる講座でした。

 

 

くれや)例えばどんな・・・具体的に教えていただけますか?

 

そうですね例えば・・・人が着付けてもらうときの説明を見ていてあんな風にひっぱったら、ああなるのか、とか
自分に着付けてらって、手を添えてもらってわかること
動き方をアジャストしてもらう事でわかったこともありました。

 

 

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---複数の人が参加される講座ならではですね!講座の後、日常に着物を着てますか?

 

 

毎日浴衣を着ています。
帰宅したら浴衣に着替えていますが、もう他の家着を着る気がしません。
洋服を着ている自分に違和感を感じるほどです。
仕事の時も半分は洋服で、半分は着物です。

 

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---日常の暮らしに着物が溶け込んでますね!

 

そうですね、自然にそうなりました。
お掃除などの家事も浴衣です。
洋服ででかけると「今日は着物じゃないんだね」と言われるほどで、
着物を楽しみにしてくださってる方もいらっしゃいます。
無重力着付け®についても、すごく聞かれます。
着物に興味がある方は意外と多いんだなって感じます。
お洋服も好きだったのですが、以前のように心ときめかなくなりました。

 

 

着物はホリスティックでサスティナブルな素晴らしいもの

 

---なぜそんなに着物にハマったんでしょね?

 

ずっと健康面でホリスティックケアやホリスティック医学を勉強してきました。
ホリスティックというのは「全体性」という意味です。
人間を単なる臓器の寄せ集めとして「呼吸器」「消化器」「循環器」と分断して捉えるんじゃなくて

「体・心・エネルギー・霊性の統合体」と捉えます。食や生活習慣や人間関係や社会との関わり、

自然との調和とか、あらゆることを考えるのですが、

「衣食住が大事」といいながら「衣服」の部分が抜けていたんです。
自然素材のものを選ぶとか、手首・足首を冷やさないとか、そんなことぐらいで。
着物は、お手入れ次第で何世代も受け継いでいけるもので、最後は自然に還る。
日本人のカラダの構造に合う着物を毎日着ることや、和の動作で、心身が整う。
ホリスティックで素晴らしいものだと気づきました。

 

 

---なるほど、ホリスティックに着物は欠かせない気がしてきました。笑

 

洋服はファッション・・・次々に新しい流行が出てきて新しい服が欲しくなる。
着物は、桑や綿などの植物を育て、それを織り布にして、縫って着物になる。
そうしてできた着物を着て、動いて、また元気な植物を育てる。
シミのできた着物はほどいて子ども用に仕立て直したり、小物にしたり、

最後は布巾にして使い切ることができる。
すごくサスティナブルですね。

 

 

 

---サスティナブル、確かに!
(*サスティナブルとは人間の活動が自然環境や資源に悪影響を与えず、より良い未来へと受け継がれるもの)

 

今までも、日本的なものを「部分」ではよく提唱されていました。
例えば「足袋ソックスだと指を使ってしっかり歩ける」とか、

「草履を履いて足から元気」とか、「和式トイレを使おう」などですね。
でも、洋服で和式トイレは不便です。

着物だと逆に洋式の方が不便で和式の方が楽です。
そういう枝葉の部分だけでかいつまんで取り入れるはなく、

そもそも日本人の身体の構造に合わせて作られている着物があってこそ、だと思います。

 

 

 

---すっかり着物生活に馴染んでいるご様子ですが、着物の生活の不便さは感じませんか?

 

マンションなどの外階段は、裾が気になりますね。
ドアノブに袖が入らないので、「着物生活には和室」と和室の良さを実感しました。

 

 

---階段!確かに裾の汚れも気になるし、踏んづけないかと心配です。笑
Class2も受講されてますよね。

 

はい、和のカラダの使い方が、class2でよくわかりました。

名古屋帯のお太鼓も出来るようになったので外出も怖くない!
正装の二重太鼓でも、着付けをお願いすることがなくなりました。
実は、昔1年半ほど着付けを学んでいたので、着れることは着れるはずなのですがそのときは全然身につかず。
でも今思うと、なぜそうするのか、動作の意味が分かってなかったので、

カラダにぴったりな着付けではなかったですね。

だから、正装の時はお金を払って着付けしてもらっていました。

 

 

着心地を感じながら、ぴったり、しっくりくるところを探していく着付け

 

---福岡に田中さんを招いてらっしゃいますが、福岡での講座の様子や受講者さまのお声を教えてください。

 

参加者さまは、着物が好きな方や、しばらく着物から離れていたけどまた着たい、という方です。
あと、私が健康分野で仕事をしているので、ヨガの先生やピラティスの先生など

「着るだけでカラダが整うってどういうこと?」という方もいらっしゃいます。
講座に参加されて裾除けの位置や、帯の位置に驚かれる方が多いですね。
帯の位置を、試しに少し下げて締めると、すごく重くなるんですよ。
布や帯の重さを感じないための、この位置なんだ!と衝撃を受けられます。
そういう体感をしつつ進めていくので、自分で探せます。

 

 

---自分で探す、ですか?

 

はい、例えばひもの位置も、どこが正しい位置だろう?と考えると難しくなりますが
体感で進めていくので、ひもの位置も自分で探していけます。

 

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---「あ、ここ!」って場所、ありますよね。人によって違い一様ではないでしょうし。

 

無重力着付け®は鏡を見ないで着付けますよね。
今までのように鏡を見て着付けると、どうしても視覚的な正解を求めて着てしまいますが、
鏡を見ないで着るので、体感で着心地を感じながら、ぴったり、しっくりくるところを探していく着付けですね。
今まで帯が腰骨に当たっていたから重かったのか!とか、いろいろ試していけます。

受講者さまからは、
特に気を付けていないけど、「姿勢がよくてかっこいい!」と言われるようになったとか
肩の力が抜けて、腰が立つようになった。
たすき掛けで自然に胸が開くのが気に入って、洋服の時もやってます、などのお声をいただきます。

 

 

---姿勢に関するお声が多いんですね!今後、どんな方に無重力着付け®を勧めたいですか?

 

着物に対して敷居が高くて着ていなかった方だけではなく
健康に興味がある方、手軽に元気になりたい方など
着物に興味がなかった方にもお勧めしたいです。
というか、日本人全員に勧めたい!
日本人ならではの身体の使い方や、着物の心地よさを体感してほしいです。
着物という文化を伝えていくためにも
義務教育に取り入れたもらたい!と思うほどです。

 

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【インタビュー後記】

「ホリスティック」「サスティナブル」など、着付けを語るときに出てこないような言葉で

無重力着付け®を語る香織さん、

福岡に無重力着付け®をお招きされた時のブログ

私たち日本人が 和服とともに脱ぎ去ったもの」に

 

着物って 衣服って 

もともと何のために発生したと思いますか?

 

 

今は ファッション的要素が強いですよね

コロコロと変わる流行があり 

個性を表現する手段となっていますが

 

 

本来は 

生命を守り 

日常の動作を助ける

便利なアイテムとして

誕生したはずです

 

 

だから 

キツいとか 苦しいとか 動きにくいとか

おかしな感想なわけで

 

着た方が 

楽だし 心地よいし 動きやすい

というのが本来の感想のはずなのです

 

 

と書かれてます。

 

インタビューで

「着物という文化を伝えていくためにも
義務教育に取り入れたもらたい!と思うほどです。」

と、おっしゃってましたが

「生命を守り、日常の動作を助ける」着付けを

若い世代に伝えていってほしいものです。


 

(インタビュー・文/くれや萌絵)